普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

なにごとにも「はずれ」はある

ウーバーイーツといえば利用する人間からすればもうほぼインフラと言って良いくらいには浸透しているサービスであると認識している。

しかしその評価はさまざまである。けっこう良くない風評というのも見聞きするのだけど、なんだかんだ言って大丈夫だろうと僕は特に抵抗なくウーバーイーツを利用していた。実際特に問題もなく食べたいものを多少割高であっても家まで届けてくれるそのサービスに満足していたのだ。

今日までは。

結論から言うと、初めていわゆる「はずれ」の配達員にあたってしまったのだ。もうはずれもはずれ。はずれ過ぎて逆に当たっちゃってるんじゃないかなというくらいにはずれの配達員であった。

まず、オーダーから食事が届くまでほぼ2時間かかった。こんなことある?というくらい大胆なまでに甚だしい配達遅延をかまされたのだ。伝票を見たところオーダー自体はこちらで頼んだ時間とずれていなかったのでおそらくお店は悪くない。

ウーバーイーツは配達員が配達物を受け取ると配達員が今どこにいるか地図上でわかるようになっている。ここが謎でしかないところなのだけど、今回の配達員は配達物を受け取った後、僕の住まいと真逆ともいえる場所に向かい、かなりの長時間滞在していることが確認できたのだ。

え、なに?もしかして一回家帰った?眠くなっちゃったの?謎は深まるばかりだが、配達員に動きはない。こちとらおなかぺっこぺこでお昼ご飯頼んだってのになんでスマホとにらめっこしなきゃならないんだ。もうこのときお腹が空き過ぎてちょっと変な汗をかいていた。

変な汗も滴り切った頃にようやく配達員に動きがあった。多分1時間は同じ場所にいたんじゃないかな。なによりひとの食べ物持って1時間余計なことする根性ってどうなっているんだ。いや、まあいい。とにかく僕のお昼ご飯を可能な限り早く届けてくれ。話はそれからだ。

今か今かとスマホを睨みつけ、「あと1分ほどで到着します」とアプリからのアナウンスが入ったところで受け取るスタンバイのため玄関に向かった。普通そんなことしないのだけど、それくらいお腹が空いていたのだ。お腹空いているとかは関係ないけど、犬と猫が飼い主が帰ってくる前に玄関に向かうムーブするときってこのくらいのタイミングなのかもしれない。

さあ、受け取り準備は万端だ。いつでも来な!と、ドアに手をかける勢いで待ち構えていたのだが全然チャイムが鳴らない。

なんで?地図上でもすぐそこにいたし、どう考えても1分かからないで到着のはずだ。どこまでも謎すぎるんだよ、この配達員。到着直前に時空の渦にでも飲み込まれたか。

数分ドア前で待ち構えたところでやっとチャイムが鳴った。フライング気味にドアを開け注文の品を受け取ったは良いのだが、配達員からなんのフォローもないどころか一切の挨拶もなかった。他の配達員だと全然待ってなくても「お待たせしましたー」とか「またよろしくお願いしますー」とか愛想の良いこと言ってくれるひとがほとんどだと言うのに無言。無言ですよ。なんならちょっとふてくされてた。なんで君がふてくされとるのかね。お腹空かせて待ってたのはこっちよ?

そのふてくされ受け渡しムーブはとなりのトトロでカンタがおはぎを渡すときの無愛想さが感じられたのでもしかしたら慣れたらいいやつなのかもしれないな。あの配達員。いや、ないか。

この日は妻も在宅勤務だったのでようやく緊迫の食事待ちタイムから解き放たれゆるりと食事となった。お米の温度がそこそこ保たれていたのが不思議というか不安というか微妙な気持ちになったりしたが、そこはあのウーバーバッグがすごいのだと自分に言い聞かせ箸を進めた。

結局仕事などそっちのけでお昼ご飯調達に夢中になってしまった。食は大事なのだなと改めて気付かされた格好である。

ちなみに、配達員が把握しているかどうかはともかく、さすがにウーバーイーツからオーダーのうちの一部返金があった。たぶん1デリバリー分のギャラくらいなのではないかと思われる。

こんなことはあったけど多分今後もウーバーイーツは利用するんだろうな。次回はぜひきちんとしたひとに配達してほしい。

あ、ちなみにこれはクレーム的な感情でなく、あった出来事の感想ですのであしからず。

それでは待ち焦がれたお昼ご飯をどうぞ!

なんか写真が縦になってしまうんだけどまあいいや。