普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

いまあるもの

病気になってからもう長い。そのうち透析をはじめて4年ちょっと。

最近、ある意味病気でよかったのかもしれないと思うことがある。

それというのも、病気だからこそ今の立場でいるのだ、と。会社勤めをし、結婚をし、きちんと毎日同じ事を繰り返しながら生活をしている。

これがまったくの健康体だったらどうだろう。

飽きっぽくて、変化を求めがちな性格だ。糸の切れた凧のように流されるままに日々を送っていたかもしれない。引っ越しとかもガンガンしていたかも。

そもそも病気をきっかけに会社に潜り込んだようなものだから、たぶん会社勤めはできていないだろうし、食生活を切り詰めて最低限の労働しかしていなかったかもしれない。

下手したらホームレスとかになっていかねないし、それをあんまり気にもとめていなそうだ。

当然結婚していないだろうし、彼女すら危うい。そんな生活が想像できてしまう。

それでも自由を謳歌していることに喜びを感じるのだろう。

 

などと考えると、病気であることでかろうじて社会との繋がりを保とうとしているのでは、と感じるのだ。

結局、今の生活も悪いものではないかなと思っていたりもするのでどちらであってもよかったのかもしれなかったけれど。

 

なんだかんだと言ってはみたけれど、日々幸せではあるのだ。そう思えることって幸せだ。

 

今は、そんなお気持ち。