普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

わかたれる文化

幼いころから親の仕事の都合で引っ越しを重ね、日本の数カ所に住んでいたが、最終的に落ち着いたのは静岡県だった。なので、郷里は静岡県ということになる。

とはいっても実際に静岡にいたのは6年程度。長期の入院もわりとしていたほうなので、実家にいたのは実質4年に満たないかもしれない。東京生活の方が圧倒的に長い。

そんな僕でも郷土愛とまではいかないまでにしても地元に愛着は感じているし、実際に良いところだと思っている。気候は穏やかだし、海の幸も山の幸も豊富。ひとものんびりしていて自分に合っていると思う。というか多感な時期をそういった地域で過ごしたのだから自分も静岡マインドというものが身についているのかもしれない。

ちなみに静岡は新商品のテスト販売が頻繁に行われる地域でもある。理由は他地域に比べて色々平均的かつ堅実な県民性からだそうだ。うちの家族は僕も含めて珍しいものがあるとすぐ手を出すタイプなので堅実かといわれるとどうかとは思うけれど、たまに変なものをお店で見かけることは確かにあった。かなり前にスパークリング紅茶が売っていて、誰が買うんだこれ。と思いそのときは手を出さなかったけど、東京に帰って東京に売っていないと気づいたときは欲しくてたまらなくなっていた。買う人間ここにいたわ、と思ったものである。

また、静岡は車での移動者泣かせの県でもある。とにかく横に長い。だいたい足柄のサービスエリアで休憩して、そろそろ疲れたからもう一回休憩しようとすると浜名湖サービスエリアでまだ静岡だったんかいー。となるのはわりとあるあるだと思う。

横に長いだけにおおまかに西部、中部、東部とわけられる。本当はもう少しわけることができるだろうけど、ざっくりとわけると前述のとおりとなる。ちなみに僕は西部の人間だ。そして各部で結構文化が違う。西部と東部ってもうぶっちゃけたところ同じ県と思っていないフシすらある。ていうかね、西部のひとは東部のことを全然しらないし、その逆も然り。あと伊豆ね。東部といえば東部だけどあそこはもう独立国家でよいと思う。

なので、飲み会とかで「静岡県出身なんですよー」という会話になったとしても共感するというより一瞬身構える。(こいつ、東部の人間では…?)と。実際東部のひとだったりすると地元トークなどを無理にしようとせず、別の共通項を探す方が早い。

あとね、これは大事なことだと思うんですけれども、御殿場の立ち位置ですよ。あのひと、ほんとに静岡…?いや、違うの。御殿場を仲間外れにしたいとかじゃないの。ただね、御殿場は御殿場なんじゃないのっていう話で。雪が全くと言って良いほど降らない静岡県内であそこだけ積雪で交通に影響がでたりするし、なんだかんだで箱根と山梨とかにも近いし。ちょっとなあ、もう少しこっち側に歩み寄ってほしいとこあるよなあという感想を持ってしまう。

そして御殿場といえば勝俣州和だ。テレビのひととしてはたぶん優秀なひとなのだろうと思う。けれど、彼が静岡のことを熱く語っているのを見ると、でも御殿場でしょ?と思ってしまうのだ。海の幸の話とか特に。めちゃめちゃ御殿場差別主義みたいな発言になっちゃってるのかな、これ。いや、きっと良いところなんじゃないでしょうか。行ったことないけど。

静岡県には宅八郎とか岡本夏生とかいるんだぞ。老後が心配で最後に一稼ぎしたあの岡本夏生だぞ。確か2人とも西部の出身のひとだ。

ダメだ、勝俣州和には勝てない。ここに大隅謙也をつけてもまだ勝てそうにない。袴田吉彦追加でどうだろうか。

どうだろうかって話ではないんですけどね。

 

ま、同じ県内ってことでひとつ今後はうまくやっていきたい次第。ある意味ネイションですからな。

 

みなさんも静岡県(西部)に遊びに来て遠州焼きとたまごふわふわという謎の食べ物でもご賞味ください。