普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

オフィスの強おじ、かんぺいちゃん

超絶てきとう人間である。それはもう自分でもどうかと思うほどに。部屋の片付けは苦手だし、細かいことに気が回らない。そして大概のことは「ま、いっか」となりがちである。

しかし、そんな人間でもどうにも気になることはある。仕事で共有のエクセルファイルで入力項目を入力し終えたあと、セル選択を左上(A1)に戻さず保存をしてしまったりすることに若干の苛立ちを覚えるのだ。行数が多いファイルだとファイルを開いたときにファイルの最初の方に入力された項目に気づかないケースなどがあったりする。あとはフィルターをかけたまま上書き保存したりも気になるな。

それを職場で隣の席で働くかんぺいちゃん(声が間寛平に似ている)が繰り出してくるのだ。かんぺいちゃんは僕とまったくタイプの違う人間なので気になるところが違うのだろうと思う。ジョブ、絶対モンク僧とかだし。あと、僕がそういう状態で保存されたファイルを開いたとき、見えていない部分を見落としがちな人間なのでそれは自分が注意すべきだということも自覚している。

でもやっぱり気になるじゃない。男には自分の世界があるのよ。しかしそう思いつつも指摘することができないでいる。それは僕がてきとう人間だから。ふだんあれこれずるっとやっているのにそういう細かいことには口だしてくるんかという引け目を感じてしまうのだ。いい加減なわりにはちっせえことを気にするタイプの面倒な存在、それが僕だ。ま、可視部分以外にも想像力をはたらかせていきたい所存。それで済むのならそうしていくしかないだろう。かんぺいちゃんが自発的に気づく日はおそらく訪れない。

あとは、実害という部分ではあまりないのだけど、かんぺいちゃんはメール文中によそからコピーした文言等をそのままCtrl+Vでペーストするという豪放な部分があるので、メール文中で書体が変わっていることが往々にしてある。ゴシック体で始まったメールが明朝体で終わったりするのだ。あれも気になる。というかこれも僕が気にしすぎているだけで一般的にはあまり気にならないものなんだろうか。文の内容が変わっているわけではないしな。

まあ、考えてみれば音楽で言えば途中で多少強引な転調をしたり、メタルやってると思ったら突然ボサノバになったりするような曲調の変遷は好みは分かれど玄人受けする傾向にある。それを考えるとかんぺいちゃんのメールも玄人向けということになるのかもしれない。

そういう意味でとらえるのであれば僕もオフィス玄人になるべく、かんぺいちゃんのメールを「ほ〜、そうきますか〜」と楽しむ余裕を見せなければ。かんぺいちゃんのメールはオフィス界のderringer escape planなのだ。

なんかかんぺいちゃんをディスってるみたいな内容になっちゃったけど、かんぺいちゃんは善良な強おじなのでうまいことやれていることはご報告しておこうかと思います。