普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

花開くそのとき

日記というものをコンテンツ化出来ているひとというのは本当にすごい。なにもそのひとだって毎日コンテンツとなるような出来事を体験しているわけではないと思う。

特に大きな出来事が起こっているわけでもない日常を言葉のセンスや表現力、そして洞察力をもっておもしろおかしく書き綴っているわけだ。まれに日々おもしろコンテンツのひともいるのだろうけど。

そういう能力に優れたひとがエッセイストなどの職業につけるということなのだろう。

 

今でこそこうして人目につくところに気軽に文章を掲載できるけど、ここまでインターネットが普及する前というのはどのような方法で広い層に文章を伝えていたのだろう。それはもちろん紙媒体なのだろうけど、その紙媒体で随筆するまでの経緯が気になる。

僕は手にしたことはないのだけど、ミニコミ誌とかそういった自主制作で業界の誰かしらの目にとまってそこから徐々に、という感じだろうか。

あまりに縁遠い世界のため想像でしか言えないけれど、なんの世界も一番最初のとっかかりは自主制作ということなのかもしれない。音楽だってそうだものな。

音楽に関して言えば今でこそ音源をリリースするということになんの珍しさもないけれど、僕が学生の頃はまだ自分の楽曲が録音されたものをひとに聞いてもらえるすごさがあった。活動を始めたばかりの頃の最初の目標のひとつとなっていたとすら思う。結局録ったのはデスメタルだったけどな。

随筆業界にもデスメタル的存在というものはあるのだろうか。デスメタル的なミニコミ誌。ファン層が偏ってはいるけれど激烈に愛されているとかその類のものであると想像される。それってもしかしてサブカル的なものだろうか。

でも、おしゃれサブカル、ファションサブカル勢はいるかもしれないけれど、おしゃれデスメタル、フッションデスメタラーは存在しない。

自分で言っておいてなんだけど、フッションデスメタラーってどんなだよ。デスメタルぶってるけどにわかということか。まず、デスメタルぶるというシチュエーションがちょっとよくわからない。

ああ、でもライブハウス時代に特にメタルに詳しいわけでもないけどよく出入りしているひとなどはいたな。ああいったひとがそれに当てはまる可能性はある。

そしてファッションパンクというのは実際にいた。でもそれはおしゃれな着こなしがあるからだ。真のメタラーファッションは黒のバンドTシャツにカーゴパンツ(迷彩多し)どうひいき目に見ても軍の野外演習。おしゃれからは程遠い。といってもオタクとはまた違う、メタラーメタラーらしい姿というものがまたあるのだから味わい深さはある。確立しているのだ、ひとつのジャンルとして。

気づくとすぐメタルの話をしてしまう。そしてメタルのことに関してシニカルな物言いになってしまっているかもしれないけど、メタルは僕の人生の相棒だ。いつだって愛を注いでいる。

 

いや、そうことじゃなくて、今日言いたかったのはエッセイとかその類の文章を書けるひとは羨ましいよね、という話。

僕も日々の生活の何気ない出来事を文章にすることで彩りのあるものに変化させていくことが出来たら最高だなと感じている