普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

春をにおわせておいてきっちり寒い

春分の日。祝日でありながら透析日である。ふだん透析は夕方から行なっているけど、休みの日に夕方から透析というのはスケジュール調整がめんどうなので午前からに変更してもらっていた。

春分の日にふさわしく暖かな日となりそうな予感を察知しマフラーなしで朝家を出る。透析クリニックに到着し、透析を開始。4時間ベッドの上だけれど、家にいたとて用事がなければダラダラと過ごしてしまいがちなので、場所が変わっただけでスマホをいじったりうとうとしたりで家にいるのと大差ない時間を過ごす。

そうこうしているうちに透析は終了。時間的にはちょっと遅いお昼ご飯の時間だ。クリニックは駅の近くにあるのでせっかくなのでお昼ご飯を調達していこう。休みの日に駅前ご飯を食べられることを考えると通常の休みより透析で駅前に来ていることに優位性すら感じられる。そう思えるタイプの人間でよかった。

妻との折衝の結果、台湾屋台風のお店で台湾風からあげ丼的なものをゲット。

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かなり思い切りよく八角の風味があり、日本に迎合しすぎてない味わいに舌鼓を打った。現地の台湾飯食べたことないけど。

こういうおいしいなと思うものを食べると家で作りたくなる。台湾系のものは大体のものが八角の風味というか五香粉の味なので強い心をもって五香粉を使うと異国情緒を漂わせることが可能である。

そういえば五香粉、家にあったなと調味料入れを探り発掘したところ、賞味期限が2023年の9月であった。汎用性の低い調味料の末路とはかくあるもので毎回申し訳ないなと思いつつ、台湾色に染まりきれない食生活を詫びた。五香粉に。

お昼ご飯のあと、散歩にでも行こうかと言う話になりつつ、その前にちょっとアーマードコアやっていいすかと始めたところ、まだ16時前なのにみるみる辺りが暗くなってきた。なにかの物語ならこれから確実に良くないことが起こる前触れくらいの天気の悪さである。

どこかで魔王の後継者が生まれるとか、ママがゲテモノ料理だしてくるとか、そういうことが起こる天気の悪さ。ちなみに、ママのゲテモノ料理というのはドラえもん のび太のパラレル最遊記の冒頭のシーンの描写で、今日くらい天気が荒れたのちのシーンだったのだけど、当時衝撃すぎていまだにあっという間に天気が悪くなるとどこかでママがゲテモノ料理を出してるんじゃないかと想像してしまう。でもゲテモノ料理っていうけど、今の自分の価値観ならちょっと刺激の強いジビエ料理くらいの位置付けで食べちゃうかもしれない。虫食でさえなければ。鹿の脳の刺身とか出してるお店あったし。

けっきょく雨が降って、挙句雷まで鳴り出したので散歩は断念。ついついまとまった時間傭兵時間を過ごしてしまった。

雨を境に同じ日と思えないくらいに荒れた天気に。風は強いし寒いしで、春分の日とかって春を匂わせておいて少しも春らしくない。でも雨前、雨後で春っぽさがあったりなかったりでそう言う意味では春分だったのかな。早く気候に対して無防備になりたい。

その後、ご飯を食べたりお酒を飲んだりしていたらそう早くない時間に飲み仲間から飲みのお誘いがあったものの、次の日が早いことを理由にきちんと断るという好プレイを見せる。少し前までなら迷わず参加して次の日に深い後悔の念に苛まれていたことだろうからほんの少し賢くなったじゃないか、おれよ。これが成長なのか衰えなのか判断し難いところではあるけれども、こういうのはなんでもポジティブにとらえちゃおうかと思いやす。