虫がとにかく嫌いで郵便受けの状態にまで言及するほどには嫌いである。
どれほど嫌いかとなぜ嫌いになったのかは上記を参照していただくとして、嫌いなりに奴らのことを考えることがある。好きの反対は無関心というので嫌いという感情をもっている以上無関心ではない。どこかで感情が裏返って奴らのことを愛してやまない日がくるのかもしれない。本当にその日が来たらもう少女漫画的展開ばりにずっぶずぶに愛してしまうな。それくらいに今のところは嫌いだ。
そんな憎き存在の何が気になるかというと、「虫の睡眠時間ってどんなもんなんだろ？」ということである。
そもそも虫は寝るのか。これに関して僕はあまり疑問を持っていなかったのだけど、ネットで調べた感触としてはまずそこから疑問をもつひとが多いようだ。
そこに関しての答えはYES。虫は眠る。生き物である以上眠らないということはないだろうなと思っていたので特に意外性はなかったが、まぶたを閉じて眠るわけではないので”定義”として一定時間不動、外的刺激に対する反応生の低下をもって睡眠をとっていると判断するらしい。虫がまぶたを閉じて寝る姿を見せる生き物だったらもしかしたら少し、ほんの少しはかわいいと思える瞬間もあったのかもしれない。進化の方向性を間違えたな。
虫が眠ることに関してはまあそうですよねといったところであるが、僕が気になったのはその睡眠時間である。虫の寿命（調べてすぐでてくるのは大体ショウジョウバエ）は実験室などの整った環境でも60日程度とのこと。人間の睡眠時間が生涯の3分の1（1日7.5時間くらい）ほどであるとして、それと同等に睡眠をとっていると考えてなんか色々計算すると0.015時間（480分の1）となるっぽい。それって何時間だよという数字なのでわかりやすい数字に直すと54秒である。
ハエのハエ生が短いからといって1日は24時間なので人間と一緒の枠にあてはめるのもどうかというところではあるが、60日=80年くらいという考え方であれば1回眠って54秒くらいならまあそんなもんかなと納得しそうになったものの、実際調べてみたらまるで違った。
ショウジョウバエの1日の睡眠時間は8時間〜10時間であるらしいのだ。
まじで。ほぼ寝てないですか。ハエの生涯を時間計算するとだいたい1500時間くらい。1日のうち8時間眠っていると考えてそれを人間時間に換算すると9割以上寝ていることにならないですか、これ。計算と考え方が間違っている可能性は大いにあるのでこの数字をあてにしないでほしいのと他所でこのことは話さんといてねといったところであるが、合っていたのだとしたらほぼ寝ている。人間でいうと日に21時間は寝ていることだ。若い頃はうっかりそのくらい寝てしまうこともあってその度に「今日何もしなかったな…」と落ち込むことがあったがハエは生涯そのレベルということだ。メンタル強えな。
そもそもの話、睡眠というのは脳を休めるためのものであるので虫にその必要があるのかという話も見かけたが、この睡眠時間で言うと脳を休めっぱなしである。むしろ起きている時にどれほど回転させているのかという話だ。
脳がないと思わせておいてえげつないメモリを積んでいるかもしれない。そのメモリを使って眠っているふりをして並行世界の夢を見ている可能性だってある。虫にとっての寝ている時間、すなわち現実世界はそれこそ人間でいう夢を見ている時間である可能性もある。こちらの世界が虫の作り出した空想の世界。それなら睡眠と覚醒時間が逆転していても納得できるな。
何言い出しているんだという方向に話が向かいつつあるので今日はこの辺で。ある種の精神世界寄りの話っぽさありますよね。
