唇にできものが出来て痛い。僕以外の誰もが「知らんがな」であると思う。しかしこういうことこそ書き残しておくべきなのでは。誰のためでもなく自分のために。これぞ純日記。
我慢できないほどの痛みではないけど、気づけば煩わしさを感じるほどの痛み。治った直後には忘れるだろう。だからこそ書き留める。前回いつふきでものが出来たかなんて、今はもう知る由もないけれど、今回の件は記憶からは失われても記録として残る。2025年1月14日現在ちょっとだけ苦しんでいるという瞬間がここにあるのだよ、未来の僕よ。
このできもの、ふきでものというやつだと思う。いわゆるニキビであると思うのだけど、なぜ発症する年齢で呼び名が変わるのだろう。その理由は調べてもよくわからなかったが、ニキビ、ふきでものひっくるめて正式名称は「尋常性ざ瘡」というらしい。そう言われると急に背筋が伸びる。瘡の字がこわい。名前の印象って重要だ。僕のできものはやっぱりふきでものということでお願いします。
なんだかよくわからない使命感にも似た気持ちで書き始めたものの、言いたいことは概ね終了してしまった。
これだけってのもなんなので昔語りでも。
僕は家系的にニキビとは無縁の10代を過ごしていたのだけど、一瞬だけものすごいニキビが発生したことがあった。高校生の頃に腎臓移植の免疫抑制のためにステロイドを大量投与したときだ。
それはもう豊作で、お顔一面実りに実った。ニキビの花が。出荷できるレベルで。ニキビっていうか発疹と言って差し支えないほどの症状であったと思う。思春期真っ只中の身にはこたえたなあ。しかもその頃、今ほどしっかりしたものではなかったけど髭なんかも生え始めちゃって、そのニキビのせいで髭も剃れないというこじらせた自意識をさらにねじくりまわす事態に落ち込んだものである。誰もお前さんのことなんぞ見ちゃおらんよ。って今なら思えるけど、思春期ボーイには死活問題でしたな。
その後、免疫の具合も落ち着いてステロイドも減量されてニキビ農家は畑仕舞いとなったのだった。あとも残らず平和に解決。
ステロイドはホルモンバランスを崩すというのは有名な話だけど、思春期ボーイにぶち込むことの相性の悪さたるやというお話でした。
これを書いている今、なんだか少しふきでものは落ち着きかけているような気がするけど、この年齢でふきでものなんて生活が乱れてる証なので襟を正して日々を過ごしていこうかと思いやす。