普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

たのしんだものがち

土日で会社の先輩とキャンプにいってきた。

急な誘いではあったのだけれど、こういったお誘いというのはのっておくべきだと今までの経験から判断し、ふたつ返事でお受けした。

この判断は妻にはだいぶ不評だったようだけど、結果的に行って良かった。

 

キャンプはいつぶりだろうと考えると、たぶん中三のときが最後だ。今回はテント泊だったのだけど、テント泊でいうと人生初であった。

 

先輩の住む家の最寄り駅で待ち合わせ、車に乗り込みキャンプ場に向かう途中、キャンプが楽しみで昨日はなかなか寝付けなかったということを先輩がいっていた。なんというかわいいおっさんなのだろう。

 

先輩とは去年仕事を一緒にやっていて仲良くなっていったのだけど、その前は別々の業務内容でたまに話しかける用事がある程度だった。

そのときの先輩といったら無愛想にもほどがあるだろうというくらいに無愛想で、こういったひともいるのだね、勉強になるねえとこっちまでなんか微妙な態度になるくらいだったのだけれど、こうして二人でキャンプに行くようになるのだからわからないものだ。

 

車内でもよく話し、キャンプ場に到着。

テントの設営などにはいった。先輩の装備がまた充実しており、先輩が車とテントがあれば暮らしていけると豪語していただけあって、立派であった。あれなら本当に暮らしていけるな。

火を起こし、というか起こしてもらい、ど定番にBBQをした。若いうちはどうしても、あれもこれもと買い込んでしまいがちだけれど、おっさん二人のBBQだ、肉を買う量というのはかなり真剣に考えた。結局少し余らせる程度だったので善戦したほうだと思う。

 

夜ご飯にはやはりカレーであろうと夕方辺りに準備をしたが、設営が終わってからずっと酒を飲みっぱなしだったので、カレーを作る頃にはしっかり出来上がっていた。カレー作りもだいぶずさんだったので反省。

でも先輩は美味しいといって食べてくれたしよしとしよう。

 

本当にずっと飲み続けていたので日付が変わる前には眠さが限界を迎え、ギブアップ宣言をし先に寝させてもらった。

 

翌朝。

子供と母親が話す声が聞こえ、今日はやけに階下に住む所さんの声がよく聞こえるなあなどとまどろんでいたら、隣のテントに泊まっていた親子の会話だった。

そうだ、僕はキャンプにきているのだった。と、気づくのが少し時間がかかるくらいに快適に眠れた。

しかし、あたりまえのようにしっかり二日酔いではあった。それを出してはならないと先輩には元気にあいさつをし、なるべくだるそうな態度などは控えた。

昨日作ったカレーが余っていたので朝食とし、二日酔いの身体になんとかつめこむ。

カレーも米もそんなに大量に作ったわけではなかったのだけれど、そこはやはり不惑付近のおっさんふたり。もりもり食べられる盛りは過ぎている。おっさんは食が細い。

 

あれこれと朝の身支度も済ませ、さて片付けをとなったわけだけれど、予想していた通り設営より撤去のほうが手間であった。もちろん体調などもあるのだろうけれど。

それでもゆっくりと片付けを終え、先輩おすすめのラーメン屋によってから、待ち合わせ場所であった先輩最寄り駅で解散した。

 

電車に揺られ自宅を目指す。

そのあいだ、会社の先輩とふたりでキャンプにいくなどといった未来が訪れるとは過去の自分には絶対に考えもつかなかっだろうなと考えていた。

ひととの出会いは大事だ。そして、その出会いからうまれる出来事も大事だ。

今後、新たな出会いもまたあるだろうと思う。そのときもやはりそのひととの時間を大切に過ごしていきたい。