普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

筋肉で生計たてているのかというとどうもそうではないようです

その道のプロというものがある。英語で言うところの「Professinal」の略であり、「専門家」の意味を持つ言葉である。音楽だったり、しゃべりだったり、スポーツだったりと、そのジャンルは様々だ。きっちり定義されているのかまではわからないが、プロを名乗る以上その専門的な能力でお金を稼げているというのがプロなのではないかなと思っている。

ではボディビルダーってどうなんだろう。というかプロボディビルダーってどうやって稼いでいるんだろうと気になった。プロである以上己の肉体、もっといえば筋肉ひとつで生計を立てているはず。剛の者感がすごいし、なんなら無頼とすら思えてしまうほどだ。なにせ筋肉だけでご飯を食べているのだもの。

と、思ったらどうも世の中そんなに簡単にできているわけでもないらしく、少なくとも日本では大会で優勝しても賞金などが出ることはあまりないらしい。たいていのマッチョは副業、もしくは本業があり、生活の糧を得ているのだとか。

ということは、世の中にはプロのビルダーが働いている職場があるということである。ガタイが良いとか、筋肉質とかそういうレベルではない本物のゴリマッチョが職場にいるのだ。いやなに、ちょっとそれはすごいんじゃないの。スーツ系の仕事だったらマイク・ハガーファイナルファイト)みたいなことになる。そして感情が昂ったら胸筋が暴れ狂いワイシャツが胸元からはじけそうだ。

いや、違うんすよ。別にマッチョをディスってるわけではないです。単純にキャッチーだよなと思って。キャッチーであるが故にキャラ付けしやすいところってあると思うんです。

会社にプロビルダー級のひとが働いているのを確認してしまったら、そのひとがどのように過ごすのかそっと観察してしまいそうだ。ビルダーになるような方々は格段にストイックであると聞く。

こういうのを日々食べていると聞く

その持ち前のストイックさをもって仕事の動作ひとつも筋肉と絡めるのだろう。「椅子に座っていると思ったら腿が浮いている…!!」みたいな。そして、そのいつなんどきも筋肉に向き合おうとする姿勢をガリヒョロもやし上司から疎まれ、勤務中のパンプアップ禁止令を発布される。こうしてマッチョは正座で仕事をさせられるのでした。

いや、違うんすよ。別におもしろがっているとかそういうんじゃないんです。やっぱりポップというかね、そういうところがありますから、マッチョは。どうしても「〇〇するマッチョ」みたいなものを想像してしまうんですよね。

実際、職場の近くのよく利用するコンビニでごりっごりのプロのマッチョを見かけたら「何を買うんだろうな〜」くらいは思ってしまうだろうし、さりげなくレジを行き来して購入した商品が何かを確認するまでお店を出られないと思うのだ。それでホットスナックなんて買っていた日にはもう…

もう…なんだろう?勝手に幻想を抱いてしまっているかもしれない。あまりにも僕とかけ離れた存在なので勝手なイメージを色々押し付けてしまっているな。そもそも僕とプロマッチョを並べたら同じ種族には到底思えないだろうな。麻婆豆腐とクリームシチューくらい違う。半液状というところくらいだ、共通点は。そのくらいに違う。どっちがどっちということでもないけれども。

ちなみに、ボディビルの世界大会に優勝すると2,000万とか3,000万とかもらえるらしいのでプロフェッショナル感はかなり増す模様。しかし維持、向上のためにそのお金は瞬く間に溶けていくという。結果、スポンサーについてもらっていわゆる「顔」で商売にしていくのだとか。これはかなりプロっぽい。本来の意味のセレブだ。セレブリティマッチョ。

やっぱり最終的にはタニマチだったりパトロンの世界になってくるのだな。これに関してはどのジャンルのプロもそんなに大差ないのかもしれない。本人の努力がその人脈形成につながっていくのだろうけど。才能ってやっぱり尊い