普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

引き続くよき昭和の洗礼

前回、はしゃぎにはしゃいでハトヤに転がり込んで鼻息荒く部屋へとたどり着いたところあたりまで書いたんじゃなかったかと思うので、その続きからの出来事を。

 

今回、夕食は無しとしたプランであったため、部屋でゆっくりということもなく、早速お風呂がベストな選択肢であろうということで満場一致となった。浴衣に着替えて浴場へ向かう。

その道中もあらゆるものにはしゃいでしまった。その中でもハトヤにきたらこれだけははずしてはならないものがこれである。

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この渡り廊下。レトロモダンが過ぎる。めちゃくちゃかわいくないですか。時計仕掛けのオレンジとか思い出しちゃう感じのシャレオツさだ。この渡り廊下の写真が撮れただけでもミッションの達成度は高いのだけど、それでけで終わらないのがハトヤクオリティだ。

まあぶっちゃけたところお風呂は普通だったんですけども。お風呂は汗を流せてゆったり入ることが出来ればそれで及第ということなのでそれで充分。サウナと水風呂もあったしオーソドックスな部分は満たしていたと思う。僕サウナ後の水風呂にどうしても怖くて(心臓の負担的な意味で)入れないのは不作法にあたるかもしれないが、まあやれる範囲で楽しんだのでそれもまた及第。でもいつか「整う」というのは体感してみたい。

適度に湯を楽しみ風呂をあがる。浴場を出たばかりのところに設置されている自販機は麦茶がやたら売れており、軒並み売り切れとなっていた。風呂上がりに麦茶ぷはーは日本人のDNAに刻まれた所作なのであろう。ついでにいうとオロナミンCも売られていたがそこはぐっと我慢せざるを得ない。

なにしろハトヤ館内にはBARがあるのだという。風呂上がりに最初に口にするものはそこで冷えに冷えたビールをいただくというのがお作法であろう。同行人とも意見は一致したので喉の渇きさえも糧とし足早にBARに向かった。

BARの入り口の写真撮り忘れてしまったのが悔やまれるが、ニュー新橋ビルの地下あたりにあっても違和感の無いようなたたずまいで口を開いており、その店内からは調子っぱずれなカラオケの歌声がだだ漏れていた。

この状況、さすがにひるむものはある。しかしここまできてビールの誘惑には抗えない。聞こえてくる曲、湘南乃風のような気がするのが嫌な予感しかしないけど、なにはともあれビールだ。細かいことへの懸念は全てシャットアウトして入店とした。

不安要素はあったものの、入ってしまえばなんということもない。ここでも昭和を遺憾なく発揮し、今が令和であるということなど微塵も感じさせないまでにはコンセプチュアルな内装であった。

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僕はスナックって行ったことがないのだけど、たぶんこんな感じなんだろうなと自分の中で勝手に補完することとした。

そこに待ち侘びたおビール!

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そして特に気の利いていないなんか乾き物。

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あげくなんかやたら広いスペースにあるカラオケ機器。

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昭和当時だってもう少し未来志向で頑張っていたんじゃないかなくらいに昭和感しかない。これはもはやテーマパークですらある。もうちょっと格式高く資料館とかでもよい。

そんなところで飲める喜びをこの夜は充分に味わった。最初のビールは常軌を逸したうまさでテンションはここにきてさらにうなぎのぼり。舞い上がった龍くらいにはなっていたと思う。そこまでテンションが上がったとはいえ所詮はおじさん。その後は焼酎の水割り等を粛々と飲むという昭和の湿っぽさもきちんとリカバーした。

最初に不安を覚えた湘南乃風たちもめちゃくちゃ若い子たちだったけど、礼儀に問題のあるような子たちでもなく、単純にカラオケを楽しみ、僕らや他に飲みに来ている一行とカラオケを楽しもうというつもりだったようで、最終的には僕らのグループの宴会部長に対応してもらい、それなりに親睦を深めてその場はお開きとなった。

若い子らのメンバーに東京でガチで活動しているメタルバンドの弟さんがおり、世の中こういうことあるなーなどと関心してりもした。その弟さんが湘南乃風の子なんだけど。

その日はそのまま就寝ということになったものの、興奮からなのか全く眠れず布団の中で数時間過ごしたのち寝たのだかどうだか曖昧なまま次の日の朝を迎えた。あまり寝ていないながらも朝風呂だけは敢行したい所存だったので無理に起きて浴場へ向かう。お風呂が男女入れ替わっているという話だし、こういうのはやっぱり体験しておくべきであろう。

朝風呂も浴びてよき腹の減り具合のなか朝食へ。朝食はバイキングらしい。まあハイシーズンの朝食だ。一気にバーっと処理できるものが好まれるのだろう。

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食堂を上から見た写真なのだけど、なんだかこの雑多な感じ、学校の旅行を思い出す。学生の頃は友達もいなくてこういう空間はいまいち苦手だったけれど、大人になってマイペース過ぎるくらいマイペースになるとこういうのはこれでまた味わい深さを感じることができる。大人にゃなっとくもんですな。

このあと改めて海の見えるテラスなどでほんの少しまったりし、

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ガラにもなく将来は海の見える高台に住みたいななどと本気で考えたりした。

ご飯も食べ終わり、ハトヤ旅程についてはほぼ終了。この後足早にハトヤをさることにしたのだが、実はこの後BBQの予定を入れていたのだ。東京で。弾丸すぎる。でもこういうときってもう勢いが大事ですからな。

その話もまたお出しできるタイミングで書いていこうと思いますのでしくよろー。

 

なにはともあれなんですがね、ハトヤは「宿泊した側の人間になるべき!」これにつきます!

みなさんも、よきハトヤライフを!

 

あ、では最後はなんかギリギリっぽさがあるようなないような、そんな銘菓でおわかれでございます。

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