普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

かつてを懐かしみつつ、現在を噛みしめる

土曜、友人家族と会ってきた。以前に同じマンションに住んでいた友人で、その頃は本当に毎晩酒を酌み交わしたものである。知り合ってから同じマンションを選んだわけでなく、たまたま同じマンションに住んでいたふたりが知り合い、気が合ったので飲むようになったというあたり、ちょっと漫画とかの設定のようだ。めぞん一刻とかね。って具体例だしたら突然そうでもないやろ感が出てしまった。いやまあたぶんなんかそういう話あると思う。

当然、毎晩飲んでいた頃は互いに独身だった。僕が先にマンションを退去し、それからしばらく会うことも少なくなってきて、子が生まれたタイミングで子の爆誕をお知らせしたところ、なんと友人も子を授かっていたことを知った。しかも子は同い年、同じくらいの時期に生まれていたことが判明。僕らの年齢で子を授かるということ自体、レアケースとまではいかなくてもそんなに一般的ではないのにだ。運命感じちゃわないだろうか。子の成長の喜びを分かち合いたいと思うのは自然な流れである。そいういう経緯もあって子が生まれてからは年に数回は会っている。土曜日もそんな日だった。

我が家の子、友人宅の子、久しぶりに会ってたぶんお互い初めまして感を心に秘めながらもうまいぐ具合に機嫌よく絡んでくれた。幼児が戯れる姿って端的に尊い。うっとり眺めてしまうほどにはありがたい光景であると言える。しかし、後で写真を見返すとうちの子がけっこうぐいぐいと絡んでいてちょっと友人の子が引いていた感があり、僕も妻もコミュ障気味かつぐいぐい系は苦手なので幼いうちからひととの距離感については適正なものを理解してもらうように努めることを心に誓った。

楽しい時間はあっという間で、程よい飲み具合で帰路につく。雨が降ることは知っていたけど、その降り方が想像を遥かに超える降り方で、雷雨かつ豪雨、ゲリラ豪雨などという言葉では間に合わないほどの降りっぷりであった。あれはゲリラではなくカチコミだ。それくらいに鬼気迫っており穏やかではなかった。人死に必至のほぼ事故レベルの雨量だったと思う。

そんな具合だったものだから、最寄り駅についてからも外に出るのをためらい駅中で買い物をしてみたりした。もしかしたら都合よく雨が止んではくれることもあるのではないかというご都合主義に全ベットし、「そう都合よくはいかんか」と諦めて傘を買った直後に雨は止んだ。世の中そんなものである過ぎる。

この日はすでに酔っていたので気が大きくなってバーガーキングでなんだかよくわからない巨大なハンバーガーを買って酔った勢いで消費し早めに眠りについた。でも写真を見返すとふつうのチーズバーガーだ。

生まれたての子犬よりは重量感があった

さすがに全部は食べきれなかったのでお残しし翌日に食べることとしたのだけど、酔ってやることが雑になっていたこともあり、下のバンズだけをうっかり先に食べてしまっていた。なので翌日に食べたものはハンバーガーではなくハンバーグを重ねた上にさらにパンを重ねたもので、ハンバーガーとしての尊厳を失ってしまった人間で言うと半裸くらいの様相のものであった。朝食べる分にはそれくらいでよかったけど。パンとハンバーグで主食とおかずだし。かしこまらんで楽にしたまえといった感じ。人間の半裸も時と場所を選べばベストマッチするシチュエーションもあるに違いない。

明けて日曜は都知事選。家でゆったり過ごし、日が傾いてきた頃に投票へ向かった。今回の選挙、事前の雰囲気から何かが変わるのではとひっそりと期待していた部分はあったが、ふたを開ければいつも通りの知ってるひと確認会だった。選挙のたびに思うのだけど、インターネット(特に元ツイッター現X)の情報って本当にあてにならんし偏っているのだなと痛感する。

なんだかんだと有名なひとが選ばれちゃうんだな。妻が「写真と名前をブラインドにして、公約だけオープンにして投票されればよい」言っていたがほんそれである。そしたら公約も真剣に読まざるを得ないし、バイアスなしで投票されそうな気がする。でも公約をきちんと読まないといけないってことになった途端に投票率が下がるとかもあり得そう。まあ、そういうことなんですよね、ということで。

こんな捻くれた嫌味言っていてもしょうがないので自分のできることを日々やっていこうと思いやす。まず、酔った勢いでよくわからん巨大なハンバーガーを食べないところから始めていきます。