普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

カフェと言わないところに静かな矜持とこじらせがある

以前は趣味と言ってよいくらいには休みの日に喫茶店へ赴いていた。特定のということではなく、そのときの気分にあわせて。要は喫茶店巡りということだ。僕の、というよりは妻の趣味だったわけだけれども。夫婦ともにカフェ巡りと言わないあたりに静かな矜持とこじらせ具合を感じ取ってほしい。

赤子と喫茶店はこの世で屈指の相性の悪さを誇る。自然と足が遠のいてしまっていたが、先週末は久々に喫茶店形態の飲食店に行った。赤子を容認する喫茶店などこの世に存在しないので要はカフェなのだけど、僕のようなものがカッフェなどと口走ってよいのかとまわりくどく形容した次第です。

妻が事前にベビーカーOKのクレープとガレットをメインに据えたお店があると情報を入手してきており、久方ぶりのカッフェを堪能しに行ったのであった。

子の誕生前は散歩がてらに喫茶店等に行き、昼ワインをキメるというのも楽しみのひとつとなっていた。調べてはいなかったけど、行く前からお店の雰囲気的にワインなどを出すに違いないだろうとふんでいたが、まんまとワインが提供されていたので無事昼ワイン凱旋を果たす。

これなんですよ

しかし、ワインに引っ張られすぎてガレットのお店だっつってんのにグリルチキンを頼みそうになっていたところで我に帰って軌道修正。ハンバーグのガレットをオーダーした。

ハンバーグの下にはたまごが存在する

軌道修正してガレットをオーダーしたものの、やっぱりつまみ力を求めてしまった形である。ふだんガレットって食べないのでよく知らないのだけど、ガレットのアイデンティティを歪めてしまっていることにはなっていないだろうか。まあ僕がハンバーグとガレットを悪魔合体させたわけではなく、お店のひとが考案したメニューなわけなのだから余計になことを考えずにおいしくいただくこととした。でもハンバーグがメインって感じになっているような気がしてガレットの生地がランチョンマットのようである。や、おいしいのよ、当然。

ちなみに妻のオーダーはこちら。

様式美

ガレットと言われて思い浮かべるスタンダードであると言えるだろう。妻はこういうとききちんと王道を頼む。僕のようについ飛び道具を選びがち、果てはガレットを頼まずグリルチキンを頼みそうになるようなぶれはない。かくありたいものである。

こうして満足度の高いひとときを過ごし帰路についた。ここのところ徒歩圏内にしか出かけてなかったのでお出かけという感じがして心の洗濯ができたな。帰宅後、洗濯した心でアーマードコア6をようやくクリアするという偉業ををなしとげ、様々な角度から充実度の高い週末となったのであった。