普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

言葉の略し方で地域性ってでるものなのかもしれない

日々生活していれば様々な略語に遭遇する。その中でもマクドナルドについては「マック」「マクド」と地域によって略し方が違う。どちらが正しいとかではなく、単なる地域によっての差なのだなと思うしかないが、知らないだけで他にも聞いたこともないような略し方をされる言葉はあるのだろうなと思う。

例えばセブンイレブン。僕が聞く範囲では「セブン」と略しているひとの方が多いと思うが、かつて住んでいた東村山市では「イレブン」と略されていた。イントネーションはポケモンのイントネーションだ。イントネーションまで含めてどことなくイキっている感がないだろうか。郊外の若者が都会ぶっている雰囲気というか。僕も東村山内で過ごす際は「イレブン」呼びをしていたが、都心で働くようになった際、「イレブン」とつい口をついて出てしまったときの周囲の「え?なんて?」という表情から僕は「イレブン」呼びを捨てた。

家族でしか通じない言葉を他所で発してしまったときの空気感に似ている。僕の家ではなぜだかテレビのリモコンをコマンダーと呼ぶ文化があったのだけど、渾身のダジャレ”コマンダーがないと困んだー”を発したときも話し相手は同じ顔していたと思う。コマンダー呼びに引いたのかダジャレのクオリティの低さに引いたのかは定かではないけど。今はリモコンのことはリモコンと呼んでいるし僕の家族以外でリモコンのことをコマンダーと呼んでいるひとには会ったことがない。

話は逸れたが略語である。他にも何かあるかなとこれまでの人生を振り返ってみたところ、「イレブン」に近いものがあった。

セブンスターというタバコがあるが、略し方として何を思い浮かべるだろうか。知っているひとなら大概「セッター」であると思う。これを上京したばかりに出会った友人は「ブンタ」と略していたのだ。これにはカルチャーショックを受けた。何せ上京したばかりの身である。世の中には自分の知らないことが山ほどあるのだなと膝を打った次第である。

ただ、この友人の出身は石川県だった。確か小松市とかだったかな。「イレブン」と同じようにイキり気味の略であったのかもしれないというのはその当時の僕はまだ知る由もなく、「へ〜、ブンタっていうんだ〜。」と素直に感心していた。若いな。

いちおう、と思ってセ「セッター」と「ブンタ」、それぞれの呼び方が地域差なのか世代差なのかネットで検索してみたら天下のyahoo知恵袋にたどり着いた。そして、ひとそれぞれだけどどっちかというと世代差かな?という回答がベストアンサーに落ち着いていたが、ベストではないアンサーに「はじめて聞きました。本当にそんな言い方があるのですか。」というものがあり、今日もyahoo知恵袋は異常ありません!!(•̀ω•́ )ゝと思ったのだった。

おそらく地域性のある略し方というのはまだまだあって、誰かがそこから持ち出さない限り地産地消の言葉として使用されていくのだろう。ただ、昨今はネットでそれがふいに世の中に躍り出てくることがある。

その中でも「ホケミ」に関してはそう略されていることをまったく知らなかったもののひとつだ。何かと言えばホットケーキミックスの略である。略し方の雰囲気に関西テイストを感じる。でもミスドはたぶん全国的にミスドだし、マクドのイメージに引っ張られているのかもしれない。あ、でもユニバーサルスタジオジャパンは関西ではわりと「ユニバ」呼びするらしい。やっぱり関西っぽさを感じる略し方だ。

僕ももういい加減よい年齢になってきたので地域によって略し方や呼び名が違うことを揶揄するようなことはせず、それも味だなと受け入れられるようになってきた。なのだけど、こどもの頃にファイナルファンタジーのことを「ふぁいふぁん」と言っていたのはいまだに謎だ。勝手に言っていただけで全然流行らなかった。なんかふわふわして歯が抜けてそうで可愛いしこれからはFFのことは「ふぁいふぁん」と呼んでいこうかと思う。

マクナル勢だっているでしょうよ。