普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

猫み大盛られ

週末は宣言通り妻の実家にお邪魔していた。遠出することが少なくなった昨今、貴重なお出かけ先である。妻の実家には有料特急や空の便を使用しなくても到着はできるのだが、最寄り駅が「最寄り」ってそういうことだっけ?というくらいに最寄っておらず、車でのお迎え依頼が必須となる。要するに駅から遠いのだ。

毎回妻の家族にお願いして迎えにきてもらうのだけど、今回は義弟がその役目を受けてくれた。義弟は非常に寡黙な男で僕とは正反対だ。僕から話しかけない限りほとんど会話がない。それ、君が嫌われてるからではないのかと思われるかもしれないがそうではない。あ、いや、そう思いたい。その根拠もある。無口で会話こそ少ないが、今回のようにお迎えをお願いした際や、その他困りごとには非常に親身になって対応してくれるのだ。高倉健的な男なのだろう、きっと。話に聞くところによると義父もそのようなタイプのひとであったと聞くし、義祖父も同様だったので寡黙で親切心のある妻の男性家族のなかにいきなり僕のような軽薄おしゃべりおじさんが紛れ込んできたというわけだ。義弟は姉(妻)の好みってこんなんなのかと不思議に思っていることだろう。

迎えにきてもらってなんのお礼もできないのも居心地がよくない。せめてお昼でもと義弟を誘ってラーメンを食べにいくことにした。そこで初めて義弟から話を振られたのだ。

「休みの日は昼間からお酒を飲んだりするんですか?」

そこ?そこなの?酒好きであるというイメージはもたれているだろうなとは思っていたが、もはや趣味以上に酒と深い付き合いをしていると思われているのだろうか。

「最近お酒を飲むと1日終わりみたいになっちゃうからそれができなくて悲しいんだ。」

と悲哀に満ちた中年の解答をしておいた。「でも焼酎なら大丈夫なんだけどね」という謎の言い訳を添えて。ちなみに義弟はお酒が身体にあわないので普段まったく飲まないらしい。10年は飲んでないとのこと。そ…そんな人生があるのか…と改めてそれぞれの生き方があるのだなと痛感した。肝臓とかとぅるんとぅるんなんだろうな。

妻の実家のメインイベントといえばやはり愛くるしい毛玉どもとの戯れである。毎回めちゃくちゃ警戒されて家に入ってからしばらくは猫、一緒に暮らしてるんだっけ?というくらいには目の前に現れないのだけど、今回は早めに登場してくれた。それどころかけっこう仲良くなれた気がする。その証がこれだ。

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こんなひょっとこな姿をさらしてくれるのだからもうマブダチだ。ついでなんで別角度から。

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家に動物がいるというのはかくも心に安らぎを与えるものなのか。ちなみにもう一匹猫がいるのだけど、思いきり警戒されているのか、そういう性格なのかわからないがほぼ狭くて暗いところに身を隠しており、あまり接することができなかった。そのなかでも撮れた貴重な一枚を。

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かわええのう。いま子猫と成猫の間くらいでなにかとちょうどよい時期なのでこのタイミングに会えてよかった。こちらの猫だけきちんとした写真を披露するのもフェアでないのでひょっとこ猫の正統派写真もあわせて披露とします。

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こうして猫みをふんだんに味わいつくし、妻の実家を後にしたのだった。今度猫にお土産を持参して隠れてばかりいたほうの猫を懐柔しようと思う。