普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

すいか

先週末、妻が好きだという作家さんが脚本を書いたというドラマのファンイベントに行ってきた。

すいかというドラマで2000年代初頭のドラマということらしい。ドラマの内容は僕も好きで、妻と一緒に何回か見た。

結構財布の紐がかたい妻がDVDボックスまで買っていたので余程好きなのだと思う。

その製作にたずさわったひとに会えるのだからそれは嬉しかろうなあということで、付き添いというかたちで僕も参加となったわけだ。

先に述べたように2000年代初頭のドラマだというのに未だに根強い人気をほこるらしく、その日も100人を越える参加者であった。

作者というのは木皿泉さんというひとで、講演もあるということで、その部分はどのような話になるのかひそかに楽しみにしていた。

実際のところ、話を聞いてみてやはりクリエイティブな世界で生き続けているひとの話はおもしろい。

ひとつの物事でもありそうでなさそうな角度でものを見るというか。なんというかそんな印象だった。

木皿泉さんが作家になる前に勤めていた会社の社長が商売は創造力だ!(違ったかもしれない)と言っていた、と語っていた。確かにその通りだよなあと木皿泉さんが言ってたわけではないことにまでうんうんとうなずいていたのだった。

実際、商売するのにクリエイティブな能力ってないと成功につながらないだろうなと思う。実際になにか形のあるものを、とかそういったことではなく、想像力、創造する力がないとと思うのだ。

自分にそんな部分があるとよいのだけど、今のところ顔は出してこない。

ひととおり講演も終わり、ファン同士ですいかにまつわる読み札、絵札によるかるた大会が行われた。

僕のテーブルの方々はわりとおとなしめで、僕も人見知りだし、妻も人見知りなので静かにかるた大会は進んでいった。

しかし終わってみれば妻が思ったよりも札をゲットしていたようで、景品をもって帰ってきていた。

これも妻はかなり喜んでいた。ふだんあまりああいう場面で前に出るのを好ましく思っていない妻が頑張っていたのでやはり余程なことなのだろう。

 

イベントも終わり、食事を済ませたところでなんとなくの気持ちで会場である三軒茶屋から下北沢まで歩いて帰路についた。

いや、なんとなくといったけど明確な理由があった。渋谷を経由しないと三軒茶屋から家まで帰れないのでなんとか迂回ルートを模索のだった。夫婦そろって渋谷が肌にあわない。なにが嫌かと言われるとよくわからないのだけど、用があっても可能なら避けて通りたい土地だ。

 

夏の夕暮れの散歩となったので結果としては思い出にもなったしまずまずかなと思う。

 

夏がこんなに好きになるなんて思いもしなかった。