普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

喉の渇きを潤すものではないと考えればすべての液体は平準化される

キャラメルマキアートを飲んだことがない。そして、果たしてこれから先飲むことがあるのだろうかと疑問に思っている次第である。

キャラメルマキアートとは以下の通りであるらしい。

ざっくり言うとカフェラテをキャラメル味のシロップで味付けした飲み物とのことであるが、そのキャラメルシロップというところが引っかかるのだ。

どう考えてもゴリゴリに甘い飲み物にしかならないだろう。しかし人気商品であると聞く。それはどういう扱いとして人気があるんだろうか。「あー、喉乾いたなー」というときに奴さんを飲み干すかという話である。喉の渇きを到底潤せるとは思えない。なんなら喉に幕が張りそうであるとすら思う。透析患者の僕(水分制限がある)にとって、喉を潤さない液体をどう扱ってよいのかがわからないのだ。マックスコーヒーの身内ポジションとすら思っている。

しかしゴリゴリに甘いという性質を最大限にポジティブに解釈し、スイーツなのでは?と受け止めれば「そういうのが欲しいとき」というのは訪れるような気がする。甘いものをそこまで積極的に摂取したがるほうではないが、だからこそなのかときどき無性に欲するときはある。そのときに奴さんを、キャラメルマキアート御大を受け入れればよいのかもしれない。

同じようなポジションとしてタピオカミルクティーがある。こちらは飲んだことがある。”ティー”というには相当に甘く、やはり喉を潤すタイプの液体ではないと思えた。ちなみにタピオカミルクティーはその大半を妻に飲んでもらった。その節は興味本位で極甘飲料を欲しがってしまってすまなんだ。

それにしてもタピオカミルクティー、あんなに大流行りしたのに略称がないものだからいちいち固有名詞をフルネームで言わなければならないという流行り物として珍しい一品である。でも考えてみれば語呂は悪くないような気がしてきた。語のリズムというかそんなものが。「タピオカミルクティ〜」と「鼻からスパゲティ〜」は語のリズムは非常に似ており、鼻からスパゲティが出ていたらそれはそれは陽気であることは間違いないのでタピオカミルクティーも陽気な飲み物なのかもしれない。知らんけど。

キャラメルマキアートにしろ、タピオカミルクティーにしろ喉を潤す目的でなく甘味を摂取ということが目的であるのなら、大枠ではスープを飲むことと大差ないのではないだろうか。そういうことであれば僕はスープを飲んでしまう。しかもスープストックトーキョーとかでなく、もう「汁」って感じのものが飲みたい。もっと具体的に言うと豚骨スープが飲みたい。くっせーリキッド一丁よろしく頼みたいのだ。

かねてよりなんで豚骨スープスタンドがないのだろうと思っているのだけど、もしかしたら商機あったりするのでは。博多豚骨風、家系風、魚介豚骨風、二郎風などありとあらゆる豚骨スープを網羅し、スープのみを提供するのだ。「麺が食べたいやつぁラーメン屋に行け。うちは汁を売ってるんでいっ」と頑固一徹汁おやじである。なに、汁親父って。最低のひびきだな。僕は遠慮するんでどなたか汁王国を建国してくれたらその暁には透析患者である身をおしてでも駆けつけます。

最終的にくっせー汁の話になってしまったけど、スイーツ寄りの甘い液体にだって興味はあるんですよ、というそういうことが言いたいのでした。

キャラメルマキアート(フリー素材)、タピオカミルクティー(フリー素材)一風堂汁のみの缶飲料(自前)