最近何かと話題の回転寿司。年齢のせいもあるけど、元々少食なので自分で食べる量を調整できるあのシステムは大変に助かるので今回の騒動で「昔は回転寿司っていうシステムがあってねえ」なんてことにならないでほしいと本気で願っている。
それにしても回転寿司って初めて利用したのはいつだっただろう。僕がこどもの頃って今ほどどこにでもあるような業態ではなかったように記憶している。小学校の頃はおそらく回転寿司という存在すら知らなかったんじゃないだろうか。知っていたらあんな楽しげなシステムで家族で飲食したことを覚えていないわけがない。
中学校入学とともに横浜から静岡に引っ越しをし、それからしばらくはお寿司といえばゲームソフト屋の隣の持ち帰り寿司を利用していたと思う。ただ、時期は曖昧だけど、同じような時期にアトムボーイという回転寿司を利用した記憶もあるのだ。だとするとこのタイミングが人生初の回転寿司利用ということになるだろう。14、5歳といったところか。
ちなみにこのアトムボーイ、おそらく東海ローカルの回転寿司なのでご存じない方は年齢に関わらず全くご存じないだろう。アトムの名を冠しているが本当にあの鉄腕アトムのアトムである。こちらをご覧ください。
みました?看板に燦然と輝くアトム坊や。時代も考えてこれは絶対に許可とってないだろうなと思ったけど、ウィキペディアによると日本テレビ音楽と「アトムボーイ」の商号使用許諾契約を結んでいるらしい。手塚先生関係者へはやっぱり無許可なんだろうか。あり得そうだ。
昔はキャラものの版権は有って無きがごとき時代だったからな。ネットもないので今ほど無駄に拡散されないので炎上沙汰にもなりにくかったのだろう。せいぜい「BOW」などに掲載されて面白がられた程度で。
個人的にはアトムボーイはそれなりに思い入れのある回転寿司で、その理由のひとつとしてCMのパンチ力があった。1990年代あたりに東海地方に住んでいた人間にアトムボーイの話題をふったら確実にこのCMソングを口ずさむ。
なんならこのCMソングを広めたさすらある。なんだろう、独特というかひとを舐めたようなメロディが脳に染み付いて離れない。これを忘れることができるとしたら、それと同時に人生の大事な記憶も失うことになるだろう。天才作曲家の仕事ここにありである。CMソングとしてこれを超えるキャッチーさを持つ曲を僕は知らない。
今はYouTubeで視聴することができるが、数年前までネット上のどこを探しても見当たらなかった。ネットにも拾えない情報があるのだなと思いつつアトムボーイの話題を出すときは肉声でこのふざけた曲を披露しなければいけなかったのでアップしてくれたひとには本当に感謝である。CMを見てもらわないと本当にあんな舐めた旋律あるなんて信じてもらえないんですよ、なかなか。同郷のひととはキャッキャできる材料だったけど。地方出身の方はそういうCMのひとつやふたつあるんじゃないでしょうかね。
ここのところ立て続けに回転寿司関連で悪質な利用が拡散され、回転寿司という業態そのものの存続が危ぶまれるんじゃないかという意見すらあるので本当に勘弁してほしい。そもそもあれらの動画、撮影して面白いと思ってアップしているのだろうなというのがまるで理解できない。1ミリも面白くないので投稿者の笑いのセンスを疑うばかりである。そもそもデジタルネイティブの彼らは炎上案件であることくらい気づけそうなものだけど。燃えてもいいからバズりたかったのだろうか。ますますわからん。
もっとこう、アトムボーイのCM歌ってみたみたいな牧歌的なやつで注目集めてほしいですよね。おわ、我ながらサンオツな意見出ちゃったなあといったところで本日はこれにて。