普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

大事なもんは首からかけときなさい

先日より引き続きお酒のお供は音楽という日々が続いている。いくら酔っているといっても音楽を聞くからにはそれなりに真剣に聞く。そうなってくるとノートパソコンのスピーカーでは音質的に物足りなく、かといってスピーカーにつないで大音量で音を鳴らすわけにもいかない(住宅事情とか妻の機嫌等の観点から)。

さあ、どうする。そう、ヘッドホンなのです。ヘッドホンというかイヤホンなのだけど、とにかくそういったものが必要だ。早急に必要だと駆り立てられるようにアマゾンをポチった。

そうして届いたMy New Gear…!!

えーと、たぶんAnker Soundcore Life NCが商品名なのではないかと思う。結構前に飲み仲間から値段のわりにかなり質が良いということで勧められていたのだ。同じ価格帯で耳にはめるだけのカナルタイプのものもあったが、絶対に失くす自信があったので首から掛けられるものにしておいた。エアポッズなども当然一瞬よぎったが、わしゃあイヤホンに40,000円は出せん…と一気に老け込んだため早々に候補から外しておいた。

ちなみにTwitterで「AirPods 落とした・なくした」で検索すると阿鼻叫喚の紛失騒動が繰り広げられていた。何かの拍子に片っぽ落としてしまったらそれで20,000円だ。新幹線で東京から広島まで行ける。熱海あたりまでなら新幹線で往復して食事付きの宿にだって泊まることが出る。価値観の多様性を感じる。

届いたイヤホンであるが、すこぶる良好である。今まで使っていた有線のイヤホンがあまりよいものではなかったというのを加味しても充分な性能だ。特に低音の出方が好みというのは大きい。

環境が整ったところで昨夜は張り切ってあのメタルこのメタルを…というわけでもなく、2000年代初頭のエモ系の音楽を懐かしんでいた。いわゆる00年代というもの。その中で懐かしくて泣いちゃいそうになったけど新たな発見があったものをご紹介してみようかと思う。

まずはTaken。叙情派ニュースクールの雄である。王と言ってもよいくらいだと思っている。Takenの中でも涙腺を決壊させるのは何と言ってArrested Impulseだ。

イントロからもう走って逃げたくなるほどエモい。イントロから充分泣かされまくているのに1:47あたり、ブレイクからの解放感が死ねる。真っ暗闇から光溢れる場所に高速で飛び出すかのうような感覚をおぼえる。目をやられるぞ、気をつけろ。

Takenは飲み会で言ったらビールみたいなものだ。最初の景気付けみたいな。もう少し懐かしくエモいものをと次に求めたのがSound the Alarm。こちらのバンドは特にSuffocatingという曲が好きなのだけど、まあとりあえず聞いておくれな。

「あの頃」感のあるエモみのある曲だと思う。これはいわゆる完成バージョンというか、最終稿みたいなもので、初稿バージョンがある。こちらも聞いてみてほしい。

音質とか演奏の感じとかわりと粗いのだけど、こちらのほうがなんというか胸を締め付けられるようなエモさがないだろうか。僕は最初にこちらのバージョンに触れたというのもあるのでこちらのほうが好みだったりするのだけど、ブラッシュアップされたバージョンも今聴くと結構よいなと思えた。時が偏見を薄めたのかもしれない。でもPVは今見てもイマイチだ。もしかしたらPVの影響であまり良いイメージを持てなかったのかもしれない。

こんな具合に「あの頃」を楽しみ勝手にエモーショナルな気持ちを盛り上げていたのだけど、魔がさしてPolyphiaを検索したのがいけなかった。

変態テクニックによって現実に引き戻された。このひとたちは本当になんなのだろうというくらいに上手い。上手いという言葉が陳腐な表現になってしまうくらいに超越したテクニックだ。その昔、まだ僕が速弾きは頑張ればどうにか習得できるのではないかと思っていた頃、Dream Theterをせっせと弾いたものだけど、結局きちんと弾けることはなかった。でもワンチャンあり得るのではと思わせてくれるものはあったのだ。Polyphiaにはそれがない。たぶん僕が現代のキッズだったら手を出さなかったのではないかと思う。

普通に音楽の紹介してしまったけど、快適に音楽を聴けて重畳である胸をお伝えしたかった次第である。それというのもゲットしたイヤホンあってのこと。みなさんも快適な音楽ライフのためにお試しあれー🎧。