2021年の年明け以来に帰省をした。これまでは盆と正月には帰省をしていたのだけど、昨年夏前に妻の妊娠が発覚し、暮れには出産となったのでタイミングとして帰省に適していなかった。
ということなので当然子を連れての帰省となった。ビデオ通話などはしたことがあるものの、子と実家の家族が対面するのは初である。家族も楽しみにしてくれていたことだろうと思うけど、実のところ僕もかなり子と家族の対面を楽しみにしていた。
末っ子として奔放に生き、ふわふわと生きていきた僕がひとの親。父として帰省をするわけである。ある種の凱旋を果たしたような気持ちですらあった。普段「わかりみ〜」くらいのニュアンスで「感慨深い」と言っているが、マジの感慨深いやつがきてしまってさぞかし味わい深い表情になっていたことだろうと思う。
とはいえ、インナーワールドに浸りきっているわけにはいかない。大人2人で移動をしてきた今までとは勝手がまるで違う。子を連れての移動、やったろうじゃないかと鼻息荒く挑んだ。
結果的にいうと拳をぶんぶん振り回して挑んだわりにはわりと特筆すべきハイライトもなく平穏に移動ができた。強いていうのであれば東京駅の東海道新幹線のホームに上がるエレベーターの場所はわからずベビーカーから降さなければいけなかったのがちょっと面倒だったくらいかな。
ちなみに、帰りに気づいたのだけど、東海道新幹線のホーム行きのエレベーターは八重洲南口の改札横にあった。用事がなければ東京駅で最も近寄らない改札横にあったし案内にも気づけなかったのでエレベーターはないものだとばかり思っていた。今回気づけてよかった。
東海道新幹線移動をしたことがあるひとであれば乗車中のお楽しみといえば富士山であると思う。
何度見てもありがたい存在だなと思われされるし富士信仰が生まれたのも納得できる。科学が発達していない頃に富士山を見て何も思うなというほうが無理だろう。そこにあらせられるだけでありがい存在なのだ、富士山は。子はビタイチ見てなかったですけどね。ま、その良さはそのうちわかってもらえれば。全国の中学生の大半が京都へ修学旅行へ行くものの、良さに気づくのは成人してからというのと一緒だ。大人になってからの旅行の選択肢として京都を刷り込ませているのかもしれない。
たどり着いた実家。誰もが子の来訪を歓び愛情を注いでくれた。特に姉の夫がメロメロすぎて意外だった。姉夫婦のこどもはもう大人だから懐かしさも相まってテンション爆上がりだったのかな。いずれにせよかわいがってもらえる分にはその気持ちは青天井でお願いしたい。
夜になり姪が帰宅し、他の家族と同じように子を愛でてくれた中で「人中がかわい〜」と発言していたのが印象的だった。お、おう、そうかね。まあそうかとは思うけどやけにピンポイントだな。マイペースな子だなと思っていたけどかわいがり方もマイペースだった。
こうして帰省の夜は更けていき就寝。途中、子が自由すぎる寝返りによりベッド下に潜り込み一瞬存在をロストし焦りはするも、それ以外には問題もなく朝を迎える。
ひととおり準備を済ませお土産を買いに近所の菓子店（たこまん）へ向かう。このとき甥も帯同した。甥ももう立派な大人の男性なのだけど、純粋で気がきくし本当にいい子。買い物を済ませさて帰るかとなったときに「荷物、持つよ」とさも当然のように荷物を持ってくれたりするのだ。なんならこのためについて来てくれたんじゃないかすらある。モテてくれ。頼むからモテてくれ。子の健康の次に君のモテを祈るよ。
ところで、僕の実家は静岡西部で、そのあたりのお土産といえばガチガチの鉄板で「夜の銘菓 うなぎパイ」である。お土産としても有名なほうだと思うので食べこともあるひともいると思うのだけど、きちんとおいしい。ただ、毎回毎回うなパイって芸がなさ過ぎなのでは？もっと気の利いたものを買わなければと思い地元で人気の高い洋菓子店でお土産を買うようになった。でもお土産をもらう側すれば「たこまん…？タコ関係ないのに…？」というお前誰やねん状態になると思われる。素直にうなパイを買い、「うなぎパイおいしいよね〜」とこれまた鉄板のやりとりをするべきなんだろうか。有識者のみなさん、ご意見頂戴賜りたく。
そうこうしているうちに帰りの時間。帰りも概ね上々の機嫌で問題なく移動ができた。帰りはずっと新幹線のデッキにいたのだけど、ちらほらデッキで過ごすひとも見られ、そこそこの乗車率だったようだ。
今回は半端な時期に帰省したから混雑に巻き込まれることはなかったけど、ハイシーズンだと結構まずいことになるやもしれぬ。夏は盆を避けるという手段も良いのだけど、年末年始は混雑を避けられないかな。車でという意見もなくはないのだけど、僕が通った教習所は高速教習がオプションという「そういうもんなの？」という仕様だったので自動的に選択肢から排除となります。国1爆進ならワンチャンありえる。
