ちくちく言葉という言葉がある。ある、とか言いながらあまり細かい意味を理解していなかったので調べてみたところ、小学校などで他人への悪口全般を指す言葉なのだとか。
想像できる範囲の意味だなと思ってさらに読み進めたところ、コミュニティによっては「ランランルー」もちくちく言葉認定されていることが説明されていた。
娘の学校の参観日で学校に来たら壁に面白いものが貼られてた。
— かじめ焼き (@kajime_yaki) 2019年11月9日
あったか言葉に比べてちくちく言葉の充実ぶりがすごい。 pic.twitter.com/OZXeXrR6tS
ランランルーはマクドルドのマッドピエロことドナルド・マクドナルドが嬉しくなるとやっちゃうあれである。
え?どういうこと?と思わずにはいられないが、キッズたちの間でランランルーには「死ね死ね消えろ」という意味が付されているらしい。説明されなきゃわからない。説明されてもわからない。ただ、発言の現場にいれば雰囲気で悪口として言ってるのかなくらいまでは気付けるかもしれないけれども。語意までは汲み取れないなあ。
そこで思い出した。甥(成人済み)がまだ小学校の頃、めちゃくちゃランランルーを連発している時期があった。しかも独特なリズムで。通常の、というか本家のランランルーははきはきと一息で言い切るのに対して、甥のそれは「ラン・ラン・ルー」とランの部分に休符が挟まっていそうなくらいにスタッカートがきいていた。
あのランランルーはもしや悪口だったのでは…と、もう10年以上経った今思わされた次第である。その場には甥の発するランランルーが悪口と気づく者はいない。好きなだけ言い放題である。「学校で流行っているんだねえ」などと目を細めて甥のランランルーを眺めていたが、ひたすらに罵声を浴びていたということなのか。やだ、おじさん泣いちゃう。
しかも異常なくらい長い期間(たしか年単位)言い続けていたことを考えると僕が帰省することを疎ましく思っていたということだったのでは…いや、甥は今の時代珍しいくらいに純朴ないい子だ。僕のメンタルヘルスのためにあればただの奇声の類だったと信じよう。奇声を発し続けていた甥もそれはそれで心配だけれども。
小学生くらいだとコミュニティ内のノリで思わぬ悪口が誕生してしまったりするものだし、ランランルーとかも特に深い意味なく悪口化していったのだろうな。にしても難易度高い。悪口という意識をもって本家ドナルドのランランルー動画を見ると見た目も相まってもはや呪詛を吐いているようにしか見えなくなる。
ちなみに、ランランルーの派生として「ホバーランランルー」というのがあるようで、ホバーの部分は「アホバーカ」の略、Foreverが訛ったものなどの説があるそうな。どちらが本当が知らないけどろくなもんでないのは確かだ。
あとちくちく言葉一覧の中に「頭くるっちゃってんじゃないの」とかも入っていて、めちゃくちゃ特定の生徒が言ってそうで吊し上げられているようで闇深めだなと思ったことをご報告しておこうと思います。