普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

00年代の歌舞伎町地下へ集団タイムトラベル

その日、大久保の地下は00年代の歌舞伎町の地下と化していた。

どういうことかというと写真の通りなわけなのだけど、写真を見ただけで理解できるひとがいたのだとしたら、僕とは既知の仲かどう遠くても知り合いの知り合いくらいというとても狭い範囲への比喩表現なので説明しようと思う。

かつて歌舞伎町の片隅に存在した「新宿URGA」というライブハウスのブッキング担当が数々のライフイベントをを理由に一線を退いていたのだが、ブッキングに割くリソースを確保できるようになったということでこの度イベントを開催したのだ。そのメンツというのが写真のバンドたちということである。それが00年代後半くらいのお話なので冒頭の表現となる。

これがもう本当に感涙ものなわけでして。月に1回や2回は写真のメンツでライブをやっていたと言っても過言ではないくらいに”ザ・URAGA”なメンツなのだ。それくらいに「あの頃」感の再現度が高い。というかここに僕がやっていたバンドがまざっていてもなんら違和感がない。

これを見て「あ、URGA」と思うというのはそれだけブッカーの好みと特徴、ひいてはライブハウスの示すキャラなどをあらわしていたということなのだなと時を経て改めて思う。当時としては僕もその一助になっていただろうという自負がある。

それにしてもこのメンツでのライブの何がすごいって、みなさん僕より年上なのよ。僕が本格的にバンド活動を始めた頃にはすでに活躍されていた皆さんなわけで、要は20年は活動歴がある方々ということなのだ。僕はその間にバンド活動の幕をそっ閉じしてしまったけど、みなさんはバリバリの現役バンドということに頭がさがる。ちなみに全部メタルバンドです。

そういうことなのでみなさん人生の酸いも甘いも噛み分けたナイスミドルであるのだけれも、それを感じさせないくらいに最&高なパフォーマンスであった。実際、ライブが始まればベテランの安定感と、逆に(良い意味で)ベテランとは思えないくらいのエネルギッシュさが同居した素晴らしいライブを披露してくれた。

こうなってくるとそれぞれのバンドのライブをレビューしたい気持ちになってしまうけど、めちゃくちゃ長くなるのとパイセンバンドをレビューするなど恐れ多すぎなので控えとこうかともいます。前述の通り最&高、極of上でございました。

当然それぞれのバンドが今を歩んでいるのだろうけれど、あの夜大久保earthdomにいたメタルヘッズおよびURGAメイツは一点の曇りもなく「あの頃をありがとう!!」と満場一致で思ったに違いない。

げんさん、そんな素敵な夜を2024年に復活させてくれてありがとう。ごっそうさんでした。まだまだおかわりいけちゃうんじゃない?🍚