普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

べこチャリと過ごした炎天下の小一時間

昨日、出社しようと自転車を動かしたところ、タイヤに違和感が。知っているぞ、この違和感。タイヤがべこべこに空気が抜けているときの感覚だ。なにせ1年半前くらいにべっこべこのべこ仕様の自転車を経験している。

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このときは妻の自転車だったけど、今回は僕の自転車だ。ちなみにこのとき調子が悪くなったマイ自転車はこの半年後くらいに直した。誰がどう考えても遅!となるだろうけど、僕のこれまでの行動からすると及第の期間内である。

それにしても、もう2度と味わいたくないと心底願ったあのべこべこサイクリングをまた味わう日がくるとは。しかしこのタイミングで気づいてももう選択肢としては歩くかべこるかしかない。仕方がないので空気の抜けた自転車で駅まで漕ぎ出した。

前回は冬だったけど、今回は夏だ。動いたら動いた分だけ汗が噴き出す。駅に到着する頃にはひとっ風呂浴びたんかというくらいに滴るものが滴りまくっていた。空気が抜けていたのは前輪だけだったけど、そんなのおかまいなしの辛さで容赦も手加減もない。

それでも駅に着いてしまえばこちらのもの。帰りに空気を入れていけば日常を取り戻せるだろうとこの日の仕事をこなした。

そして帰宅時間。利用駅に到着し、自転車の空気を入れるとたちまち復活する我が相棒。やっぱ空気の入ってる自転車って素晴らしいな〜と快適に帰路についた。なんか空気入れてるとき”ぺきょ”って音がしたような気がしたけど、こんなにちゃんと走ってるんだからまあ問題なかろう。たぶん相棒が空気入れてくれてありがとうってなもので上機嫌にお礼でも言った音なのだろうね。

明けて本日。ここまで読んでいただいている誰もが予想したように、今朝もマイ自転車の前輪はべっこべこであった。”ぺきょ”は相棒の悲鳴だった。これは空気が抜けていただけではなさそうだ。前回のべこべこ案件は年単位放置した結果だったけど、今回は一晩でのべこべこ。それをおかしいと思わなかった僕の敗北である。

今日は在宅勤務であったのだけど、透析もあるし、さすがにこのままにしておくわけにはいかない。お昼休み+時間休を使って家の最寄りの自転車屋に修理に行くこととした。最寄りの自転車屋といってもどこも等しく近くはなく、自転車を引いていくには厳しい距離感である。昨日に引き続きべこったのであった。

まあ、そうは言っても駅に行くよりは短い距離だし、ここを我慢すれば元通りだ。ひと我慢しようと自転車屋へ向かう。わざわざこんなふうに書いているってことは?

そう、自転車屋は定休日だった。おいー!って思うも事前に調べなかった自分が悪い。もうそこは仕方ない。もう少し先の自転車屋(この自転車を購入したお店)がある。そこに行こうと最後のべこり。

と、なるはずが、到着して知る衝撃の事実。

臨時休業…だと…!!

これにはそうとう食らわされた。もう無傷では済まない。当初、最寄りの自転車屋に修理に預けてその間にお昼ご飯を食べに行こう、時間休までとる必要なかったかな、時間余っちゃうな〜なんて考えていたのにこの有様。ごりごりに追い込まれている展開である。

リカバリー手段としては別の最寄としていた自転車屋に行くしかない。しかしその自転車屋は今訪れている方向とまったく逆方向。炎天下の中自転車べこべこさせながら行くような距離ではないが、修理しないという選択肢はすでにない。もう行くしかないでしょう。

でね、信じられます?その自転車屋もやってなかったんですよ。おやすみ。ここまでくるともうなんかの祭りなんじゃないかなという気分で自転車こいじゃうわけですよ、べこんべこんがたんがたんさせながら。結局昨日空気を入れた利用駅付近の自転車屋に向かったのであった。ザ・徒労。

さすがにその自転車屋は営業していたのだけど、修理が混み合っているとかで夕方くらいの引き渡しになるとの由。しかもパンク修理だけでなく、タイヤ交換になる可能性もあるとのことで、その場合6,000円以上かかるらしい。この相棒、チェーンも直してその時も同じくらい費用がかかっている。

今いるここは自転車屋。お値打ちの自転車だって売っている。もうこの際この場で買い替えて新しい自転車に乗って帰っちゃおうかなという考えもよぎったが、戦友を見捨てるわけにはいかないと思いとどまり修理を依頼した。

依頼はしたものの、完了は夕方の予定。帰りの足がない。公共の交通機関利用も考えたし、なんならもうタクシーでも使っちゃおうかなとも思ったが、ちょうど近所にLUUPの乗り場があるらしいので帰りはLUUPで快適に移動となった。

炎天下の中30分以上べこチャリをこいだおかげでふつうに日焼けしてしまった。何せ1日のうち、しかも1時間以内で自転車屋4軒もめぐってますからね。人生でたぶん今後こんなことないだろう。いや、あって欲しくない。

散々なめにあったとは思いつつ、ふだん在宅勤務中のお昼に行かないエリアに訪れたということで、お昼ご飯は気になっていたラーメン屋にいけたというのは唯一ポジティブな要素だったかな。唯一、とか言いつつそのラーメンはおいしくてそれでけっこう機嫌良くなっちゃったりしたので、総合的に見たら無しよりの有りくらいだったかもしれない。我ながらちょろい。

背脂中華そば。家系が水色の器であるように、背脂中華そばは器が銀色という作法があるんだろうか。

 

山は動いてないかもしれないけど、丘がずれるくらいの変動はあった

これまでにも何度か触れているように、人生で飛行機に乗ったことがない。ここ数年、毎年「今年こそは…!」と鼻息荒くしているが目標は未達のままだ。

しかし、山が動いた。

というと完全に人生初飛行機搭乗と受け取られることかと思うが、さにあらず。ではどう山が動いたかというと、空港を訪れることが叶ったのであった。ダーハネ(羽田)です。

山、動いてるか?というとそうとうに微妙なところではあるが、飛行機が離発着する場所へ足を踏み入れることができたのだから、丘がずれるくらいの規模のことは起こっていると思う。書いてみて思ったけどそれは土砂崩れかもしれない。

素晴らしい眺望

以前ともにバンド活動をしていた時のギターの相方に車を出してもらえる機会があり、当初は別の目的があったのだけど、その目的を果たしたのち、どこか行きたいところがあるならどうぞとなったときに厚かましくも羽田空港を提案したところ意見を通してもらえた次第である。

もう四十を過ぎてずいぶん経つが、この年齢になってもまだまだ初体験の気持ちの昂りは味わえるのだなと強く思った。そして、興味がありながらも未経験となっているタスクについては積極的にこなしていくべきだ、とも。

空港を訪れただけでこの燃え上がり様。実際に飛行に乗ったら消し炭も残らないほどに燃え盛ってしまうのではないだろうか。

そんな温度の高い感情とは裏腹に、飛行機の離発着を眺められる展望デッキでは1日中この光景を眺めていられるのではないかなというくらいの心の安寧を得られた。この日は夏日で気温が高く、室内から滑走路を眺めるのが適切かと思われたが、外に出て”音”を体感したとき、「やっぱりこっちだな」と思った。室内は涼しいし静かだし、快適に眺めることはできたけど、五感要素マシマシの屋外デッキがおすすめです。個人的には。たぶんこれを読んでいるひと、空港に行ったことがないひとなんてほぼいないと思うのでおまいうになっていると思うけど。

飛行機の離発着を楽しんだ他、敷地内にあるテナントの数々も噂に違わぬ魅力であった。全体的なラインナップはショッピングモール的なものではありつつも、ショッピングモールよりはグレードの高そうな、というか有り体に言ってしまえばお金を取れそうな(払っても良いと思えそうな)お店が多かったように思えた。まあそこは旅テンションとかあるだろうし、かといってどこででも見るお店が空港内だけで露骨に高くてもげんなりしちゃうしで妥当なセレクションなのだろう。

テナントの数々にまでオーバーリアクション気味であった僕だが、それよりも僕を熱狂させたのは敷地内に設置されていた自販機であった。

オーベルジーヌ(カレー)

機内食

たぶん有名なのであろうスイーツ

カレーパン

ポケモン

とにかく様々な自販機の数々。常日頃、珍しい自販機があるとつい写真を撮ってしまう僕からしてみたら入れ食い状態で、自販機の桃源郷はこんなところにあったのかと目を細めたのであった。
この日は空港内を堪能しただけで引き上げたが、もうここまでくればあと一歩、人生初のフライトもそう遠い話ではない。羽田入りしたメンバーは子を入れて5人いたのだけど、飛行機未搭乗は僕と子だけだったので、子の飛行機初搭乗と僕の人生初飛行機は同じタイミングになりそうな予感しかしない。



人あたりの良いひとなんてのは石をめくったところにゃおらんのよ

人当たりの良いひとというのは一般的に善人ととられがちだが、本当にそうだろうかと考えることがある。

人当たりが良いというのは会話をしていても相手を不快にさせることがほぼない。それは、そうさせる言葉を発しないからだ。しかし、それを選択できるということは、悪意に満ちた語彙を腹の中に蓄えているからなのでは。言ってはならない言葉を把握しているからこそ、その言葉を避けて会話をすることができる。必然と耳障りの良い言葉で会話ができるということなのではと考えたのだ。

いきなり何を言っとるんかと言う話であるが、そう思ってしまった僕はもう善人枠には入れないし人当たりの良さを身につけることもできないなと悟った次第である。今後の人生も引き続き大きめの石をひっくり返したら張り付いている虫のような存在で生きていこうと思う。

そのようなことを思いながら昨日は出社。なんだか気づけば早くもけっこう日焼けをしていることに気づく。出社時のわずかな時間、在宅勤務時のお昼ご飯調達時くらいしか外に出ていないのにこんなに焼けるのかと慄いている。太陽パイセンへのリスペクトはいつだって忘れることはないが、ちょっと加減ができてないフシがないだろうか。

体育会系の先輩が「おい〜、元気か〜」と肩を軽くこづいてきたときに「え、なに…ふつうに痛いんだけど…」みたいな状況だ。まあ僕にはそんな先輩いないし、その空気を少しでも察したら全力でその人物との接触を避ける自衛モードに入るけど。

職場のうざおじ(うざいおじさん)は割とそのタイプであるので同じ島で勤務をしていながらもわりと防御壁を厚めに貼ってうざおじに対応している。他のひと相手だったら気を利かせて意見やアドバイスをお伝えするところもうざおじ相手に同じことをするとなんか持論を展開されて面倒なことになるので「こまってそうだな〜」と思ってもスルーすることが多い。

そのうざおじ。先週くらいに重篤な病に冒された可能性があることをカミングアウトしていたが、状況が少し判明してきたとのことで同じ島に勤務するメンバーに現在の状況を通達する時間が設けられた。

結果、おおかたの予想通りの結果であった。ステージは現在のところ不明。事実が重くてこんなとき僕は何も言えなくなってしまう。変に気を効かせた言葉を発しようとしても裏目に出てしまう気がして。難しいですよね、そういうときの言葉。

でも島の姐さんはやはり勤続が長いだけあってそういった時の対応も手慣れたものである。過不足なく状況を確認し、ちょうどよくうざおじを労る言葉をかけていた。そういうのってのはやっぱり経験と人格だなあ。

うざおじは会社に出社したくてしょうがない昭和のモーレツサラリーマンみたいなタイプのひとなのだけど、社内様々な方面から在宅勤務を促されておりその点でも意気消沈していた。この状況になっても積極的に仕事面で寄り添うことに抵抗を感じてしまっているあたり、僕も大概薄情な人間であると思う。でもそれで心のバランスをとることができるのであればそれも処世であるとも思っている。

以前同じ島で働いていた委員長タイプの女性職員はこう言う出来事に非常にセンシティブで、距離感バグった心配の仕方をして最終的に自分が病んじゃうみたいなタイプのひとだったから、塩梅ってのがやっぱり大事だ。やっぱり姐さんがすごい。

昨日で決定事項として僕とかんぺいちゃん(間寛平に声が似ている)がうざおじの仕事を引き継ぎ今後忙しくなることが大決定した。期限不明で。

こういうとき、冒頭の人あたりの良いひとというのを演じられるようになると脱石の裏、木の幹に張り付いている羨望の存在になれたりするものなんだろうか。まだまだ修行語りないな〜。

あっしは所詮この下に生息している存在でやんす

 

過度に気を遣ってほしいなんて全然ないんだけどね

最近、子を寝かしつけたあとに動画を見るのが習慣になっている。少し前までは今更VIVANTを見て、そりゃあ流行るよなあと納得しながら楽しんでいた。

堺雅人は今にも「倍返しだ!」と言い出しそうだし、阿部寛は「どんんとこい、超常現象」と言い出しそうだなと思いながら全話完走したがどちらも伝説の決め台詞は飛び出さなかった。ふだん流行りのドラマをあまり見ないので有名なひとが出ているとどうしてもドラマを見ない人間にまで届くくらい話題になったそのイメージで見てしまう。にしても古いけど。そして半沢直樹は見ていないけど。

そしてVIVANTを見終わった今は九龍ジェネリックロマンスというアニメを見ている。きっかけはオープニングテーマを担当している水曜のカンパネラ(以下水カン)。定期的に水カンを見たくなる病に罹っているのでその日もYOUTUBEで水カンめぐりをしていたら「サマータイムゴースト」に辿り着いた。お、新しい曲だなと思って何も考えず視聴していたところ、そこに使われていたのが当該アニメ映像ということである。

最初、ふつうにPVとして作成された映像かなと思って見ていたのだけど、「このアニメ、実在してたらおもしろそうだな」と思って検索してみたらまんまとあった。便利な世の中だし、メディアはミックスされているよ、本当に。ちなみにラーメン赤猫(アニメ)も水カンのPVきっかけでアニメ本編を見た。

で、けっきょく前述の通り絶賛視聴中であるので、VIVANT亡き今の次のターゲットを引き当てたというわけである。たぶんもう全話放送しているのであとは一気に見るだけだ。

水カン、このオープニングなんかはそうでもないけど、他の曲はわりと絶妙にどうでもよいことを歌詞にしていて、その表現もゆるめというところが好きなのだけど、どことなくと所ジョージっぽさを感じている。歌詞だけ所ジョージが提供していたとしてもわりと違和感ないんじゃないかな。

本当は一気見したいけど、それは平日夜の禁じ手であるので数話ずつ見ることで楽しみを希釈しながら楽しめる日数を稼いでいる。とはいってもつい「あと1話…!」で夜更かししてしまいがちだけども。

 

昨日も前日の夜更かしを後悔しつつ出社。なんだか最近打ち合わせばかりで手元の仕事が減っていかないことが納得いかない。それというのも打ち合わせの内容が業務改善の打ち合わせだからである。業務改善の打ち合わせで時間を取られて業務を圧迫するって本末転倒じゃない?何かやり方を考えたほうが良いと思うので適当に提案してみようと思う。

ぶつくさ言いながらお昼休憩の時間。最近ラーメンを食べてないなという思いからお昼ご飯はラーメンに。どんくらい食べてないのかなと思ったら前回食べたのは4日前だった。全然最近食べてなくない。むしろつい最近食べたレベルである。朝の支度時間に加え、ラーメンを食べるスパンについても時空が歪んでいることを発見してしまった。この何かしらの原理でタイムマシンとかできるんじゃないかな。

職場の近くのお昼時はそこそこ混雑するラーメン屋さんへ。昨日はそこまでの混みようではなくお客さんはまばらであった。カウンターに座りラーメンを待つと、いくつか離れた席のお客さんにラーメンが提供された。

「あついのでお気をつけくださいね〜」

女性の店員さんが愛想良くラーメンをサーブする光景が微笑ましい。行ったお店は家系で、この手のお店であのように声がけをしてくれるなんてあまりないことだ。でも言われて嫌な気分がするものではないし(むしろなんかうれしい)楽しみにしとこう。そう思っているうちにラーメンが提供された。

「お待たせしました〜」

…だけ…ですか…?

いや、いいのよいいのよ。定型句というわけでもないんでしょうからね、そりゃ毎回同じこと言ってラーメン持ってくるとは限らないもんね。もしかしたら熱くないから気をつける必要もないのかなとかも思ったけどしっかり熱々だったから、たまたま言われなかっただけなのかな。

ラーメンはおいしいしまあいいかと静かに食べ進めていたところ、僕の後にラーメンを提供する際は「あついのでお気をつけください〜」が発動していた。え、スキップされてるの、あたくし。

いや、それもまあ店員さんの気分次第なのかなと思い、さらにラーメンを食べ進めていたところ、僕以降に提供されたひとびとには必ず「あついので」のくだりを添えていた。サンプルを収集するために若干ゆっくりめに食べて数人の提供時の状況に耳をそばだてていたので間違いない。「僕だけあついので気をつけてください〜」がなかった。

僕の何がいけなかったんだ。熱いの気をつける必要がなさそうな人間に見えたんだろうか。それとも、みなさん常連でその点でのコミュニケーションだったりと言う可能性もある。それなら僕が通い詰めるしかない。むしろそう思うことで心の安寧を保とうと思う。

 

桃栗三年、柿は八年、脅せば即日 カニの労務管理

子の寝かしつけのため、さるかに合戦のお話に改めて触れた。記憶の中ではカニが丹精込めて柿の木を育てるという描写であったと思っていたのだけど、昨日見たお話はそうではなかった。桃栗三年柿八年というように柿の木に身がなるようになるのは8年の月日を要する。しかし早く柿を食べたいカニは陽気に歌うのだ。

「早く芽を出せ柿の木よ♪出さぬとはさみでちょんぎるぞ🎶」

ちょんぎられたらたまらないので芽を出す柿の種。相当スケジュールを巻いて対応しているのにカニはさらに続ける。

「早く実がなれ柿の木よ♪ならねばはさみでちょんぎるぞ🎶」

せっかく芽を出したと言うのにちょんぎられたらたまらない。無理に無理を重ねぐんぐん成長し柿の木は実をつけるのだった。

これ、もう立派な脅しですよね。恫喝で進捗をコントロールしているとんだハラスメント管理者なのだ、カニは。猿も大概だけど、カニもなかなかである。良い死に方しないだろうなと誰もが思うところであるが、柿をぶつけられて死んでしまうというけっこう勘弁してほしい死に様となる。ほらね、やっぱりね。

そんなカニ。子持ちカニだったようで、柿をぶつけられ、割れてしまった腹から子ガニがわらわらと生まれ出すという描写があった。この描写、めちゃくちゃおぞましくないですか。ちっちゃいカニがわらわら〜っとものすごい数生まれてくるの、実際に見たら鳥肌ものである。カマキリの生まれ方と同じ種類のやつだ。怖すぎる。たぶん、いりこに混入しているカニみたいのがものすごいかず生まれ出ているのだろうな。

生まれ方はともかく、生まれてきた子ガニたちはイノセントである。幸せなカニ生(人生的なこと)を歩んでほしいが、さるかに合戦ではそのうち1匹のカニ生が取り上げられるのみである。ものっすごい数生まれているのだろうに、他のカニたちは生まれてからどうしたんだろうか。有象無象の助っ人の手を借りずとも、同じ腹から生まれた身内で結託して仇討ちをしたほうがよかったのでは。まあ僕は集合体恐怖症気味なので、そんなさるかに合戦だったら絶対に見たくないけど。

久々のさるかに合戦に色々と思うところがあったのでついついいちゃもんつけるみたいな形になってしまった。実はけっこう前(3年半くらい前)にもさるかに合戦に触れたことがあって、そのときはこの写真を載せたくて記事を書いたようなものだった。

放っておくわけにはいかない作品

言うまでもなく最大の問題点は以下である。

そのセンス、僕も欲しかったよ

画像としては既出ではあるが、何度だってこすりたくなる最高の作品である。当時は今ほど当ブログのPVはなかったので(て言っても今もそんなないけど)、改めてご紹介したいと思った次第である。

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たしか東小金井のたてもの園内にあったと思うんだけど、今も存在するんだろうか。撤去されてたりしたらこれは貴重な写真の1枚であることになるだろう。仮に撤去されたとしても保存しなきゃいかんよ、こんなの。

事実を確かめに今度たてもの園に久しぶりに行ってみようかと思います。

うだうだっとした時間を過ごすという幸せ

木曜、出社の日でありながら寝坊。目覚ましをかけ忘れてしまってふだん起きている時間よりも20分ほど遅く起床した。しかし焦ることなく朝の支度を済ませ、いつも通りの時間に家を出発できた。

なぜだ。いつも早く起きてる20分はなんなのか。二度寝は5分寝ただけでもすごく長時間寝たような感覚をおぼえることもあるし、その逆で眠気で一瞬意識を失ったと思ったら小一時間経ってしまっていることもある。朝は時空が歪むのかもしれない。

時空を元に戻し出社。積んでいた仕事を徐々に削って片付ける。やっと良い具合のところまで片付いたとひとり満足しているとうざおじ(うざいおじさん)から話があるとミーティングスペースへ呼び出された。何やら7月は仕事を休みがちになる予定なのだという。その理由が”かかってはいけない病気”にかかっているかもしれないからとの由。

そ…それはもしかしてアレなのでは。と思ったがさすがに言い出せるわけもなく、うざおじ自身もまだ詳細は言えないと、病気の話はここまでとなった。うざおじのことは好きではないけど、病気に関してはさすがに気の毒すぎる。去年のいつだったか大量下血とかしてたしほんとに大丈夫なんか、あのサンオツ。来週頭に検査をするらしいので結果が悪くないことを祈っておこう。

と、まあ病気のことは本気で気の毒だし大変だろうなとは思うのだけど、うざおじが休んでいる間の仕事の話はどうなるんかという話である。当然のように同じ島で働く僕とかんぺいちゃん(声が間寛平に似ている)がフォローすることになるわけなのだけれど、それ自体はまあよい。ただ、その内容が問題なのである。

日頃、うざおじは自分の手持ち分の仕事が回っておらず、けっこう仕事を積んでいた。本来であれば数ヶ月前に片付いていなければいけない仕事も手付かずで残っていたりする。それをそのまま渡されるということになるのが遺憾の意すぎる。

僕もかんぺいちゃんも何一つ悪くないのに、仕事に手をつけるにあたり各方面に詫びを入れるところから始めなければならないことが想定される。理不尽にもほどがある。とはいえ、仕事の内容としては僕とかんぺいちゃんしかさばくことができないので不貞腐れる以外の選択肢はないわけなのだけれどね。ま、なるようになるか。うざおじにたっぷり恩を売っておくということにしましょうかね。

ついつい愚痴ってしまった。たまにはということでここはひとつご勘弁願いたい。

そのようなことがありつつも今のところはまだ自分の仕事に集中できるので、ひととおり片付けたところで仕事を終え帰路につく。昨日は保育園の面談があって、帰宅後に保育園へと向かった。

面談と言っても何をするのか謎だったのだけど、子の園での様子を聞かせてもらって、何か質問があればどうぞのスタイルの面談だった。話を聞く限り、子は徐々に社会性を身につけている様子。成長してくれるのは嬉しいけど、うっすら感じる寂しさ。この先色々とひとりでできるようになっていって、その度にこの寂しさを感じるのだろうな。エモい。そりゃ結婚式で出生体重のぬいぐるみとか渡されたら泣いちゃうわけだよ。

面談は無事終了。こういう日というのは外食をすると言うのが世の慣わしであろうということで妻を説得しバル的なお店へ。焼酎の前割りというのを初めて飲んだのだけど、まろやかっちゃあまろやかだけど、僕はやっぱりロックのほうが好きかな。でもあれなら1日中飲んでいられそうだなとは思った。

南九州あたりで好まれそうな気がする

お料理に関してもやっぱりひとに作ってもらったものはうまいな〜と舌鼓を打つなどした。

あまり調理感のない料理ばかりあげてますけど

特に妻チョイスのタコがおいしくて、ふだん自分なら頼まないものを食べて新たな扉が開いてついでに第三の目も開いた。

一家で満足し帰宅。帰宅後もだらだら飲み、子の寝かしつけあとは妻とジャニーズの曲鑑賞会を催した。主にTOKIOの。まあ、近頃話題ですからね、つい。それにしてもデビュー曲のLOVE YOU ONLYがフェス曲すぎる。ライブ映像も見たけどあれは盛り上がらないわけがない。強曲。Jimmy Eat WorldのSweetnessに匹敵する。

それにしても若い頃の長瀬氏、美しかった。山口メンバーも久々に見たけど、若い頃はやっぱ顔面力高い。そりゃ人気だよなと30年越しくらいに改めて思うのだった。

あれだけの顔面していて事務所の力で多少の無理は通せちゃうとかだとしたら、そりゃあよっぽどの人格者じゃないと価値観も歪むってものだろうなあ。今や事務所側があの有り様なので順番に吊し上げられてしまっているけど。

一通りTOKIOについての所感を妻と述べ合い、嵐は良曲をあてがわれているよねなど話ているうちに眠さが限界を迎え就寝。うだうだっとした時間を過ごすことを久々にしたような気がして、なんかよかったっす。

 

善良なまはげと粗末な満足ステーキ

子の健やかな成長のため、夜はなるべく早く寝て欲しいなと思い、できる限り家のことは前倒しで済ませて早めに寝床に誘い込むようにしている。が、寝ない。とにかく寝ない。下手したら寝床にも行こうとしない。

そんなとき、これに頼る。


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なまはげちゃんだ。なまはげが寝ない子は攫うぞ!とすごんでくる動画なのだけど、なまはげがわしゃーっと現れる描写は子には相当ショッキングなものであるようで、この動画を流した瞬間寝床に潜り込むし、寝床で流せば画面を見ないようにうつ伏せになり微動だにしない。効果絶大である。

ふだんであれば目的を達成した時点ですぐに動画を止めてしまうところ、気が向いたので動画を最後まで見てみた。すると、声こそ加工されていてドスの効いた声ではあるが、内容としては眠りの重要性をこんこんと説いていて、うん、そりゃあ寝たほうがいいよねと思える内容であるのだ。なんなら知的ですらある。さらに攫うぞとかすごんでいるわりには二人称は「君」だ。上品。さてはお前いいやつだな。

昨日も子との寝る前の攻防を経て、なまはげちゃんにご登場願ってなんとか寝かしつけたのだった。とはいえ、これもいつまで効果があるのやら。

なんでそんなに寝ないのかねえと軽く調べてみたら、子の年齢的に「そういうもん」らしい。じゃあしょうがないかと思うしかない。寝ないことに対して怒るってのもなんだか違うような気がするし、対処療法的に時が過ぎるのを待つしかない。ま、これも思い出になるのかもねということで。

 

明けて本日。子の保育園への送り当番の日である。雨が降るということは把握していて、覚悟を決めるしかないと思っていたのだけど、起きてみたらほぼ雨は降っていなかった。いいねいいねと朝の支度を済ませ、自転車で保育園に向かう途中で我慢したらできるけどギリギリいやな量の雨が降ってきた。でももう引き返せない。レインコートなしのネイキッドボディでやりとげるしかない。

そう思い子を預け保育園から出てみたらザザ降り。ワンチャン大丈夫でしょとか思っていたけどひとつも大丈夫なことなかった。全身に雨を浴びて訳あり感満載、ずぶ濡れで家まで戻った。僕が今日の僕を客観的にみたら「あのひと何考えてあんなことになってんのかな」って訝しむと思う。それくらいの雨量だった。

濡れ犬の体で在宅勤務を開始。朝は判断を誤ったが、前日から今日が雨であることを把握していたというのは前述のとおり。お昼ご飯について策を講じていた。昨日の晩ご飯の買い物の際、今日のお昼ご飯の買い物を済ませていたのだった。

献立は肉。以上である。ステーキ用っぽい牛肉を調達していた。なんだか肉でわしわしご飯を食べたいお気持ちであったのだ。野菜も食べなはれやであるが、もう今日はそんなんお構いなしで肉を喰むに一点突破したお昼ご飯とすることを前日から決めていた。そしてやる気のあらわれとしてお米は炊き立てを用意するという周到ぶり。完璧だろう。

と、思われていたお昼ご飯だったがご覧の有り様である。

あれ、なんか…

も、もしかしてみすぼらしくない…?お肉ってもっと画力(えぢから)があると思ってたんだけど、なんか思ってたのと違う感じになっちゃったよ。添え物とか一切ないのがやっぱりよくなかったんだろうか。食べにくいのも嫌だしと思ってあらかじめカットしちゃったのもステーキ力を下げた結果となったかもしれない。

ただ、見た目に反して満足度は高かった。当初の目的通り、”お肉でわしわし白米を食べる”は問題なく達成され、雨の日のお昼ご飯としては及第以上の結果となったのであった。

けっきょくのところ、適材適所みたいな話で、見た目はちょっとアレだけど、今日の気分にベストマッチしていれば多少しょぼめ(言っちゃった)でも満足感は得られるのだ。たぶん人生全般においてこんなもんだろうなと思う。なんてことない出来事でもそのとき求めるものであれば幸せな思い出となる、みたいな。僕はそういうふうに思う傾向が強めなのかもしれないけれども。

おかげで午後の仕事も上々。透析に出かけるまでに雨も止んだし、勝ち越しといえる1日だったんじゃないかなと思います。日々かくあるべきっすよね。