普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

わりとぬるりとアンプオーナーになった話

少しも後悔をしているわけではないけれども、バンド活動には相当な額をつぎ込んだと思う。といっても僕などは機材にそこまで執着がなかったのでまだマシなほうなのかもしれない。

とはいいつつそれなりの額で購入した機材もあるにはある。今週のお題「人生で一番高い買い物」を目にして真っ先に思い浮かんだのがギターアンプだ。

当時僕はごりっごりのメロディックデスメタル、しかもデスラッシュに近いバンドに所属していた。この手のジャンルというのは迫力のある音を出してなんぼだ。ギタリストの誰もがそうであるように、自分にとっての最高の音作りというもの追い求めてはいたものの、満足いく音作りは難航していた。

当時(20年くらい前)はインターネットで気軽に情報収集できるほどネットは整備されていないし、そもそも情報自体がネットにあまりなかったと思う。あっても某掲示板などに頼るしかなく、機嫌良く情報収集するのはなかなか難しいものがあった。

エフェクターも今ほど高性能なものはなかったので、迫力のあるディストーションサウンドを放つには結局のところギターをアンプに直接繋いで歪ませるというのがベストであるところまでは行き着いた。あくまでも個人的な好みもあるのでそれぞれのベストはあったとは思うけれども。

しかし一点問題が。リハーサルスタジオにしろライブハウスにしろ、備え付けられているアンプというのはマーシャル(アンプだけでよく歪む。パワーがある)、ジャズコーラス(略してJC。きれいな音が出しやすい。歪ませるにはエフェクター必須)、あともう一台なんか(フェンダーとかが多い)の3台というのがお決まりであった。

当時のバンドはギターが3人いるという謎編成のメロデスバンドで、僕は3人目のギターとしての加入であったため立場があまりよろしくなかった。そうなるとマーシャルといったいわゆる真空管でバリバリと歪むようなアンプは元からいたメンバーに使われ、僕はJCなどを使用することになる。

前述の通りJCで歪みサウンドを出すにはエフェクター必須だ。そしてこれまた前述の通り当時のエフェクターではJCでごんぶとサウンドを奏でられるほど信用できるエフェクターというものは存在しなかった。かどうかはわからないけどとにかく僕は知らなかった。

ストレスたまるじゃないですか。理想とかけ離れたしょぼい音で演奏するのって。ストレスは取り除くべきだ。ではどうやって?いや、ストレスから逃れるためにどうするべきかはもうわかっている。

そう、アンプを購入するのだ。

ないなら自分で準備すればよい。至極単純でありながらも愚かしさ溢れる判断で清々しい。ちなみに当時の僕はきっちり貧しく、インフラがたまに止まるというお手本のような貧乏バンドマンであった。それなのにギターアンプを買うという決断を下すのだからなかなか向こう見ずだ。

お分かりかとは思いますけれども当然一括支払いなどできるはずもないので割賦で購入した。信販会社もよく審査を通したものである。今だったら絶対に通らないんじゃないかな。しかもかなりの回数かけて支払ったんだったと思う。その頃なにかあると平気で無職になったりしてたから毎月の支払い大変だったな(遠い目)

写真ないかなと思って探したらあったのでご覧になってください。

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kochという当時は珍しかったオランダのメーカーのアンプ。ごりごりに歪む。

なにはともあれ晴れてアンプオーナーになった。これでライブのときに音作りがうまくいかなくて真顔でライブをしなくて済む。

と、思うでしょう?しかし世の中そううまくいきませんでな。写真の通りこれはあくまでもアンプ本体。スピーカーといった音を鳴らす機構は備わっていない。結局スピーカーは別途必要なのだ。しかし前述の通り対応するようなスピーカーはマーシャル用の一台のみ。当然僕もそのようなものを持ち込めるわけがない。そうなるとどうするか。

JCをスピーカー代わりに使うのだ。一応説明しておくとJCはそのように使われるように作られていない。完全に用途外の使用方であるだけでなく、もっというとJCとしてのアイデンティティを冒涜するような使い方であったとすら言える。育ちのよいお嬢ちゃん、お坊ちゃんがたまにワルのふりしてエフェクターで歪みサウンドを放っていたと思ったら南蛮渡来の種馬みたいなやつがやってきてがっぷりよっつで奥歯ガタガタ言わされるわけである。脅威でしかない。

しかもそこまでやっても所詮は用途外の使用方。まったくいい音とか作れないんですのよ。僕のアンプは低音を出すことに特化していたアンプなのだけど、JCのスピーカーではその低音をさばききれずにぶわっぶわな音にしかならなかった。まあそりゃそうだよなとしか言えない。そこまでしてでも音をなんとかしたかったという熱量はやはり若さだったのだな。

その後、そのバンドからは程なく脱退し自分でバンドを立ち上げたので本格的にこのアンプを使い倒していくこととなる。他に使っているひともあまりいなかったので「kochのひと」で覚えてもらえたりとかでそれもよかったな。

ちなみにお値段なのだけど、地方の街道沿いの中古車ディーラーで見かける人気のなさそうな軽自動車くらいということで。あ?そんなもんなの?とは思うけど価値を見出すことができないひとには払うのに抵抗があるライン。価値観というのはそれぞれですわなということでまた次回でーす。

 

梅雨前滑り込みでビアガーデン

どうやら梅雨入りしたらしい。10日先くらいまでの天気予報を見るとすこっしも晴れない。雨こそそこまで降らないようだけど、晴れ間がないというのは精神衛生上よくない。というか梅雨入り早くないですか。こんなものだったっけ?と思ったら去年より8日早いとのこと。でも平年よりは1日早いだけなのだそうだ。なんだかいまいちしっくりきていないけど、寒くないだけマシと思ってやりすごそう。

梅雨入りギリギリの滑り込みで昨日はビアガーデンに行ってきた。コロナ以降、あんなに大勢ひとがいるところでお酒を飲むのは初めてだったかもしれない。でもなんだか大丈夫なんじゃないかなという空気になりつつあるような気がする。まあ、気をつけるところに気をつけていれば大丈夫だろう。

魅惑のビアガーデン、BBQ的なものが食べ放題、お酒は居酒屋の1980円クラスくらいのラインナップが飲み放題ではあったものの、お肉をモリモリ食べることができるほど若さにあふれたメンツでもなかったため、粛々と酒を流し込みつつ談笑を交わした。というかむしろ会話をしに行ったといっても過言ではない。

お肉に関しては主に豚肉が提供されていたのだけど、豚ってズブの素人が適当に鉄板の上で焼いただけで一定以上のおいしさを感じることができるのだからすごい。というかむしろえらい。そりゃ食べちゃうよ。とんだご奉仕ボディだな。いつもありがとうございます。

コロナ以降、会いたいと思ってもなかなか会えないひとたちというのも少なくなく、このまま関係が希薄になってしまうのではと不安になったりもしたが、会えば以前と変わらず、というか以前の続きのような空気で会話ができた。こういうの繋がりがあることってありがたいことだよなと柄にもなくありがたがったりしてみた。

ひととおり酒も会話も楽しんだところでビアガーデンのタイムリミットが訪れた。それでもまだ物足りない。参加者の住まいなどを考慮した結果、新宿に向かうこととなった。新宿で飲むなんてもうどれほどぶりだったろう。しかも歌舞伎町。昔は誇張抜きに毎日あの界隈にいたのだから今の自分からしてみたら信じられない。まるで他人の人生のようだ。

と、まあ大まかな行動といえば上記のようなものだったのだけど、はしゃぎ過ぎていたのか写真が一枚もない。我ながらこういうイベントの写真を撮っていないのって珍しい。撮ったものといえば待ち合わせ駅でなんだか謎の場所にいたツバメの写真くらいだ。

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駅の案内看板にちょこんとたたずんでいた。そのすぐ後ろの天井足りになっている監視カメラの上に巣があったようで、状況から考えるとちょこっとだけ飛んでこちらの案内板に来たのかなと思われる。でもまだ子どもなので巣に帰ることができるほど上手く飛べず、前にも後ろにも行けない微妙な状況に陥っていたように見えた。と、いうのを妻と話していたらいつの間にか見知らぬ中年女性も会話に加わっていた。ツバメの子といえども子は鎹(かすがい)でしたとさ。人間関係のね。

そして本日。大酒を飲むと予想された次の日は抜かりなく休暇を取ることとしているためきちんと休んだ。でも冒頭のように今日から梅雨入り。なんの捻りもないくらいに梅雨空丸出しだったのでふて寝してやったわ。ゆっくりできたといえばゆっくりできたのでまあこれはこれでよかったのかな。

早いとこ梅雨明けしてもらってカーッと暑いとこでグバーっとお酒飲みたいものですな。みなさまにおかれましても機嫌の良い梅雨ライフをお過ごしくだされな☔️

ラーメンを思いながらハンバーグに抱かれる

昨日、今日ともに出社をしてきた。最近社内の出社率の基本が変わり、8割出社らしい。なんだ、8割って。ようは週5勤務日があるのだから4日出社、1日在宅ということだ。もういい加減出社するか在宅勤務するかを選ばせて欲しい。

正直なところ最近コロナに関しては感染者数こそ日々わりといるものの、以前ほどのピリついた空気というものを感じない。

なので、感染対策を乗り越えたところで働き方の選択という意味で在宅勤務をもっと可能にして欲しいというわけなのである。勤め先の会社は働き方改革だのダイバーシティだの言っているわりにはこういうところからっきしだ。

方針は上層部が決めていて、その上層部は在宅勤務に否定的ということなのだろう。たぶん、よく言われていることなのだけど、出社して自席にいることがなんとなくの仕事してる感になってしまっているので在宅勤務で仕事などしているわけがないだろうと考えてしまっているのではないだろうか。たぶん上層部は家で本当にやることがないか何やっていいのかわからないんだと思う。

そりゃあんたはね、である。こちとら現場の兵隊はあれこれやることあるのよ。そしてそれが家でもできるってわかっちゃったの。在宅勤務しない理由がないでしょうに。

出社しなきゃならないひと、どうしてもしたいひとはすればよい。重ねてになるが要は選択権の話なのである。そういうのがまったく論じられてなさそうなのって旧態依然としているというか昭和から抜け出せていないというか。

けっこうきっちり愚痴ったしまったが、まあ注意されなければいいかと在宅勤務は週に何回かしているのであまり言える立場でもないのだけど。たはー。

そういった思いを胸に昨日、今日の出社での勤務。当然お昼ご飯を食べに行っている。それ以外のやることは家でもできるので。

悲しみに暮れた火曜日のラーメン屋空振り(前回参照)のリベンジをするかどうかを迷っていた。近所に行ったら6割くらい満足のラーメン屋がある。ラーメンを食べたいだけならそこでいいのではないかなと自分の中で妥協がはじまっていたが、そういう中途半端なのは一番良くない!と、心を奮い立たせふたたびちょっと遠い(10分ちょい)のラーメン屋への道のりを歩み始めた。

さすがに今日は大丈夫。でもやってなかったときのリカバリー全然できないぞと頭の中でぶつくさ言いながらまたも汗でしっとりした仕上がりで到着。

みなさん予想はしていたでしょうけども、やってないんですよー。もうやだー。もうこのラーメン屋、一生食べられない気がしてきた。こないだもそうなんだけど、中にひとはいると思うし、今日なんて「ラーメン」というのぼりが掲げられ、消毒用のスプレーも店前に出ていた。やっていそうな雰囲気がものすごくするのに全然やってないんすよ。なんだこれ、壁に貼られたテクスチャーか何かか。

火曜日は近所の油そばでお茶を濁したが、今日は何も考えていない。いや、考えられない。なによりここまでくるのにまあまあの時間をかけているのでよそを探して食事を済ませるという時間がない。

その場で踵を返し職場に戻るというということしか取れる手段がなかった。だって時間がないんだもの。

結局会社近くのコンビニでおにぎり一個買ってデスクで食べた。悲しい。

これは昨日の話で、食事をしに会社に行っている身としては完敗、惨敗としか言えない内容になってしまった。せめてやってるかどうか事前に調べられる手段があれば…

しかし負けてばかりもいられない。今日は定年派遣おじさんも出社だったので一緒にご飯だ。心の中では(あの店のラーメンが食べたいな…)などと未練がましい思いを住まわせながら「ハンバーグ行きましょう!」とはつらつと提案した。

その他のランチメイトと協議がなされ、ハンバーグに大決定。連れ立ってハンバーグ屋に向かい、景気良くオーダー。

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景気良くオーダーした割にハンバーグ全然見えねえでやんの。いやそんなことは瑣末なことだ。ぽんぽーんと舌鼓を打つお味でした。ラーメンのことを思いながらハンバーグに抱かれたような満足感を得た。

 

前回、今回と四十路が昼ごはんでむずがっている様子を晒してしまってお見苦しい限りではあるが、ご飯て大事じゃないの。おいしいもの食べられればわりと機嫌良く過ごせる身としては一食の重みを大事にしていきたいのです。

みなさまにおかれましてもよき出社具合と昼食事情を!

 

 

〇〇のおなかを潰されたくなさすぎる

昨日は出社としていたのだけど、朝から雨。今住んでいる住居は都心としては本当に駅から遠いのでやる気メーターがごりごりに削られた。しかし行かないわけにもいかないので仕方なくフラフラでかけ、よろよろと会社に到着。ぬるりと仕事を始めた。

ここ最近出社したら行こうと思っていたラーメン屋があったのだけど、雨が降っていたり他のひとから誘ってもらったりでなかなか行けずにいた。

しかし昨日は朝からの雨は昼には止み、特に誰かに誘われることもなかった。行くなら今日しかないじゃない!と鼻息荒く職場を飛び出したのだった。そのラーメン屋は少し遠くにあり、10分ちょっとの距離である。仕事の合間のお昼ご飯としてはなかなかの遠さだと思う。でも「今日はもうここしかない!」という気持ちが止められなかったのでそんな距離はものともせずにラーメン屋を目指した。

で、食べたんですよ。これを。

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これ、油そばっていうんですよ。ラーメンじゃなくね。ラーメン食べに行って結局油そば食ってんのかい!と思われるかもしれない。だって油そばだからね、食べたのは。

違う。違うのよ。ほんと聞いてくださいよ。僕だってラーメン食べたかったんすよ。でもね、お店についたらドアのところに

「誠に勝手ながら本日昼の営業をお休みさせていただきます。」

て。

本当に勝手だよ!おれの心を弄びおってからに!お前さんとこのラーメン食べたくて遠路はるばるしっとり汗かいてやってきたのに!

時間の経った今ならお店の都合なのだから仕方なかったではないかと思えるが、昨日の時点では店の前でかなり狼狽した。こんなに遠くまできてこんな仕打ちなんてひどい。

完全にラーメンのおなかだったので近所で他のラーメン屋がないか探してみるがリカバリー先は見当たらない。そこで近所にある写真の油そば屋に避難したのだった。

この油そばだってきっちりおいしい。油そばを食べたくてやってきたのならめちゃくちゃ満足して食べていたことだろう。でも昨日はラーメンのおなかだったのだ。そういうのわかりますかね。どちゃくそにめんどくさいこと言ってるなというのは自覚しておりますけれどもご飯食べるために会社に行ってるのでここは負けたくないんす。

ちなみに明日も出社するのでリベンジしようか迷っているので報復に成功したらご報告します。

そういった煮え切らないお昼ご飯事情を経て仕事も終了。足早に帰宅。妻は在宅勤務をしていたので久々に早い時間から夫婦の時間となった。

妻が用事につきあって欲しいと言うので帰宅して程なく再度外出。用事も済ませたところで晩ご飯の協議が始まる。昼に砂をかむような思いをしたので晩ご飯は満足したい。ちょうどよく前から気になっていたお店のすぐ近くにいたのでそこに行くことにした。

まずはきちんと営業していたことに喜び、初めてのお店なので慎重にメニューを選んでいると、本日のおすすめに「冬瓜のそぼろあんかけ」が。

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しみた。しみましたよ。心にね。こういうのなんだよな、欲しかったのは。と、どこ目線かわからない謎の感慨を覚えつつありがたくいただいた。優しいお出汁に柚子の香りが最高だった。

歳をとるとこういうのが良くなってくるのかなーなどと思ったものの、昼は嗜虐的ジャンクな食べ物を食べようとしていたのだから年齢関係ないな、たぶん。

他に頼んだ数品どれも満足するものばかりで昼の出来事を帳消しにするには充分であった。お酒もほどほどにして退店。妻と再来確実を確認し合った。

家に帰ってからもそこそこ飲んでしまい、今日は在宅勤務だったのだけど午前中は本当に眠くて、ちょっと引いちゃうくらいに眠かった。というかなんならちょっと寝てた。

その寝ているなかで夢を見た。「生姜焼きは本当は笑顔焼き」と書くんですよ!と謎の営業みたいなひとにゴリ押される夢を。自分の中にそういうボキャブラリーがあったのだなということにこれまた引いた。

そういうことなんで今日はダメだったっす。明日に期待。みなさんもおいしいもの食べてくださいな。

 

 

液体コンボ散歩

最近日常の解像度がガビガビなような気がする。日常生活でドラマティックなことばかり起きるわけはないけれども、なにも起きてないならないなりにあれこれとそのとき思ったことをこねくりまわせばよいのにそれができていない。それは視点がマクロ過ぎて、あまりにマクロが過ぎて月から筑波山を見ているようなものである。そりゃ何見てるんだかわからん。

ではどうすればよいのかというと、やはり外に出かけるというのが肝要なのだろう。この間ハトヤに行ったときなんか移動の車内の会話ですらなんだかキレが違ったような気がしたものな。せっかく気温が生きるのに適した気温になってきたことだし、外に出てもっと見聞を広めていこう。

散歩するだけでも家にいるだけとは雲泥の差がある。週末もちょこっとだけど散歩をした。そこで目に入ってきたのがこちら。

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ウィルキンソン タンサン 梅

ありそうでなかった感を出しつつそもそもありそうか?といったラインの商品である。これは自販機で売られていたけど、コンビニとかでも売っているのだろうか。とにかく僕はこのとき初めて目にしたのでついつい買ってしまった。珍しいと思うものがあるとすぐ買ってしまう。

かつてペプシが悪ふざけとしか思えないようなラインナップの商品を連続して売り出していたときも漏れなく買っていた。シソだのキュウリだの小豆だののフレーバーを毎回購入し、「うむ、無しだな」と思うところまでがワンセットである。たぶん僕みたいな人間が一定数いることを見込んだ上であのラインナップを繰り出していたのではないかと思う。

ディアゴスティーニはそのシリーズの初回の売れ行きで次回以降の生産数を決めるという。ペプシの悪ふざけシリーズも似たような手法で微妙なラインナップでありながらもきっちり売れ残りを出さないようにふざけていたのかもしれない。リスクヘッジを考えた大人のふざけ方だ。

話がずれまくったけれどもウィルキンソンの梅でそんなことを思ったのだ。こんなに余計なことを考えられるのだからやはり珍しいものには手を出しておくものである。

肝心の味であるが、期待はずれですまなんだ。なくはないけど別にありでもないというどっちでも良い味であった。梅ガム噛んでるとき炭酸飲んだらこれだなという味。味というかフレーバー。僕も妻もひと口ずつ飲み「あー、うん。あー。」とだけ発した。ただ、焼酎をこれで割ったらけっこうはかどるかもしれない。鍛高譚をぶつけてみたりするのもありだと思う。それでもろきゅうなんかを酒アテにしてね。お?なんかけっこうありな感じになってきたかもしれない。僕は割りもの飲めないので誰かやってみてよかったら教えてください。新たなマリアージュ体感のチャンス!

ついつい寄り道をしてしまったが、この散歩はもともと妻がバナナジュースを飲みたいということで、提供しているお店を求めて家を出発したのだった。バナジューなんぞ家でもできるじゃないかと思われるかもしれないが、家でできるものをあえて外で飲むことによって「商品」として提供されるものというのはどの程度のクオリティなのかを確認したかったのだ。わりとめんどいこと言っているのは自覚はございます。

そういったお店のひとには知られたくない思いを胸に購入したバナジューがこちら。

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なんか思ったより白い。バナジューってもうちょっと黄色っぽい雰囲気だったような気がするし、不純物みたいの浮いてなかったっけ?この表現だとひどく不衛生なビジュアルを想定していたように思われてしまうかもしれない。というか自宅で作ってるのそんなんなのかという感じである。いや、違うんすよ、あくまでもイメージすから。

当然妻にはそんなことは伝えずに黙って飲んでみたところ、乳みを感じるまろやかな味わいであった。たぶんクリームとかそんなものが入っているものと思われる。ほー。これがお店のクオリティかときちんと思えるものであった。これで600円台だったと思うので値段相応なんでしょうな。

結局短時間で飲み物コンボをかますことになってしまい透析患者としてあまりふさわしくない行動になってしまったが、あまりそんなことばかり気にしていても疲れるのでたまにはよいかと思うことにした。

ちょっとした散歩でもこのくらいの発見はあるのでやはり少し遠出するのがよいのかもしれない。というかせっかく免許とったのだから車に乗った方が良い気がしてきた。

またそんなことになったらご報告いたしやすのだよろしくお願いしやす。

 

モノマネのモノマネもまたひとつの文化か?

僕が小学生の頃、今に比べてテレビでモノマネ番組が盛んに流れていたように思う。そしてそれをけっこう楽しみにしていた。しかしいつ頃からか他人の芸を真似することで糧を得るという行為に違和感を感じ、それだけでなく嫌悪するようにまでなった。真似るだけでなく茶化してるわけでしょ?そんなの侮辱じゃないかと。

たぶんそのタイミングはギターを始め、自分でも曲を作るようになった頃からなんじゃないかと思う。オリジナルであることこそが正義、パクリなんぞ言語道断。オマージュって言っても言い方やんけと何かと融通のきかない面倒くさい思想に燃えていた頃の話である。一言で言えばこじらせてたということに他ならない。

しかしバンド活動を経て、ライブハウスで勤務するなどして数えきれないほどのバンドの楽曲に触れ、考えは次第に変わっていく。

オリジナルのパクリ(それをひとは「影響」と呼ぶ)まではありなんじゃないの?まんまパクったらそれは問題だけど、そのひとのそれまでの様々なインプットを頭の中でがっちゃんこしてぬるりとアウトプットすると「あー、○○っぽいけどそのひとらしさもあるね!」になるのではと。いわゆるパクリの中にも独自解釈を加えるということである。

モノマネ芸人でいうところの茶化しだと思っていた部分、コロッケでいえば美川憲一×ロボコップなどもただうまくやれちゃうだけのモノマネの中に独自解釈というエンターテイメントを埋め込んだというわけだ。そう思えたとき、プロフェッショナルとしてのレベルの高さにおののいた。

中途半端なオリジナリティを求めようとしてクオリティを上げられないのならそんなものはさっさと捨ててアウトプットの方法を変えるべきということだったのである。

バンドでいうなら(というかメタルでしか例えられないけど)メロスピの雄であるHELLOWEENが好きすぎるからと言ってその楽曲に寄せた楽曲をいくら発表しても「HELLOWEENが好きなんだろうなという二番煎じバンド」でしかない。そこにやはり好きすぎる美麗なるネオクラシカルフレーズ使い、イングヴェイも掛け合わせちゃいますかという発想のもとに生まれたのがメロスピ×ネオクラシカルStratovariusであろう。真相は知らんけど。でも要はそういうとこなんだとおもう。そしてきちんと人気バンドにのしあがっていった。

ただね、ここでStratvariusの真似をまんまやってしまうという現象もまた頻出するケースなのである。それはもう全然ダメっす。ダメというか人気の範囲が限定的すぎる。

ここでまたモノマネ芸人の話に戻るとコロッケのあのぶっとんだモノマネ芸はやはりすごい。真似したくなる。したいと言ってそう簡単にできるものでもないが、仮にそれをマスターしたとする。それをクラスメイトの前で披露したらどっかんどっかんウケることだろうと思う。しかしそこまでなのだ。所詮は他人の芸。よそでできるものではないので知人の前でのお披露目レベルかつそこでの人気まで柄限界だ。そこでまた「コロッケのモノマネ+α」としたら話は別であろうけれども。

長くなってしまったけど、結局何が言いたかったかというと、僕がバンドをやっていた時代、対バンに「モノマネバンドのモノマネ」みたいなバンドがけっこういたなということをふと思い出したので本日のエントリーということでしたのよ。そういうバンドってやってることうっすいわりにはMCでアツいこと語ってうっすらファンをつけたいたりとかしてね。やってることは真似てる先とほぼ一緒だから当然聞きやすさ、入りやすさはあるわけなのよ。なんだかなあ、なんだかなー(©️阿藤海)と思いながら眺めたりしていたのだ。

当の僕らはメタルという鋼鉄の魂にどうチャラいエッセンスをまぶせるかという非常に高尚な試行錯誤を繰り返し、なんかうまくいくかもなんて思いかけたころに解散しちゃったんですけども。

僕の受け取り方が変わったということもあり、現在はきちんと独自解釈をもってモノマネをしている芸人さんについてはリスペクトできるようになってきた。コロッケとか普通にすごいと思えるもの。希代の方だ。

こうして歳を重ねるごとに物事に対しての理解は深まっていくのだが、やはりかつて放送されていた「夜もヒッパレ」についてはいまだに良さが理解できない。なんで芸能人のカラオケパーティー見なきゃいけないんだと。

あれもそのうち良さがわかるんでしょうかね。楽しみ方を知ってるひといれば教えてください。

 

アクションを起こすという消極対応

日曜は選挙ということで近くの会場に投票に行ってきた。投票会場は小学校。わりと新しい学校でどうやら開校5周年らしい。

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新しめの都会の学校というたたずまい。

いいよなあ、きれいな学校。と、思ったが僕が通って卒業した小学校もそこそこの新設校なのであった。たしか卒業する直前くらいに校歌ができたとかだったように記憶している。むしろそれまで式典の時って何を歌っていたんだろう。全然思い出せない。既存の曲でお茶を濁していたんだろうか。ついでに言うと校歌も全然思い出せないのだけど、当時としては少し新しめのノリを取り入れていたような気がする。転校でいくつかの学校に通っていたので違いのわかる子供だったのである。

ちなみにこの投票所の小学校の校歌は歌い出しの歌詞がめちゃくちゃ独特で僕が生徒だったら一瞬で「あれ?悪ノリなんじゃない、これ」と思うような歌詞だった。メロディも気になるところだ。

今思い出したのだけど、僕が通っていた小学校は校舎が足りなかったのか、工事の必要があったのか、4年生くらいのときはグラウンドのはじにほったてられたプレハブで1年を過ごした。無計画か。そのときは特に何も思うことはなかったけど貴重な体験といえば貴重な体験だったのかもしれない。別にしなくてもよい貴重な体験ランキング上位間違いない体験だけどもね。

肝心の投票、したにはしたけどなんというかやったるでー!というような意気込みもなく、まあ…この中でいうなら…という消去法による消極的なものになってしまった。そういうのよくないなとは思うのだけど、どうしてよいかもいまいちわからない。いっそのこと立候補でもするか。暗いと不平を言うよりも、進んで明かりをつけましょうの精神だ。おためごかしっぽさもあるが、世の中こういう「わかりやすさ」ってウケるからな。SDGsなどもそちらよりの発想だと思う。ま、心構えの問題なのかもしれない。

 

投票の後は妻とぶらぶらと近所を散歩。空き地に花畑一歩手前くらいの感じで花が咲いており、うまいこと撮りたくて頑張ってみたものの少しもうまく撮れなかった。

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こういう写真をうまく撮ろうと頑張るってちょっとおじいちゃんぽいなと一瞬老け込んだが、その後すぐにファミマのホットスナックコーナーでジャンク極まりないイモのフライを買い食いすることで元の世代に帰ってきた。あれは若さの食べ物だ。イモはいつだって僕のことを無邪気にさせてくれる。

 

この日、僕はご飯担当だったので米を炊くなどしたのだけど、なにをどう間違ったのか…というか土鍋で米を炊くときの火加減を誤ったらしくいつまで経っても米が炊きあがらず気付いた時にはでっかい焼きおにぎりみたいなものが出来上がってしまっていた。要は焦がしちゃったの。コンロの火加減への気遣いに負けた…

 

思えばちょっと疲れてたな。疲れてるときってなぁなにやってもダメっすよね。みなさんも疲れてるなーって思ったらすぐ横になっちゃいましょう。その場で横になっちゃいましょう。てなところで早速実践します。

おやすみなさい🌠