普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

なりたくない、なれることもないと思っていた自分になっている

連休初日、見事に何もしなかった。そもそも起床が脅威的に遅かったうえに透析をしなければいけないというのが主な理由となるだろう。

なぜ起きるのが遅かったかといえば昨日定年派遣おじさん、先輩と飲みにいったことによる。酒量はそこまででもなかったと思うし、帰ってきてから追い飲みもしなかったのだけど、結構しっかり酔っていたようで寝覚めが最悪だった。こりゃやってられんと二度寝をしたところ二度寝のレベルをはるかに超越する眠りっぷりを発揮してしまった次第である。二度寝だけで3時間くらい寝てしまったんじゃないかな。我ながら自分に甘い。というかこれもう二度寝と言わないかもしれないな。睡眠時間が短くなっちゃうけど明日つらくなっちゃうから寝なきゃの睡眠時間だ。

こういうことがあると最近悩みの種であるお酒との付き合い方というのが嫌でも脳裏によぎる。いくら休みの日とはいえ、惰眠を貪ることに時間を消費することを容認するほど僕の人生の時間はそう多く残されていない。お酒を飲んだことにより寝起きが悪かったことは明確なので対策を考えなければ。かといって飲みの場というのは楽しいのでなんとかバランスをとっていきたいところだ。

今の気持ちとして、めっちゃ仲良しだったのに、そのひとの良くないところを見つけてしまってお付き合いの距離感が微妙になってしまったときの心境に似ている。こういうとき僕はだいたい関係をフェイドアウトさせるのだけど。

お酒さんともそんなことになってしまったら悲しい。思えばもう20年以上の付き合いになる。ぼこぼこにやられたこともあったし、逆にねじふせてやったとだってある。良いお付き合いができていると思っていたのにここにきて関係のこじれを起こすとは。ここはひとつ僕が強い心を持って関係を修復するしかないだろう。頑張りやっす。

ちなみに昨日の飲みの席では職場に新しく配属になったひとが著しく仕事ができないという話がハイライトだった。本当に仕事がまわっていないのに焦りを見せることがないらしく、おじさんはその回っていない仕事を手伝っているのにその焦らなさはなんだと憤っていた。手伝ってもらっているということを少しも問題に感じていないのだろうな。ある意味そのハートの強さが羨ましい。僕だったらその場から逃げ出したいくらい追い詰められてしまいそうだ。

おじさんがどれほど手伝ってもおじさんの給料はあがらず、そのひとの給料はその時点では下がらないわけなので、不公平感が出るのは当然の話である。話によると先輩のシマにまでそのお手伝い依頼は波及しているらしく、なんのために配属されたんだ、このひとと思ってしまうところまできている。見た目は「おはよう!スパンク」のスパンクを全体的にムーミンナイズしたようなビジュアルの還暦ちょい前くらいの女性である。まあ愛嬌があるというか、安心感があるというか、とにかくキャッチーではある。ハマるひとにはハマるビジュアルをしているので是非ともその部分で頑張ってほしい所存。

あまりにも業務遂行能力に問題があるのにあの余裕は何か裏に理由があるに違いないと邪推までしてしまった。もしかしたらどこぞの令嬢かもしれないとか、創業者の娘説ななど、とにかく僕らの介入できない謎のパワーバランスが発生しているのではないかとという話になったが、結局のところ人事の評価システムどうなっとんじゃいというなんともサラリーマンらしい直地点に落ち着いた。

飲み自体は楽しくはあったのだけど、話の内容が全体的にサラリーマンの悲哀みたいなものが多く、僕がその場にいるのって以前であれば考えられないことだ。人間変われば変わるものだと思う。それでも元々のダメな部分というのは心の奥底でひっそり生きているのでたまにそれが顔を出してしまって焦る。しっかり飼い慣らしていかなければ。サラリーマンになんてなりたくない、なれるわけもないと思っていたが、今の自分はきっちりサラリーマンだ。以前の自分からしてみたらきちんと働いているだけで充分えらい。褒めのハードルがほぼ床すれすれくらいの高さである。

これでまた数年後に今の僕からは考えられない会話、行動をしているのかもしれない。誰しもこういった以前の自分では考えられない出来事というのを体感しながら生きてるのだろうか。そういう話があれば是非聞いてみたいな。

サラリーマンの悲哀的な写真