普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

お店がインスタントっぽいのではなく、うまかっちゃんがお店に肉薄している

数年前に季節の変わり目には梅雨が訪れるということを知って以来、雨が続くようになると「お、季節が変わるんですな」と、長雨の憂鬱を風情へと変換するように努めている。ちなみにこの時期の梅雨は「秋霖(しゅうりん」と呼ばれるそうな。

霖って見慣れない漢字だなと思って調べてみたら、この漢字一文字で3日以上降り続く雨を意味するとのこと。そして訓読みは「ながあめ」。雨の林でそう読ませるというのはキラキラネームもびっくりの強引さがあると思う。林の部分に長いを想起させる要素があるのかどうかは疑問ではあるが、本人がそういうんならそうなんでしょうね案件である。

そんなすっきりしないお天気が続いていた最近ではあるけれど、久々に穏やかな天気となった本日。月曜は心が乙女おじさんなので顔のむくみを職場の面々にはさらしたくないことから在宅勤務と決めている。本日もはりきり過ぎないテンションで在宅勤務に勤しんだ。

ほどよく働いたところでお昼ご飯。天気も良いので外食とすることに。近所にラーメン屋が新しくできていたことを思い出したのでそのお店に大決定し、自転車を駆った。

そのラーメン屋は前に営業していたラーメン屋を大胆なまでに居抜きに居抜いたお店で、業態まで一緒なので同じお店に来たのではと見紛うほど一緒であった。前のラーメン屋は開店から3ヶ月くらいでスピード閉店していたという経緯があるため、ぜひ今回のお店には頑張ってほしい。そんな思いを込めてラーメンを注文した

とんこっつぁん

出てきたラーメンを食べてびっくり。居抜く前の店と同じ味がした。と、言ってしまうと大袈裟ではあるのだけど、方向性が同じであることは間違いない。まあ言ってしまえば「普通」な感じのうまかっちゃん系のとんこつで、うまかっちゃんであるということ以外は特筆すべきこともなく、真顔で食べ進め、真顔で食べ終えた。

こっち系のラーメンを食べるたびに思うのが、うまかっちゃんって本当にすごいんだなということ。お店のラーメンがインスタントっぽいという話ではなく、うまかっちゃんがお店に肉薄しているということだろう。九州人がうまかっちゃんの話をするときに妙に誇らしげなのも頷ける話だ。

でもお店でうまかっちゃんを食べるということであれば同じお金で10回くらいうまかっちゃんを食べられてしまうので、ぜひともこのラーメン屋にはお店ならではのうまかっちゃんとの差別化をはかってほしい。というかデジャヴが起こりそうな予感しかしない。この先展開、前のお店と同じにならないことを願うことにしよう。商売って難しいんですね。

空腹を満たした帰り道、往路で確認した車が同じところに停車したままだった。僕は車に詳しくないので基本的にどんな車も一緒に見えてしまうのだけど、鮮やかな青と湘南ナンバーというこの辺りではなかなか見かけない組み合わせであったので記憶に残っていた。

「湘南ナンバーか…」と心の中で呟いてみたところ、湘南ナンバーって単語の中に「なんなん」って噛んでないのに噛んじゃったみたいな部分あるなとめちゃくちゃどうでも気づきを得た。同じような言葉にはスマトラトラがある。2大噛んでないのに噛んだ風ワードとして心に刻みつけておこうと思う。

停車中のその湘南ナンバーを追い越し家の前で自転車を停めていたら、その車がこちらに向かってきて死ぬほどびっくりした。湘南ナンバーのこと噛んじゃったワードとか小馬鹿にしたから轢き殺されるのかと思った。

当たり前だけどそんなことはなく、僕の目の前を通り過ぎていった。たぶん湘南に帰るのだろう(適当)。その後は午後の仕事もゆったりとこなし、現在に至る。噛んじゃった風ワードについて随時募集してますので何か思いついたら教えてください。