普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

AI顔ってあると思う

妻がアウターを所望したので新宿に買い物に行ってきた。もちろん子を連れて。子を連れての新宿は初だったのだけど、大人だけで自由に行動するのとベビーカーを押しながら行動するのではやはりまるで街の印象は変わる。

結論、たいていの場所にはエレベーター設置されており、子をベビーカーからおろすことなく移動ができてやさしいせかいだなあと胸を撫で下ろしたのであった。

階段5段くらいしかないところにもこういったものがありホスピタリティに溢れている

駅だけで見ても一昔前まではこうではなかった。そう言い切れるのには根拠がある。バンドをやっていた時代にギターアンプヘッド(20kg以上はある)を自分で運搬していた時期があり、どこもかしこもエレベーターがないばかりに都度、階段を前に悲しみに打ちひしがれていた過去があるのだ。

今くらい色々なところにエレベーターがあればアンプを持ち運ぶのが楽だなあなどと思うものの、技術の革新によりあんな重量物を持ち運ばずともナイスサウンドは作り出せるようなので時代とアンプ運搬の歯車はどうも噛み合わないようだ。
ところで、久しぶりの新宿ということで街行くひとびとをそれとなく観察してみると、ふだんの行動範囲とはやはり棲息する人種が異なることに気づく。もう少し具体的にいうと、圧倒的に子連れは少なく、夜職の香りただよう女性が散見された。そしてそういうひとはみんな「AI顔」に見えてしまうのだ。

どういうことかというと、生成AIによって生み出された美女みたいな顔ということである。昨今、生成AIの美女を頻繁に見かけるようになり、それはある意味で今の時代に沿う理想的な美人であるのだろうけど、そこに近づけていれば近づけているひとほど、翻ってAI顔に見えてしまうということだ。

頑張ってる女性に対してめちゃくちゃ失礼な感覚だし、そもそも見分けがついてないとかどうなんという話ではあるけれども、最近AKBだの欅坂だの、果てはJO1(同性)でさえもあまり見分けがついてないサンオツの戯言と聞き流してくだされば幸いです。

失礼ついでに、仮にああいった実在する女性の「AI顔」が整形で作り出されたものであるとすると、世の中的に良しとされる美の目的地が架空のAI美女ということで、順番がまた入れ替わってくるような気がするな。AI美女ありきで流行の顔立ちが決まるなんてことも可能性としてはゼロではないかもしれない。

僕は画一的な美より少し個性のあるものが好みなのでその流行りに乗っかれそうもないけど、「今年の顔」みたいのが実在する個人ではないものとして示されるのはわかりやすいしおもしろいな、など思ったりするのでした。