普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

好天なだけで幸福

先週の土曜久々に散歩をしてきた。

ここ数週間、週末に妻も僕もそれぞれ用事があったり天気が悪かったりで散歩というか二人で外出ということ自体できていなかったので良い週末であった。

特に目的もなく、なんとなくの目的地だけを決めて歩き回るのが好きだ。

というよりも、知らない道をあるくのが好きなのだろう。

 

そんななか、唐揚げ専門店を発見したので食べ歩きでもと思い注文。店の前で注文の品が出てくるのを待っていた。

すると、妻に向かって自転車が倒れてきた。

妻の脚に自転車の一部が当たってしまっていたのであとで痣になっていたほどだ。

倒れてきたのはほぼ老人というくらいの中年男性で、一応大丈夫ですか?などと声をかけ、起き上がるのを待った。

ひとまず倒れたことでその男性にケガはなかったようだ。

男性が起き上がり、自転車に乗りなおし、僕が男声のほうをみていると、なんとその男性、そのまま行ってしまったのだ。

妻に一言の詫びの言葉もなく。いつ謝るのかなーと思い男声の顔を見ていたものだか面食らってしまった。思わず声にもでた。

あのおっさんあやまんないのかよ。と。

 

大体にしてなぜこけたのかもわからない。

こけるような道ではなかったので。

男性が行ってしまったあと、妻と一通りその男声のことを呪っておいた。

 

そんなやりとりを経て、唐揚げがやっとでてきて散歩再開。

 

川沿いを歩きながら唐揚げを食べた。

塩にんにく唐揚げというもののわりにはにんにくがあまりきいてないのは少し残念だったけど、揚げたての唐揚げの正義にひれ伏した。

 

そしてしばらくふらふらとまた住宅街を抜け、普段利用しない駅に到着した。

せっかくだからとその町の喫茶店に行こうという話になり、ぶらぶら探してはみたのだけど、どうにもしっくりくる店が見当たらなかったので、もう一駅先まで歩いてみようという話になった。

 

無事一駅先の駅に到着し、周辺を調べたところなんだかよさそうなお店があったのでそこに向かってみようという話になった。

行ったことのないお店なので期待感はもちろんたかまっていたのだか、途中からだんだん気づいてしまっていたのだ。

その喫茶店の近く、はま寿司がある、と。

あるとわかると寿司というものは食いたくなるものだ。でもせっかくここまできたのだから、と喫茶店も捨てがたい。

結局喫茶店の店の前までいき、妻との相談の上今回は喫茶店にしようという話になった。

 

結果としては入ってきてよかったと思う。

井荻のフェッテというお店だった。

内装もきれいで、雰囲気もいい。かといってこまっしゃくれたカフェということもなく、店内も落ち着いた雰囲気であった。

時間も14時をまわっていたということもあり、我々夫婦以外のお客さんがいなかったのも個人的にはよいポイントだった。

茶店は静かなほうが好みだ。

 

フードメニューはカレー推しだったので妻、僕ともにカレーを注文。サーブされるのをまった。

カレーがテーブルに届けられたとき、うわ、やばいと感じたのが第一印象だ。

多いのだ、米が。お米少な目でと迷っていただけに完全なる判断ミスであった。

カレーはまったくもって美味しそうだった。というかおいしった。

僕のカレーから少し遅れて妻のカレーが配膳されたのだけど、明らかに米の量がちがった。

控えめにいっても半分くらいだったと思う。

これはきっと気を利かせてくれたのだなと辛いながらも全てたいらげた。

動くのがつらいくらいに腹に詰め込んだという感覚であった。

いや、美味しかったんですよ、カレーは。

なすとひき肉のカレー。

 

食事をしたのに満身創痍という謎の状況にうちひしがれたまま店をあとにし、当初帰りは公共の交通機関で帰ろうという話をしていたのだけど、腹ごなしもかねてまた歩いて帰った。

 

その道中、また川沿いを歩いていたら中年の男女がずっと臭い部屋について話していた。男性がその臭いがどういったものを特定したかったらしい。

途中で歩く方向が異なってしまったので結論はきけていない。

 

家につく頃、行きつけの飲み屋の飲み仲間から銭湯でも一緒にどうかという誘いをもらったのでひとっぷろ浴びてきた。

水風呂がどうしてもはいれない。

 

その後はいつもの流れで酒をのみ、多幸感に包まれながらその日を終えた。