普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

真夜中、家の中に上下真紅の老人がたたずんでいる恐怖

今年のクリスマスは曜日に恵まれていないというのは多くのひとが思うところだろう。なにせ月曜にクリスマス当日。イブから本チャンにかけてのボルテージを上げ切ることが困難だ。アクセル全開で踏み込んだひともいるにはいるだろうがそういうひとびとは今日半死半生で「Jesus…don't you love me…?」とうめいているに違いない。

たぶんほとんどのひとが何言ってんだって感じになると思うので補足するとLUNA SEA初期の名曲、jeasusの冒頭で呟かれる一節なんですけど、こういうのは説明しちゃうようじゃダメですな。

まあそんなことでクリスマス。ふだん特に何もしない僕ら夫婦だけれども、子がいるのだから何かしようかねという話になったがなんだかんだで何もできずにイブ、当日ともに終わろうとしている。

テーブルに置けるサイズのツリーとかほしいよねという話をしたものの、Amazonで探してみたらほしいツリーは年明けの配達になるという。ここでぼっきり心を折られた。折られたとか言っているけど単純に行動が遅かっただけである。僕らこういうところあるんですわ。自分が悪いのに勝手に不貞腐れてしまうというね。めんどくさ。

子がクリスマスに関心を示していない今はまだよいけど、うっきうきでクリスマスを迎えるような年齢になってきてこの体たらくはまずい。たぶんあっという間に毒親認定されてTwitter(X)とかに身の上話を愚痴ってプチ炎上して炎上目的で親の悪口あることないこと書くような子になってしまう。そんなことは絶対に避けなければならない。

この年末に是正すべき点が洗い出されて何より。来年のクリスマスは襟を正して臨もうと思う。

何もしていないとは言ったが、たまたまおいしいものが食べたいという気持ちがクリスマスイブと重なったこともあり、いきつけの飲み屋にテイクアウトをお願いして料理の数々を持ち帰ったというのは結果的にクリスマスっぽさは出たと思う。

土曜がイブだったら前後不覚になる程酒が飲みたくなるくらいにおいしかった

お店に行く途中、まあまあ暗い路地を通るのだけれど、路地から上下真っ赤な人影が自転車に乗って現れたときにはちょっと声が出そうになった。一瞬怯んだがサンタであると認識することで平常心は取り戻されたものの、よくよく考えてみると前情報がなければサンタというのも公序良俗ぎりぎりと言える格好である。目の前にいる人間の心の平穏を乱すには十分すぎる不埒さだ。

たぶんピザとかその手の配達員さんだったと思われるが、玄関開けたらあの格好はやはりびっくりしてしまうかもしれない。それと同時に「その格好…おつかれさま…!」と思うだろう。

配達員さんがきていたサンタの衣装はけっこう薄手だったけど、本物のサンタが着るあの衣装はしっかりした作りになっているのだろうと思う。何せフィンランドの上空を夜中に駆け巡るわけだ。素材が何かが気になるところ。レザーくらいでないと防寒にならなそうだ。ということはライダースか。下も当然革パンだろう。

途端にサンタが不良老人に見えてくる。赤のライダースに赤の革パンの老人が目の前に現れたら絶対に「めんどくさいひときた…!関わりたくない…」と思うことだろう。ましてや夜中に家の中にたたずんでいたりしたら法の解釈を最大限にねじまげて目の前の老人を消去するという形で身の安全を確保するに違いない。

そもそも、家の中に侵入して物を置いていくという行為も公序良俗の観点からするとお縄案件である。そのあたりは家の前に良さそうな物を置いて速やかに去るという笠地蔵を見習った方がよさそうだ。あれも確か年末イベントだったし。

散々くだを巻いたものの、僕だってクリスマスをうっきうきで迎えたお年頃というのはあった。子にもその気持ちを味わってほしいと思うので来年から頑張ろうと思います。

ちなみに、僕のサンタブレイク(サンタの正体を知ること)は小1でした。上に兄姉がいるものの宿命でしたな🎅

なんだかんだ言ってしっかりケーキも食べちゃった
サンタクロース

サンタクロース

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