2024年10月19日(土)Evoken Fest 2024に参戦してきた。
目的はもちろんELEGYを見るためだ。正直、ふだんこのブログを読んでくださっている方々からすれば誰が興味あるんかって話ではあるが、やっぱり語らずにはいられないので語ってしまおう。青春時代の思い残しをひとつ昇華させた大切な日となったので。
楽しみにしていたわりには事前にほとんど下調べせずに会場に向かってしまい、15時開場、15時30分開演に合わせて現場へ到着。もしかして大本命であるELEGYが早い時間に出番を迎えたらどうしようと思っての張り切ってスタートからの参戦であったが、当たり前のようにそんなことはなく(なぜならヘッドライナーだから)、ELEGYはトリだった。そういうの本当に事前にきちんと調べなはれやである。
そして当日出演のバンド、その数もよく調べておらず、全7バンド出演となること、そのタイムテーブルを現場で確認し愕然とする。ELEGYの出演は21時頃らしい。な…長え…ELEGYまでの道のりは遠い。一瞬しょんぼりするも、「ま、いいか。良いバンドに出会うかもしれないし」と、持ち前の楽観的姿勢でライブを楽しむこととした。
いちおう各バンドごとに感想メモをとっていたのだけど、見返すとほとんど載せられるようなことを書いていないのでかいつまんで掲載しようと思う。あと、この日出演のバンドはELEGY以外知らないバンドであったので曲に関しての感想、クオリティには言及しない。そういうのを求めて当ブログに辿り着いてしまった方がいたら踵を返すことをお勧めします。本当にしょうもない感想しか書いてないので。申し訳ないっす。じゃ、いってみようかな。
1 .Allegiance Reign
武士メタルらしい。甲冑を着ていてインパクト大。けどやってるのはポルカメタル的なもの。知り合いに兀突骨というバンドがいて、そこも和風ってわけじゃないけど、確か「兵どもが夢の跡」的な曲をやっていたりするのでもしかして対バンとかしているのかもしれない。水分補給をするペットボトルに瓢箪風のボトルカバーを装着していた。
2.Stranger Vision
イタリアのバンドらしい。ベースのひとがが不思議な弾き方をしていた。全編親指で弦を叩くような弾き方をしていて、どう考えても16分音符で演奏するパートでも小説の頭にバイーンと1発弦を叩くという仕草でカルチャーショックを受けた。サムピングという奏法は確かにあるけど、それとは違うのでベースの弾き方にも多様性の波は押し寄せているのだろう(適当)。
3.Dream Spirit
中国のバンドなんだと思われる。衣装もそんな雰囲気。古代中国の官職の衣装とでもいうのか。あの衣装はなんと表現したらよいのだろう。ぱっと見ロングのチャイナドレスのようであった。でも事態を飲み込んで「うむ、三国志」と思ったのでまあそんな感じである。音楽も中華的なものをふんだんに取り入れていた。ちょこっと調べたら中華フォークメタルらしい。あー、そんな感じ。あと、なんと水分補給を瓢箪で行っていた。こちらは素材は不明だが見た目はふつうの瓢箪。まさか瓢箪かぶりが起きるとは。
4.Winterage
バンドのコンセプトは知る由もないが、なにやら衣装が耽美。そしてメンバーにバイオリンがいる。バイオリンのひとはにぎやかし担当でもありそうで、演奏していないときは弓で観客を煽っていた。弓は煽りに便利かもしれない。そしてベースのひとが2番目のバンドと一緒だった。あの弾き方は間違いない。別人であの奏法を1日2人見ることなどないだろう。ただ、こちらのバンドでは途中ふつうの指弾きしてるとこもあったからあの奏法はそれなりのこだわりがあってやってるのだろうと思われる。あとギターがイケメン。
5 .Derdian
メンバーがステージに現れる際、ベースのひとがスキンヘッド、ガタイ良しということに加え、衣装が若干のマタギテイストを醸し出していたため、楽器が斧に見えた。斧ベースを使っているのはゾッド星島氏(ex聖飢魔II)以来だなとはっとしたが当然普通のベースであった。あと、ドラムが左利きというわけではなさそうだったのだけど、タムの並びが逆のようだった。でも通常の位置にもひとつフロアタムが置いてあって、謎は深まるばかり。だが真相を知る日はこないのだろう。
6.HIBRIA
このバンドのみなんとなく聞いたことあるバンドだった。多分有名なんだろう。メンバーの年齢にだいぶばらつきがあるように見受けられる。おそらく活動歴も長いと思われ、メンバーの脱退劇による新陳代謝が起こっているのかもしれない。上手のギターは若くて元気いっぱいという感じだった。そしてドラムがやたら若い。そのうえ脇毛処理してた。今の若者って感じがして素直に感心した。
満を持してのELEGY
けっこう長いこと書いてしまった。長い道のりを経てようやくELEGYである。実は、ここまでのバンドを見て、曲を知らないのもあって周りの方々ほど盛り上がれていない自分がいた。僕がいた位置が悪かったのか、そういう文化なのかはわからないが、バスドラを連打するジャンルのわりにはバスドラのローがすごいことになっていて、曲の仔細を判別できなかったというのもあったりはしたのだけれども。
そんな不安を胸に抱えながらSEでEquinox(State of Mind)が流れた瞬間、反射的に腕をあげ、声が出た。なんだ、全然いけちゃうじゃないかとテンションをあげつつ胸を撫で下ろしたのだった。
その後はもうめくるめく"かつての僕"との対峙の時間であった。僕の参加した19日のセットリストを共有しておこうと思う。
- Equinox(SE)
- Trust
- The Grand Changes
- Visual Vortex
- Take My Love
- 1998
- Spirits
- Losers Game
- All systems go
- Shadow Dancer
- Anouk
- Circles in the Sand
- Frenzy
- State of Mind
- I’m no fool
割り合いとしては4thのState of Mindからの曲が若干多め(1,2,4,8,10,14)ではあったが、1stからの曲も数曲(3,5,9,15)は演奏され、熱望していた2ndからの曲(11,12)も演奏されたときには喜びを通り越して解脱するところだった。あんなにテンションがぶちあがっていたのに目が遠くなるという稀有な体験をしてしまった。世間ではその状態をキマっているというのかもしれない。予想外すぎた3rdからの選曲(6,7)とかもう本当にゲロ吐きそうだった。いや、小ゲロ吐いた。嘘っす、吐いてないっす。でもそのくらいの昂りはあった。
ライブについてはギタリストであるヘンク・ヴァン・ダー・ラーズの(最前はvipチケット購入者だったけど)目の前でかぶりつきで見ることに成功したのもテンションをただ事ではない次元へ誘った一因となった。何しろ、高校の頃、ヘンクに憧れすぎてドラクエの主人公の名前にヘンクと名付けていたというイタめの過去を持つ程である。そのヘンクが!目の前に!そりゃゲロくらい吐く。いや、吐いてないけど。でも吐いちゃっても仕方ないんじゃないかなくらいには喜んで然るべきだろう。
ちなみに、この日はELEGY来日喜びのお気持ちを表明した記事にコメントをつけてくれた方と会場で会話することが出来た。その方、なんとかつてのmixiのELEGYコミュニティの管理人さんである。管理人さんは僕など遥かに凌ぐガチファンであり、色々と情報をお持ちで会話できて本当に光栄だった。この場を借りて改めてお礼言っちゃお。本当にありがとうございました!
話をステージに戻すと、90年代初頭ごろから活動しているだけあって、ELEGYの面々は正直見た目としてはおじいの領域に踏み込んではいたけれども、それを感じさせないほどにパワフルな演奏で、非常に楽しそうにパフォーマンスしていたのが印象深かったしこちらまで嬉しくなってしまった。過去の曲も演奏されたと書いたけど、ボーカル交代前のキラッキラハイトーンボイスとかまず無理だろうなと思っていたらイアン・パリーはそれをこなしていたのがまたすごい。あんな年齢になってあそこまでのハイトーンボイスって出るものなのだなと世界で活躍するプロシンガーにおののいた次第である。
お昼から立ちっぱなしでELEGyが始まる前までは足が痛くてちょっと帰りたいかもくらいにしゅんとしていたけど、いざ始まってしまえば倍くらいステージの時間があったとしてもまだまだ余裕と思えるほどに足の痛みなどどこへやらという状態だった。やはりキマっていたのかもしれない。
言いたいことはまだまだあるような気がするけど、いい加減長くなったので今日はこの辺で。どれほど長いかというとなんと、ブログ開設以来最多文字数を記録しました。まあそれくらいに僕にとってはただ事じゃなかったということなんですよ。
素晴らしき1日をありがとう、ELEGY。次回来日を期待して止まない。単独で、会場もっと小さめのところならワンチャンなくもないんじゃないかなと本気で思ったりする。