有給休暇って会社員でいることのメリットのひとつであると思う。僕が所属している会社は有休はばんばんとれというスタイルなので、遠慮なく休みまくっている。
その有休のなかでもアニバーサリー休暇という特別休暇が年に一度とれるのだけど、今日はそれにあやかった日だった。
建て付け状は結婚記念日の特休ということにしたのだけど、妻は休みがそんなにはとれないので、僕がひとりで勝手に休んだという格好だ。
朝起きて、一通り身支度をしたところでこの休み、いかに過ごそうかと思案に暮れた。
作曲などの創作活動、映画を観るなどもよいなとは思ったものの、天気もよいし、外に出るべきと判断。せっかくだから行ったことのない土地に行こうとちょろちょろっとネットで検索したところ、深川エリア散策にたどり着いた。
おー、深川。深川飯の深川。名前はよく聞くけど行ったことのないあの深川か。いいな、行こう。ということでひとまずの目的地を富岡八幡宮にし、駅に向かった。
富岡八幡宮の最寄りは門前仲町だ。未踏の地である。駅からでると近くに有名社寺があるのだなという商店街があり、気分が盛り上がった。
大通りと上記のような商店街の組み合わせは浅草を連想させる。どちらが先にあんな感じになったのかは知らないけれど、僕が最初に出会ったあの雰囲気は浅草なのでこの先大通りと商店街の組み合わせを見るたびに浅草を思い出すのだろうな。
静かな興奮を胸に富岡八幡宮に到着。平日午前中というのもあるのだろうけどとにかくひとがいない。それがまたテンションを押し上げた。
妻に思いつきで富岡八幡宮にきたと伝えてみたら、呪われないようにな、と返信があった。
数年前のあの事件を鑑みての返信だろう。あのひとああいう話好きだからな。
さくっとお参りし、せっかくだからと深川不動尊にも行っておこうと移動。
どうやら裏口から入ってしまったようだったが、さっくりお参りした。どうやら護摩焚きをやる日だったようなのだけど、ちょうど午前の部が終わったばかりのようだった。護摩焚き好きなので見たかったけれど、次まで結構時間があるので断念。
ちなみに深川不動尊の壁が梵字でびっしりで待ち受けにしたくなる壁だった。でもちょうどよい写真を撮るのを忘れてしまったことが悔やまれる。
有名どころも観たことだしさてどうするかと近隣案内図を眺めていたところ、深川資料館というものがあることに気付く。その手のものは結構好きなので次なる目的地に設定。
道すがら気になるものがあれば写真を撮りながら資料館に向かう途中、清澄庭園付近通ると判明。どうするか、いやしかしめんどくないか。と自問自答の結果、とりあえず入り口まで行ってみるという置きにいった答えをだし、歩き始める。その途中、すこし庭園内が見える部分があり、覗いてみたところやっぱりこういうのいいなあと入園を決定。するりと入園しのそのそと歩きながらまったりした空気を楽しんだ。
完全にぶらぶらおじさんだなーなどと思いながらも普段は会社勤めしてるんですと心の中で謎の言い訳を用意し、いつでも繰り出せるよう準備していた。
庭園を一巡し、本来の目的地である資料館へ行く道でこんなものを見かけた。
護美か…
意識高いなー。苦手だなー。と、ツイッターでつぶやこうとしたら結構古くから使われている表現で、わりと見かけられるものらしいということなのでやめておいた。でもどっかのタイミングで出そう。
やっとのことで資料館に到着。どんなもんかのうとよれよれと入館しすこし進んでいくと、江戸時代くらいの深川の一部地区を再現したというセットがあった。こういうのセットというのか知らないけど。
これは行き当たりばったりで来たわりにはあたりなのではとまたもやじんわりテンションがあがった。写真撮影可というのも嬉しいポイントであった。
秀次の家のこたつがかわいいなあと感心しつつ資料館を後にする。
このまま歩いて北上するか、近くにある地下鉄で帰路に着くか迷ったのだけど、思ったより疲れてそうだったのでおずおず帰った。透析がなければもう少し歩いていたかもしれないけれど。
今日一日、久しぶりに、というかもしかしたらここまでの範囲でのひとりでの行動は初めてくらいの事だったのだけど、なんだかめちゃめちゃ楽しかった。前までは見たものをすぐ横にいるひとに伝えられないのは寂しいと感じていたけど、今日のように思いつきで好き勝手にぶらぶらすることに楽しみを感じたのだ。
ひとってかわるものだよな。
たしか今年度は有休残ってたはずだからまたどこかでぶらぶらおじさんを再降臨させようかという所存。
ちなみに深川飯はどこにあるんだかよくわかんない程度の存在感でした。