日本で十二支といえば「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」である。なんで猫がいないのかでお馴染みの干支たち。猫がいないその理由はねずみが猫を騙していたからというものが有名だ。
ざっくり言えば、干支選考レースの結果が今の十二支といわれている。神様主催でレースが開催され、その12位までに入賞したものは干支としての地位が約束されている大会となってていたわけだけれど、ねずみが猫に開催日を偽って伝えたから猫は参加すらできず干支の立場ゲットならずと相なったわけである。
1月1日0時に、12位までに到着した順に干支認定というルール説明が事前の何かの会合でされていたらしいのだけど、猫はその会合には参加しておらず、後からねずみに内容を尋ねたところ嘘を吹き込まれたのだという。
この時点で大事な会合に参加できていない猫の引きの悪さ、もしかしたら不真面目で参加していないのだとしたら干支デビューの資質そのものを疑問視してしまうところではあるが、なんだかんだといって嘘をついたねずみが一番悪い。猫が干支になっていたら眠いとかの理由で仕事をとばすとかあっただろうけど。
だって、猫性(人生的なこと)を変える生涯の中でも最も重大なイベントをすっぽかす羽目になったわけである。その理由が明らかに自分を陥れるために嘘によるものだったとしたらどうだろう。ハラワタ煮え繰り返りまくって中身全部蒸発するレベルである。
猫はその後の猫生、ねずみの生命(タマ)をとることしか考えられなくなるほどねずみへの憎悪を募らせるのではないだろうかというのが今日の記事タイトルで言いたかったこととなります。
この裏切り行為により猫はねずみを追い回すようになったというお話もあったりはするのだけど、そんな生優しいものではなく、見てるこちらがちょっと引いちゃうくらいに凄惨な復讐劇を成し遂げてほしいのだ、騙された猫には。
だけどねずみだって自分がした事の重大さは気づいていないわけがない。生命の危機を予測して保護シェルターなどを用意しているはずだ。しかも神様経由で。神様経由だから猫もおいそれとは見つけることも手を出すこともできない。ねずみは口八丁で善人の神様を手込めにしてしまうわけですよ。そういうやつなんですよ、ねずみってやつは。
というね、そんな話はないかなということなんですけれどもまあないですわな。あったとしても猫に絶対に幸せな結末は訪れなそうだ。幸せになっちゃったらそれはそれで物語としてはどうかというところかもしれないので猫は最終的に狂死するくらいが妥当かもしれない。
脳汁垂れたような内容で終わらせてしまうのもなんなのできちんとしたことも書いておくと、干支に猫がいない理由として、発祥である中国に当時猫がほぼいなかったから認知されていなかったことが原因で干支に抜擢されなかったこと、虎が神格化されていたので同族の猫は不採用であったなどの理由もあるとかないとか。
そもそも中国発祥ということでこの干支のメンツなら四神(朱雀、白虎、青龍、玄武)に寄せて亀が入っていてもよさそうなものだとも感じる。その場合選から漏れるのはねずみよ、お前さんだ。
その他、ベトナムではうさぎの代わりに猫が十二支入りしているらしく、ねずみと猫が同じ十二支として同じ職場で働くifストーリーみたいな本当の話があるので猫もくさらず全世界放浪してみたらいいんじゃないかなと思う。
アジアだけではなく欧米でも十二支の概念があれば日本とまったく違う発想で選考が行われそうだ。鹿とか入ってくるんじゃないかな🦌