普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

さわやかを封印しての地元の推しトーク

今週のお題「地元自慢」とあり、そんなに愛郷心があるほうでもないかと真っ先に思った。僕の地元といえば静岡県袋井市というところになるのだけど、なにしろ静岡に住んだのは中学1年から高校卒業までの7年間だけだ。あれ?7?と思われるかもしれない。当ブログにも小出しで書いていたりするのだけど、腎臓移植手術をするために数ヶ月入院したりなんだりで高校を留年しているのだ。そのときのことは以下のエントリーで。

 

takian2000.hatenablog.com

 

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留年の決定打となったのは移植手術だけど、その実以下のような事情もある。

 

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それはまあ留年する。

こうして1年延長の地元ライフを過ごしたわけなのだけど、他にも病気療養のために年ん単位で入院したりもあったので実家で過ごしたのは7年のうちでも合計4年くらいしかないと思う。

当然東京暮らしのほうが長い。それで地元愛というのもなあと若い頃は思っていたのだけど、年に数回帰省するうちに歳を重ねじわじわと「あ、おれの地元っていいところかも」などと思うようになってきたのだ。何もない。でもそれが良いのだ。何もないから空が広い。その風景は今では帰省する楽しみにすらなっている。

空の広さって意外に貴重

しかしながら「ああ、何もないなあ」と実家に帰ると空ばかり眺めているかというとそうでもない。せっかくだからと出歩いてみたりはする。すると意外にあるんですな、地元ならではのものというのは。

たぶん月並みの地方都市の名物程度のものなのだろうと思う。激推しはできないながらもちょっと見てって欲しい愛すべき地元をご紹介します。

まず、最初に言っておこう。静岡県袋井市といえばハンバーグのさわやかの本丸とも言える街であるが、さわやかはレジェンド過ぎるので今回は除外とする。

うめーよな!

さわやか無くして地元を語れるのかと思われるかもしれないが大丈夫、まだいける。袋井には”たこまん”がある。たこまんとはざっくり言うと洋菓子屋でケーキや贈答用のスイーツを取り扱っているお店だ。たこ焼き屋じゃないんかいと思うだろう。僕も袋井に引っ越したばかりのころ思った。

看板に比して建屋はしっかり洋菓子屋さんの佇まい

たこまんはチェーン店で静岡の中でもいわゆる遠州といわれる西部地域の特定の地区に散在する。その辺りに住む人間は冗談抜きに何かっていうとすぐたこまんを手土産にする。きちんとおいしいので「たこまんならもらって嬉しい」となるのである。お土産の正解はここにあったのだ。

ちなみにたこまんの名物といえば”大砂丘まんぢゅう”である。

中田島砂丘に因む

中身の写真がなかったのだけど、一言で言ってしまうとブッセだ。これはこれでおいしいのだけど、この他に妻激推しのチーズまんじゅう的なものがかなりおいしいらしく「あのヤバいやつ」と呼び、一緒に帰省するたびにたこまんで買い求める。

甘いものつながりでこういったものもある。

ぎりぎり赤福ではない

遠州三山のひとつでもある法多山(はったさん)というお寺の名物土産の”厄除け団子だ。見た通り串団子にあんこを乗せたものである。口の中で赤福になるのでえらい。5本でひと連なりとなっており、団子には頭・首・胴体・手・脚が割り当てられているのだとか。それを食べて厄除けとするということなのだけど、食べて厄除けってどういう理屈なのかなどと聞くと頭・首・胴体・手・脚に厄災が降りかかる。具体的に言うと串が刺さる。こういうのは「ありがたいもの」なのでつべこべ言わずお茶といただくのだ。ところでパッケージ大事な部分がまったく読めない。”魚んボ”にしか見えない。もしかしてだんごと書いてあるのだろうか。そういうところも含めてありがたい。

団子は券売機で券を購入した後にだんごと交換となるのだけど、ハイシーズン(主に正月)となると世の中の団子を食べたいひとびとが全員集結しているのではないかというくらいに混み合う。地元民なのでそんな日は法多山には近づかないのだけど、1度出来心で団子を買いにいってしまったことがある。そういうときというのはやはり訪れるひとのモラルのグラデーションも幅広く、妻が運悪くカラーパレット最左下みたいなモラルの中年女性とかちあってしまったのだ。確か横入りされたんだかそのうえ文句言われたんだったかだったと思うけど、とにかく妻は憤怒していた。妻はやるときはやるひとなのでその女性を血祭りにあげなくてよかった。

以上、団子と修羅のエピソードでした。

 

写真付きで紹介できそうなところというとこんなところだ。結局甘いもの2本立てになってしまった。他にも袋井には五味八珍というラーメンチェーン(この間朝の情報番組で紹介されたらしい)があって地元ならではのお店というのはあるのだけど、その辺りは機会があればまた今度。

静岡ということでもっと大きな括りで見ると浜松餃子富士宮焼きそばとか静岡おでんとかあるけど、どれも上京してから知った名物だ。静岡おでんに関しては静岡市内(静岡中部)、富士宮焼きそば富士宮(静岡東部)の食べ物なので地元にいるころは伝わってこなかっただけという可能性はあったかもしれない。ただ、浜松餃子に関しては地域はかぶるが完全に知らない子である。そもそも餃子消費量No.1ということで名物認定されたようだけど、なんか話が飛躍している気がする。

ま、地元を離れた人間が遠くからやいやい言うなという話ですな。ええ、ええ。では長くなりましたし本日はこのあたりでおいとまいたしやす🗻