普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

良き品は生活を豊かにする

妻の母が誕生日ということで、妻の実家にお邪魔しお祝いをしてきた。最近義母と仲良くなれているような気がするのでこれを機により仲良くなれたらよいことだ。

ということなので、お祝いの気持ちを込めて手料理をふるまった。献立はコロッケと唐揚げである。揚げに揚げた。ちょっと作りすぎた感すらある。

出来そのものは悪くなかったと思われるが、妻の実家は今年建て替えたばかりの新築だ。人様のピカピカの新築のお宅で揚げまくってしまったわけである。油はねなどのことを考えるとちょっとした嫌がらせ感が出てしまっていたのでは。と、ちょっとした不安な気持ちを感じたものの、景気良く揚がったコロッケに免じて見逃していただきたい次第。次はもっと落ち着いた感じの献立でおもてなししよう。

ちなみに、じゃんじゃん揚げ物をあげている最中すぐとなりで猫に凝視されるという普段なかなか味わえない調理環境であった。

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あんま揚げすぎんなよといわんばかりの凝視ぶりである。

 

今回、義母へ贈り物をしようということになり、あれこれと考えた結果コーヒーマシンが選ばれ先行して届いていたのだけど、まだ未使用ということでコーヒーマシンの初使用も楽しみのひとつであった。

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これは生活が豊かになるやつだ。マシンでドリップされたコーヒーを飲んで即座に思った。お店で飲んでいるようなコーヒーが自宅でどぼどぼ淹れられるのだからワンランクうえの生活を手に入れたと言えるのではとすら思ってしまう。

自分たちで贈っておいてこれは良いものだなとマシンを褒め称えてしまった。しかし義母も喜んでくれていたようなのでその褒めもむしろプラスにはたらくことであろう。

というかね、正直いってめちゃくちゃ自分ちにも欲しくなっちゃったわけですよ。妻もコーヒーが好きでよく自らミルで豆を挽き、ドリップして淹れているわけなのだけど、それをボタンひとつでこなしてしまうわけなのだから欲しくならないわけがない。今までもぼんやりと欲しいとは思っていたものの、踏み込む理由が見当たらなかった。しかし、今回プレゼントということで購入するには充分な理由ができ、そのうえ実機に触れる機会までできてしまった。

憧れのひとに出会って仲良くなり、ご飯など食べながら楽しくおしゃべりしてしまったようなものだ。そりゃワンチャンくらい考えてしまうものである。とはいえそこは分別ある四十路として我慢をせねばなるまい。妻の実家にお邪魔するときのお楽しみのひとつとしよう。

まあ、手動で挽いてハンドドリップで淹れられたコーヒーも美味しいし、丁寧な感じがしてよいなとも思うわけではあるわけだけれども。単純にマシンがすごい。男たるもの「なんかすごいマシン」への憧れというものはいくつになってもあるものなのだなと痛感させられた格好だ。

 

最近物欲が前ほど無くなってきたかなと思っていたけれど、焚きつけられたらすぐいろいろ欲しくなってしまいそうだな。危ない。

しかし欲しいものがあるというのは目的が設定されてそこに向かって頑張れるという動機にはなるわけなのだから一概によくないとは言い切れないかもしれない。

というか最近の自分を振り返って考えてみるとむしろちょっと色々面倒がりすぎて物欲がわくところまで至ってなかったのではと思うので、これくらいの物欲はちょうどいいのかもしれない。木造の多層構造の家が欲しいとか、ゴリゴリにテクノロジーが施されたハイスペックな寺に住みたいとかなんだかちょっと面倒なこと言い出したぞというものに比べれば結構健全な範囲の物欲だ。

健全な範囲の物欲をもって日々を豊かにしていこうと思った義母の誕生日。意外なところに着地したところで本日はおひらきです。

 

お題「#買って良かった2020