普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

名うてのプレイボーイばりのオールナイトロング

妻が産後のケア入院から帰宅した。妻が帰ってきたということは子も一緒である。子は”帰ってきた”わけではなく、”やってきた”ことになるのだな。ようこそ、両親の住処へ。

子が来ることを想定して日々生活していたつもりだが、いざ本当にやってくると違和感しかない。気づくとそこに子がいるのだ。不思議な感覚に陥る。幸せな違和感ということになるのだろうけれども。

午前には妻子を迎えに行って昼から家で過ごしていたのだけど、子は寝てばかりいる。新生児なのだからそんなものなのだろうけど、とにかく寝ている。目を開いている状態の顔を全然見せてくれない。仏の類か。赤ちゃんに対して「天使のような」などと形容することがあるが、それをいうなら我が子は仏だ。目を見開いたら世界の理が崩れるのかもしれない。存分に目を瞑っていてほしい。

とはいえ、心の片隅に少し嫌な予感は付き纏っていた。

(この子ったらずっと寝ているけれども夜もこの調子で寝てくれるもんなのかな…)

そう思いながら日は暮れていくのであった。

とっぷりと日も暮れた頃の我が子。もうギンギンである。やはりそう来るのか。これは今夜は寝かせてくれそうにない。名うてのプレイボーイもびっくりのオールナイトロングが繰り広げられるのであった。新生児なのだからそんなもの(2度目)と思い子の快適睡眠について模索してみたけどまだ全然わからない。慣れるか何かわかるかそのうちあると思うのでのんびりいこうと思う。

開けて本日。感覚的には友達の家に遊びに行ったときの翌日くらいの寝覚め感。夜更かしをして朝方まで過ごしてついに力尽きて2.3時間だけ本気のガッツリ睡眠をとったときのあの感じで目を覚ました。不思議と寝た感じのあるあの感覚だ。

今日は必要書類が揃わないことで延期となっていた出生届を提出しにいかなければいけない。子をオフィシャルに存在させるための大事な手続きを怠けるわけにはいかん。こうしてひとはしっかりしていくんだろうか。この先の人生何度かそういう瞬間が訪れて、死ぬ間際に僕は過去の自分を振り返って「誰ですか、あなた」くらいのことは思うのだろうか。

などと言いつつ、出生届を出す際に使用できる漢字外のもので書類を提出してしまい、係のひとをしっかり困らせたりしている。こんな調子なのでいつまで経っても僕は僕でしかないかもしれない。こういうの、働く側からしてみたらそういうしょうもないことするなと思われるかもしれないが、こちらからしてみたら意味も考えて絞り出した名前だったのでダメもとチャレンジくらいさせてほしい。でもすみませんでした、係のひと。人名漢字についてはたしか法務省かそこらの管轄だったと思うので、(絶対にないけど)この記事を見る関係者がいたらもうちょっと融通きくようにしていただきたい次第です。

結局元々使いたかった漢字を工夫した表記で届出するに至った。ぜったい1回で読んでおらえないな…難読ネーム誕生となってしまったのでした(キラキラ系ではないです)。ま、自分からぐいっと名乗るようなひとになってもらうということで折衷案としましょうや。そういったことでひとつよろしくお願いいたしやす。

なんか怖いことをさらっと書いってあった。注意、大事。