普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

4月1日を思い出に

久々にはてなブログのお題に乗ってみようと思う。今回のお題は「4月1日の思い出」だそうである。これまでの人生において思い出深い4月1日があったかと言われるとそういうことではない。なのになぜお題に乗ったかといえば、このお題に乗ることによって2025年4月1日を思い出にしてしまおうと思ったのだ。

まず、2025年4月1日、雨の中出社をしていた。雨だけでも嫌なのに風もまあまあ吹いていて、なんとなくいけるかなと思って折り畳み傘で出かけたら道中の半分くらいは風で傘はめくれあがっていた。

あの状態のこと「傘がおちょこになる」って言ってしまうのだけど、絶対に今の若者には通じないような気がする。でもおちょこはおちょこだよなあ…と思うも、そもそもおちょこ(お猪口)自体を知らないとかもじゅうぶんあり得るかもしれない。むしろ若者があの状態のことをなんと表現するのかを知りたい。

やっとの思いで駅に到着し、乗り込んだ電車は混雑という言葉では片付かないほどに激混みだった。あそこまで密度の高い電車に乗ったのはコロナ前以来かもしれない。世の中平常運転になったものだ。かつてどこへ言っても聞いたソーシャルディスタンスなどという言葉は2025年のいま、もはや世迷言である。

期初ということであれやこれやと年度初めの通過儀礼を執り行い、お昼ご飯の時間。けっこうな寒さなので温かいものを食べたい。僕の中で温かいものといえば、なんのひねりもなくラーメンである。しかも味噌。味噌のイメージはなんとなくあったかい味噌汁に引っ張られているのではないかと思う。

ちょうど久々に食べたい味噌ラーメンが思いついたのでお店に向かう。雨の止まない中お店に到着すると少しの待機列が。この雨の日にようやりますなあと思ったけど、思った直後に僕もその一部となった。ようやりますよね。

順番となり、券売機制なので券を購入。この段で目的の味噌ラーメンが表示されていないことに気づく。いや、本当はうっすら気づいていた。「あの味噌ラーメンたしか季節メニューって言ってたけど、まさか3月までだったりしないよな…」と。そのまさかだった。

目的のラーメンは食べられないことが大決定したものの、ここまできたら引き返せない。せっかくだからと頼んだのがこちら。

辛味噌とんこつラーメン

ふつうの味噌はなかったけど、辛味噌はあった。これはどうもレギュラーメニューであるらしい。辛いものを食べると確実に腸から出口あたりに甚大な被害が発生するのでふだんであれば食べないが、味噌が食べたい一心と、目的の味噌ラーメンが食べられなかったふてくされから謎の開き直りの境地に達しており、この後のことなど知ったことかと異例の決断に踏み切った次第である。

結果、辛いには辛いけど、そこまで非人道的な辛さではなく、僕のように辛さにそこまで耐性のない人間にもきちんとおいしいと思える範囲の辛さであった。そして、恐れていた辛味摂取の制裁もないまま仕事を終えることができた。なんだ、いつの間にか辛いの大丈夫になってたのかな、なんて思ったらけっこうな時間差できっちりお腹及び関係各所が悲鳴をあげた。でもおいしかったからまた食べちゃうんだろうな。

 

4月1日といえばエイプリルフールでもあったわけで、各方面で様々なフールが繰り広げられていたようだけど、その中でYahoo!ニュース案件も発生していたようだ。

ほっかほっか亭が「ライス販売停止」のネタをTwitter(X)投下したところ、炎上状態になったとの由。かいつまんで言うと米不足のこの世の中でそんな紛らわしい嘘つくな、けしからんということのようであるが、そんな怒らんでもというのが僕の正直な感想である。

たしかに紛らわしいといえばそうなのだけど、ハッシュタグでエイプリルフールってつけていたということだし、ちょっとびっくりはするけど「嘘でよかった。ちゃんちゃん」で済む話なんじゃないかと思えた。

まあ、投下したところが3行以上の文章が読めないひとが跋扈するツイッタランドだったというのもよくなかったのかもしれない。もしかしたら本当にハッシュタグまで目がたどり着いてなかったひとがいた可能性すらある。

そもそも、本当に”炎上”といえる状態なのかも疑問ではあるけれども。最近ちょっとネガティブな話題のなり方をするとなんでもかんでも炎上で片付けられてしまうからな。それも含めて話題と言ってしまえばそれもまた今の時代っぽさか。

こういうのも含めて、ここ数年ブラックジョークっぽさのあるものはすぐ炎上するけど、それって昔からいるいわゆる冗談の通じないひとたちの声がネット(特にSNS)で拡声されているからなのかもしれない。まあ、ブラックジョークをおもしろがるという価値観自体が昭和的と言われればそれもまた否定できないようにも思うけれども。

 

僕の2025年4月1日といえばこんなところか。何があったかと言われれば特に何かあったわけでもない1日だけれど、こうして文字として残すことで思い出に変えることもできるのではと思ってのはてなブログお題参加でございました。

今週のお題「4月1日の思い出」