普段、透析の時間を利用してブログを書いているのだけど、今週水曜は透析の時間を変更していていつもの環境が整えられなかったのでスキップとなってしまった。本来夜に行う透析を午前に移動したその理由は職場のグルメさん企画の美食行脚に同行するためであった。
今回のお店は「豚八戒」という阿佐ヶ谷にある餃子屋。
お店そのものも人気店ではあるらしいのだけど、2階の座敷が特に人気で予約が全然取れないらしい。その席に誘ってもらったのだからこちらもできる範囲の努力をしなければならない。といっても透析クリニックに時間変更のお願いしただけだけど。
でも平日なので当然仕事は休んだ。うまいものと仕事を天秤にかけて仕事をとる人間などいるだろうか。いやいない。いてはいけない。ひとの死というのはいつか訪れる避けられない出来事であるが、僕がこの日餃子のために仕事を休むというのもまた必然であったのだ。
運命を感じつつ店内にin。こどもの時に祖父母の家で出会って以来のユーザビリティを一切排除した急でせまい階段利用し2階へと向かった。
2階は”ザ・ひとんち”感あふれる風情でエモみ全開で1週間なら住めちゃうなというくらいによかった。あくまでも1週間という期間指定をしているあたりに機微を感じていただきたい。
そんなに良かったならはよ写真出せやと思われるかもしれないが、いい具合の写真を撮り損ねてしまっていた。なので喩えで説明すると新宿思い出横丁の「朝勃」の2階とか、吉祥寺ハモニカ横丁の美舟の2階の一画という感じ。食べ物を食べ物で喩えるみたいな悪手でしかない喩えになってしまった。まあ何丁目かの夕日っぽい感じと受け止めてもらえればたぶんそんな感じだろう。
餃子屋なので当然餃子がウリなわけで、こちらとしても餃子しか食べない腹づもりで来店したのだけど、テーブルの上には鍋セットが用意されていた。グルメさんいわくこのお店は火鍋も非常に美味らしく、グルメさんのはからいで火鍋スタートアフター餃子の計画であるとのこと。
ふだんであればこれもまた一興と喜んで火鍋に箸を伸ばすところなのだけど、このときの僕はおなかの調子が良くなかった。火鍋といえばまあまあ辛い。胃腸を労わるという食事とは対極に存在する食べ物である。ものすごく警戒しつつ、微量いただいた。ちなみにテーブルにはごまだれが設置されており、それをスープで割って食べるという食べ方も推奨されていた。言われるがまま実行するとめちゃくちゃうまい坦々麺のスープが出来上がってこのお店このまま坦々麺屋いけるなと心の中でお店の経営方針をコンサルティングしてしまうほどには絶妙なおいしさだった。
とはいえ、刺激物は避けたい。他のメンバーからも餃子コールがあがりはじめる。グルメさんから満を持して餃子のGoが出た。ついに餃子のお出ましである。
たぶん名物なんだと思われる羽付き餃子。八角がきいていて無限にお酒を飲めるおいしさだった。火鍋ももちろんおいしかったけど、餃子メインで飲み続けたいと強く思える主役力、味であった。
この中でも精進餃子はその名の通り肉を使われていない餃子で、他ではなかなか食べられないお味であった。あれでお肉入ってないなんて信じられない。偽肉で認めているのはカップヌードルに入っている謎肉だけだったがここにきて認めざるを得ない奴さん登場と相なった。もしかして具、謎肉?謎肉餃子とかけっこうふつうにおいしいかもしれない。
その他の餃子も当然のようにおいしく、胃腸の具合が悪いながらも箸が止まらなかった。エビ餃子を食べていつだかテレビ番組で「エビを食べてぷりぷりと表現する食リポをしたら全力ビンタ」という企画があったのを思い出したが、エビの食感をぷりぷり以外でどう表現したらいいんでしょうね。めるんめるん?とかなんだかそれっぽくないですか。まあ当然のようにこの日の僕は「エビ、ぷりっぷりっすね!!」と恥も外聞もなく言い放っていたので全力ビンタ企画が行われていたら頭が府中くらいまでぶっとぶほどビンタされていたと思う。
火鍋もたいらげ、餃子も食べることができたところで時間もよき時間。この日はお開きとなった。このために仕事を休んだことを1ミリたりとも後悔しない大満足の美食行脚であったことをご報告いたします。
おなかの調子いいときに餃子メインで再訪したいなあ。あと持ち帰りもあるらしいので今度買いにこよう。
ところでそのおなかなんですが、憩室炎だとばかり思っていたら違ったようでして。そのお話もまたさせてくださいな。