普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

ハトヤを知る側の人間となった

世の中2種類の人間がいる。

それはハトヤに行ったことがあるものとそうでないものだ。

遂にハトヤサイドの人間となったその喜びを書き記そうと思う。

 

連休初日、飲みに行った行きつけの飲み屋で、馴染みの顔とGWの予定などを話したところ、互いに白紙であることが判明。それならせっかくだからどっかいっちゃいましょうかとあれよあれよと旅行計画へと発展していったのだった。

なにしろ思いつきだ。どこに行くかは自由。自由というのはそれだけ自分で判断し決定をしなければならない。行き先について侃侃諤諤の議論を交わした結果行き着いた結論がハトヤということであった。

関東近隣に住まうものであれば誰もが一度は聞くことのあるあのハトヤ。「あの」ハトヤである。たぶん今はCMは流れてないと思うのだけど、僕が子供時代からいつ頃までか、軽快なメロディで「伊東に行くならハっトっヤっ♪」と洗脳に近い頻度でCMが流れていたように思う。あまり歌詞の意味など考えて聞いていなかったけど、「伊東に行くなら」の部分、今なら「伊東…?行くか…?」とは思うがハトヤがあるなら伊東に行く。伊東に行くからハトヤなのである。

連休初日に計画が立ち上がり、正式に予約ができたのは前日。このハイシーズンに前日に予約がとれたことに一抹の不安を感じつつも、計画のために透析の時間をずらしたりなど細々とした調整をし、車に飛び乗り一路伊東を目指した。

確か現地までは3時間くらいの道のりだったと思う。その間最近ではすっかり観光スポットばりに名を馳せた海老名サービスエリアに寄り、名物だと言われるメロンパンを食べていちばん売り上げを伸ばすのは話題作りなのだなと感心したり、

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カルビーキッチンみたいなところで揚げじゃがりこを食べて、「これ、コンビニのホットスナックコーナーにあったら絶対買うな」と喜んだりした。

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旅程中ずっと天気にも恵まれ、それだけで車移動というのはうれしょんレベルで楽しいものだが、それで海まで見えてきたらもう無事ではいられない。ほぼ錯乱状態である。

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大人としてどころかひととして出ちゃいけない汁とかひっきりなしにでてたと思う。車汚してすまんかったな。

こうして伊東に到着。しかしハトヤへのチェックインの儀はその時点では保留とした。せっかく海沿いの街にきたのだ。うめえもん食わなきゃじゃろうがと伊東の街を散策する会を結成した。

到着したのが夕方だったというのはあるにせよ、そこまでひとも多くはなく、言ってしまえばひなびた雰囲気というのはあったがそれがまた旅情をかきたてた。

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ノープランながらもせっかくだからおいしいものを食べたい。人類の叡智、インターネットに導かれながら決定したお店でオーダーしたのはこちら。

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漁師飯というものらしい。いうまでもないが当然おいしい。ただでさえテンションがあがっているのにますますテンションがあがってくる。まだハトヤに到着もしてないのにどうなっちゃうんだろうってなものである。やはり外には出ておくものだ。家の中にばかりいたらこのテンションにはなれない。というか何もなしでこのテンションになったらやばいひとかもしれない。それくらいにテンションは上り調子であった。

お腹も満たし、あたりも暗くなってきたところでいよいよハトヤチェックインの儀にうつる。現在地からほどなく移動したところにあるため車にて移動。否が応にも高まる期待。車で移動していたら正面の小高い斜面に「ハト」のネオンサインが。「ヤ」はどうした、焦らさずその全貌を見せておくれよと前のめりに斜面を駆け登りついにハトヤに到着したのだった。

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ハトヤサイン全貌を撮れていたものがなくて申し訳ねえ。しかしどうだろう、この昭和感。素晴らしいではないか。現代風のこじゃれた宿泊施設というのももちろんよいものではあると思うが、なんというか、まだ旅行自体がかしこまったレジャーであった時代の風格がある。特別感とでも言おうか、ハトヤにはそれがあるのだ。

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そうして外観でひととおり興奮したのちに入館。チェックインの儀を執り行う。またロビーも昭和のきらびやかさがあって素晴らしい。

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レトロの一言では片付けられないほどのハトヤの矜持を感じる。今ではこうして思いつきで宿泊しにきているけれど、かつては最先端、ハイソサエティな場所であったのだろう。この時点で来てよかったさしかない。

その後売店でテンションが上がり過ぎてさまざまなハトヤグッズを購入。他の宿泊施設であればこうは行かない。「あのハトヤ」に泊まりに来たという証を得るが如く買い物を楽しんだ。

チェックインこそ済ませているものの、まだ入室前である。当然お風呂もまだだ。ハトヤの空気にも徐々に慣れ始めた頃に入室とすることとした。が、入ったところの写真を撮り忘れてしまった。でもせっかくなので退室時に撮った写真でも。

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そしてなんと言っても「あのスペース」がある。

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このスペース、家に欲しすぎる。家にあったらほぼここにいてしまいそうだ。

そしてスリッパがかわいい。

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頭をはたいたら良い音がしそうなタイプのスリッパである。

この後浴衣に着替え、いざお風呂へ!となるのだけど、良い加減長くなってきたので以下次回としようかと思いますの。

では最後に、お風呂のボイラー付近にあったサイバーパンク感しか感じない配管をご覧になっていただいてお別れとしましょう!

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