出社の際、途中にコンビニがある。具体的にいうとミニストップがあるのだが、心をざわつかせるのぼりがかががられていることがあるのだ。
ほー、手づくりお弁当ねー。店内で調理とかしてるのかな、などと素通りしようとしたところで心がざわつくのを感じた。
「手造り」って書いてあるな…
お弁当を作ることを漢字で表記するときって「手作り」、もしくは「手づくり」じゃないのかな。この用法ってあってる?と引っかかりを感じた。
こうなってくるともう調べずにはいられない。「作る」「造る」「創る」の違いについて調べてみた。
まず「作る」。これは小さかったり形のないものを対象にする言葉とのこと。なので料理などもこの表現が適当であると思われる。のぼりに書かれていた「手造りお弁当」に違和感を感じたという感覚はある程度間違ってもいなかったと言えるだろう。
いっぽう「造る」は建造物だとかの建物関係、工場で生産される製造物など、わりと規模の大きなものにあてられる漢字となる。
もうひとつの「創る」。これはわりとわかりやすそうだが、クリエイティブにものをうみだすことにあてられる漢字となる。ゼロイチの作業が発生するものともいえるかもしれない。創立とか創刊とか創生とか。
上記から導き出される答えとして、お弁当に対して使うならやっぱり「作る」がしっくりきそうだ。しかし、ミニストップにはミニストップの事情がある。あえて「手造り」と書いた理由を考えよう。
素直に考えるのであれば、「造る」と言っている以上工場うまれのお弁当なのかもしれない。でもてづくり。ものすごく大きなロットで一品一品を手づくりしているのでは。
莫大な量の米を洗米し、巨大な炊飯釜で炊く。フライであればプールのようなフライヤーによってひとつひとつ揚げては取り出す。これらを工場のライン作業ではなく、人の手によって行うのだ。
ひとつひとつは手作りなのだから「手作り弁当」として売りたい、しかし工場での大量生産品である。ということは製造物なので「手作り」は違うかもしれない。しかし手づくりは捨てられないことから「手造り」というところが落としどころなのではとミニストップ社内で侃侃諤諤の議論が行われたに違いない。
「手造り弁当」ひとつとっても裏にはこんなにも重厚なストーリーがあるのだ。(たぶんない)単純に手作りって言ってしまうと虚偽の広告となってしまうので手造りとすることでギリギリ整合性をもたせたということだろうか。
表記ひとつとってあれこれぶつくさ言ってみたが、ミニストップののぼりには前にも心に波風立たされた経験があるので今回ばかりはとつい面倒くさいこと言い出してしまった。
ちなみに以前に「ん?」と思ったのがこちら。
この写真だとわかりづらいのだけどのぼり左上部分「やみ厚」と書いてある。やみ厚ってなに?という話である。
いやたぶんやみつき+分厚いとかなんだろうなとは思うのだけど、やみつキッチンというキャンペーンで売り出しているのと厚いがなぜあわさったのかというところに疑問をもたずにいられなかったのだ。
このときはなんか腑に落ちないなと通り過ぎたが、今回の手造りお弁当案件は同じところで2度目のざわつきだったのでつい熱くなってしまった。
ちなみにこのミニストップでは皮むきカットりんごしか買ったことないです。
ザ・ほぼ無関係☆