普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

追いおあげでセミ衣笠丼未遂

数日前、妻がこんなものを買ってきていた。

これのためにどん兵衛食べてる

カップうどん、どん兵衛に入っているおあげを単品で売っているのを発見し購入してきてくれた。どん兵衛を食べるときは何を差し置いてもこのおあげを楽しみにしていると言っても過言ではない。カップうどんってうどんかって言われるとそうでもないような気がするけど、おあげに関してはおあげ以上におあげであるが故に、麺よりこのおあげを食べたくてカップうどんを買っている節すらある。

追いおあげとされてはいるが、なによりも楽しみにしているおあげを単品で食べてもよいという夢のような商品なのだ。

基本的にはどん兵衛に追加おあげとして使用することが推奨されているようではあるが、この商品を見た瞬間に真っ先に思い浮かんだ食べ方がある。

そう、あおげ丼である。

どん兵衛とおにぎりを食べることはもはや常識であると言えるだろうが、おにぎりのチョイスとして、具入りのおにぎりよりも銀シャリおにぎりをあわせたくなるというのが人情であろうというもの。その状態を再現した丼であるというのがこの写真というわけなのである。

でもこれってセミ衣笠丼みたいなことかもしれないな。と、思って食べたらこのおあげ自体に味染みということではないようで、わりと難しい顔をして食べていたと思う。おいしかったけども。ただ、やりたかったことに対しての達成度は75%くらいだったと思う。

100%に近づけるためにはだし汁で煮込む等の対応が必要となるかと思われるが、そうなってくるとふつうに油揚げを買ってきて煮込むのと大差なくなってしまい商品の存在意義を揺るがすことになってしまうので、やはり推奨されているどん兵衛の追いおあげとして食べるのが正解なのかもしれない。余計なことしといてぶつくさ言いなさんなって言われれば押し黙ることしかできない。カレールーなんかも隠し味といってあれこれ手を加えたりするけれども、メーカー推奨の食べ方はルーを箱のレシピ通りに作ることらしいので同じことなのかも。

どん兵衛おあげのアイデンティティを揺さぶる朝食を終え、この日は古くからの知人が家に遊びに来ることになっていたのでせっせと部屋を整えるなどして午前中を過ごした。片付け、と言い切れていないところがポイントである。

お昼頃には知人と合流。昼酒かっくらいながらまったりと過ごす。古くからの知人とは言ったものの、間でちょくちょく5年くらい会っていない時間が発生しており、この間久々に行ったライブでたまたま再会を果たしたのであった。そしていつの間にやら子がいたりなんかして。思えば会ったばかりの頃相手が高校生だったりしたんだった。20年くらい時が経っている。時の流れがこわい。

あった頃はとめどない悪ノリが続いたものだったけれど、僕らももう人生の正午を迎える年齢である。きちんと日暮れ前に解散となった。酒を飲んでいながらだいぶ健康的だったと言えよう。

その後はどん兵衛のおかげなのか酔い方も上品なまま必要なことをきちんとこなし眠りについた。良き休日。