普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

雰囲気アートってある

謎に上昇している炎症値の原因を突き止めるべく、消化器内科を受診してきた。前回くらいの記事にも書いたようにうっすら胃が痛いだけなわりには妙に炎症値が高い。僕は元々憩室炎という腸の炎症も起こしやすい体質なのでそこの線も疑っていた。まったくの無症状ではあるのだけど。

結果からいえば憩室炎の所見はなく、胃もまあ良くもないけどそんなに悪くもないんじゃない?程度の半端な状況だったようで、お医者さんから「で、何しにきたん?」感はただよっていた。その辺りはっきりさせるために来たわけなんですが。

懸案事項の胃カメラについてはどうしてもやらないといけないということもないけど、やりたいならやってく?といった「駅近いし歩けちゃうだろうけど、どう?車乗ってく?」くらいのテンションで話を持ちかけられた。しかしそこはすかさずこの夏会社の人間ドッグ胃カメラ実施の旨を伝えることでなんとかあの異物を喉奥にぶち込まれるのを回避した。こういうときの口八丁っぷり、我ながら大したもんだなと思う。夏に胃カメラやるには本当のことではあるけれども。

結果、CTスキャンのみ実施してお腹の中をぐるぐると輪切り撮影するだけにとどまった。あのあたりの痛みが伴わない大型の医療機器でする検査って結構好きだ。なぜだかいつもAKIRAを思い出しながら検査を受けている。自分の中の近未来感みたいなものを大型医療機器に見出しているのだろうか。

受診の結果自体は特に問題なく、安心できるラインの検査結果ではあったからよかったのだけど、待ち時間がまあ長かった。病院なんて待つものだということをよく理解しているタイプだとは思うが、そんな僕でも相当長く感じたのだからよほどだろう。なにせ4時間かかった。その4時間中たぶん3時間半は待ち時間だった。

昨日は午前半休を取得しており、その時間のうちにおさめるつもりだったのにまるっきりおさまらなかった。職場には時間休というシステムがあるのでそれも利用してなんとか全休は避けたが結果的に2時間しか働かなかったのだからこいつ何しに会社きてるんだと思われても押し黙ることしかできない。病院といい職場といい1日中「で、何しにきたん?」の1日だったな。

待ち時間の間スマホを見るなどしつつも周りを観察していたところ、額に入れられた何かが飾ってあるのに気づいた。病院だけではないけど、どういった意匠なのかいまいち掴めない雰囲気アートが飾られていることは多い。病院の壁に掲示されたそれもまた例外ではなかった。

これは…いいもの…なのか…?

正直、どう見てよいかわからない。良いのかそうでないかもわからない。そもそもこのタイルみたいなものを敷き詰めるという種類のアート作品って結構メジャーなものなんだろうか。アートに造詣があるわけでもないのでそこは推し量ることもできないが、来院するひとびとの目につきやすい位置に飾られることを許されたのだからそれなりにそれなりなのだろう。僕からするとチェコあたりの広場の床っぽさあるな、くらいにしか思えないわけだけれども。風情のないことで申し訳ねえです。

待ち時間のしばらくの間この作品を眺めて「ほ〜、なるほどねぇ」みたいな顔をして色々な角度から眺めてみたりしたが特に何の生産性もないことに気づき自然とフェイドアウトした。ちなみに隣とその隣の柱にも同じ種類の作品があり、そちらは扉っぽいものが描かれたものだったりとこれに比べるともう少しキャッチーだった。もしかしたらセット販売モノかもしれない。こういうのは職員が画廊で購入してくるのだろうか。謎だ。

こうしてアートに対する造詣も深まったところで検査結果が出て診察を受け、前述の通りのなんとも煮え切らない受診結果を持ち帰り病院を去った。

これだけ時間がかかってもはや職場に行く意味あるのかな、くらいに時間が押してしまった場合、ふだんなら開き直って仕事など休んでしまうのだけど、この日は先日送別会を開いたシニア派遣の方が最終出社日だったので是非ともお見送りをしたい。それもあって意味があるんだかないんだかわからない出社をしたのだった。

ついでに言うと仕事の後、送別会(最終出社日バージョン)が執り行われる予定もあったのでそれも休むわけにはいかない理由のひとつだった。というかほぼ理由それだな。

その会でまた新鮮な体験ができたのだけど、長くなりそうだしまた別記事で。

かいつまんで言うと銀座デビューしました。な、ええじゃろ!ではまた次回!