普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

パインバーグステーキというマリアージュ

世の中には二種類の人間がいる。

おかずに果物が入っているのを許せる人間と許せない人間だ。

入っているのに気づかないひともいるかもしれないから三種類かもしれない。いやそんなこと言ってたら話が始まらないので二種類だ。二種類でいこう。

僕はといえば前者だ。果物上等。なんならアクシデント的に混入していたとしても許せるだろう。

さんざんと手垢のついた話題ではあるのだけれど、平和な食生活のためにひとはこの問題に対して常日頃から自分のスタンスを開示しておくべきだろう。

代表的なものといえば酢豚のパイナップルか。

実の所以前は酢豚にパイナップルなどいれて頭おかしいんかとすら思っていた一派であった。

しかし今ではないと寂しい。それどころかなんで入ってないんだ、パイナップル入れないなんて頭おかしいんかとなる。結論、視点次第でみんな頭おかしい。平和ですね。

どこでスイッチしたのかはよく覚えていないのだけど、おそらくきっかけはびっくりドンキーのパインバーグステーキなのではないかと思う。

はじめてその存在を知ったときはやはり、わしのハンバーグちゃんに何してくれとんのやとなった。しかしいつの日かその存在を意識するようになる。登場のインパクトが強いだけに印象に残ったのだ。好きの反対は無関心というように、嫌いということは対象とそれなりに向き合っていたということになる。

こうなってくるといつツンからデレるかタイミング勝負だ。ある日友人たちとびっくりドンキーに行ったときに「パインバーグとか意味わかんないよね。」などとパインバーグを突き放しながらも「ノリで頼むから食べられなかったら食べて」と、隙を見計らってオーダーした。

眼前に現れる気になるあんちくしょう

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意を決してパインとバーグが一体となったものを口へ運ぶ。

 

トゥンク…

 

芽生えた。いろいろ芽生えた。恋とか愛とか母性とかもういろいろ。一瞬にしてパインバーグの虜となったのだ。

食べる直前までパイン乗せる意味とか捺印するとき上司におじぎしてるように見えるよう少し傾けて捺印するくらい意味わからなかったのに、食べ終えて店を出る頃にはひとは必ず死にゆくものくらいにパインがバーグに乗っていることは当然だろうと考えるようになっていた。我ながら軽薄だ。

この出来事以降、びっくりドンキーに行けばパインバーグを頼むし、肉とパイン、ひいてはおかずに果物入れるな一派から細けえこたぁいいじゃねぇか一派に鮮やかに転身したのであった。

つい最近も最寄り駅付近にハンバーガー屋が出来て、そのメニューにパインバーガーがあったので迷わずオーダーしたほどだ。

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載せてはみたけど全然パインかどうかわからない。でもうまかったっす。

 

世の中、特に海外などに視野を広げれば果物をおかずとして食べるという文化は特に珍しいことでもないようだし、なんなら積極的に活用しているようにも見える。柿とかバナナとか炒め物に混ぜたらおいしそうだし、フルーツのソースとか絶対にお肉に合うじゃんと普通に思えるようになったのだからひと変わるものだ。

あとはポテトサラダにみかんいれたりするな…

ポテト…サラダに…みかん…?

おれのポテサラにみかん入れるたぁどういう了見だ。

 

ポテサラにみかんとか全然意味がわからない。