普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

1979からの使者

訪れてしまった。誕生日が。歳をとればとるほどに誕生日はわりとどうでもよい日になっていくのだろうと思っていたのだけど、40を境に誕生日を意識するようになった。どういう感情なんでしょうな、これは。

年齢を意識するというのは老いに対する抵抗感なのか、はたまたなにも成し遂げていないような気がするという虚無感によるものなのか。どういった理由であるにしろなんだかあまりよい方向ではないので「なにか」を見つけ、充実感を得られるようになっていこう。

なんだか誕生日を迎えた人間の抱負という感じの言葉っぽさはあるけれど、なんか言ってるようでなにも言ってない系の言葉だなと思う。ふわふわ生きてこう。

そんな誕生日。今年は妻の実家で過ごすことになった。たまたま誕生日と妻の実家に行く日が重なっただけではあるのだけれど、普段と違う誕生日の過ごし方もまた一興。結果的に充実した誕生日であった。

もともとは妻の恩師?なのかはわからないけれど、銅版画作家の先生の遺作展を見に行くということから妻の地元を訪れることになったのだけど、考えてもみればここ数ヶ月あまりきちんと出かけてなかったので少し遠出をしているという事実を感じるだけでテンションがあがった。電車の車窓から普段目にしないような情報が飛び込んでくるのはやはりよいものだ。

銅版画作品を堪能し、常設展となっている地域の文化についてなども見ていたのだけど、その中に当地の方言について説明されているものがあった。

あれこれと方言の説明があるなかでも目を引いた、というかちょっと使ってみたいと思った方言が「ちんちんかもかも」だ。語感からまったく意味を想像できない、させない響きだ。え?なに?下ネタ?とすら思える。

意味は「仲が良い」ということらしい。例文で「若い夫婦だからいつもちんちんかもかもだ」とあった。もしかしたら下ネタ的要素も含まれているのかもしれないな、これ。

あとは「ぶっくす」もよかった。意味は壊すという意味でおそらくぶっ壊すが訛ったものなのかなとわかりやすいものではあるのだけど、ぶっくすという響きがよい。志村けんとか加藤茶がくしゃみのときに発しそうな響きだ。えっくしみたいな。あとちょっとブックオフっぽさもある。ぶっこふ。

 

展示も見終わり妻の実家に到着。晩ご飯をつくったりしながらゆったりした時間を過ごした。ひとんちで料理するのって結構楽しいものだなと感じたのだけれど、それは妻の実家のキッチンが広々としていて作業しやすかったというのもあるのだろう。

家には猫が二匹いて、先輩猫はもうおじいちゃんなのだけれど、ひと懐っこくてよく家の中を散歩していた。おじいちゃん猫なのでちょっとよぼよぼしているのだけど、猫もおじいちゃんは散歩を好むのかもしれない。

一方若手の猫はめちゃくちゃ警戒心が強く、ほぼぼくの前にはあらわれなかった。でも美猫なんすよ。いや、おじいちゃんの方も顔はよいけど、若手は正統派の美猫。V6の岡田くんみたいなポジションだ。

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ほれ。イケメンじゃろ。いつかハートを奪ってやろうと思っているのは妻には秘密だ。

 

妻の実家は言ってもわりかし近郊ではあるのでまた機会を作ってお邪魔させてもらいたい。妻の家族とも仲良くしたいし。僕の実家の家族と妻の家族と、キャラが正反対といえるくらいに違うので新鮮だ。

 

そうだ、41歳の目標ができたのだった。車の免許を取ろうと決意した。なんだか急に欲しくなってきたのだ。なんで今さらと自分でも思わなくはないけれどひとまず決めたからにはミッション達成を目指す。

 

そんなところで今日はこれまで。

もとケーキ屋というファンシーな吉野家でお別れだ。深窓の令嬢がバンドマンと恋に落ちたようで趣深い。

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