仕事を終え帰宅し、近所のスーパーに買い物に出かけた際にやけに月が綺麗だなと感心するなどしていたら、どうも昨日は中秋の名月だったらしい。道理で。そうだと知らなくても心惹かれる美しさなのだから、知っていたらイベントとしてきちんと楽しみたいというのもまた道理だ。まあ実際お月見ってしたことないけど。
昭和の人間なので「お月見」というと縁側に座って側にはピラミッド型に積まれた団子、ススキを視界におさめながら月を鑑賞というイメージだ。
こどもの頃にこのイメージが刷り込まれており、だいぶ涼しくなってきて、雅さすら漂うイベントなのだと思っていたが、実際に昨日くらいの感じで状況を再現したら、湿気はまだまだ不快だし、団子の量に不安を覚えるし(食べきれない)、そもそもほぼ外みたいな縁側に長時間無防備でいることかなり抵抗を感じてしまいそうだ(虫出没的な意味で)。
そういうことなので短時間でおいしいところだけ味わおうと家のベランダに出てナイスお月様を撮影するなどしてみた。
後で見返したら何を撮ったんだかわからないんじゃないかなというくらいには全然うまく撮れていない。心はこんなに感動しているのに、その感動に反したできの写真を量産しまくるという風情と最も対極の位置に辿り着いてしまった。こんなのすりガラス越しに懐中電灯当てられたときの写真だ。「しまった…!見つかる…!」のときの空き巣目線の写真。
そして一夜明けての今宵はハーベストムーンということらしい。9月の満月の日をそういうとの由。ハーベストといえばお菓子だし、そのバタートースト味がめちゃくちゃおいしいのでその栄誉を讃えて9月代表のポジションに抜擢されたのかなと思ってしまうところではあるがそうではない。
ハーベスト(harvest)は収穫を意味する単語なので、時期的にそうだよねということなのだそうだ。アメリカの先住民の中での呼び方だったらしく、1年通して他の月もそれぞれの呼び名があるとのことだ。
スノームーン(2月)、フラワームーン(5月)など日本人にも感覚的にわかりやすいものもありつつ、スタージョンムーン(8月)、ビーバームーン(11月)等、日本人からすると「いきなりどうした」な月もある。もちろん現地では理にかなった名前であるようだけど。ちなみにスタージョンの意味はチョウザメだそうです。意味を知ってなおピンとこなさが異文化だなと感じる次第である。
当たり前のことだけど、月は世界中で観測できるものでありながら国によって見たものの感じ方、表現の仕方は違う。でも、どの国でも一定の神秘性をもってある種、憧憬の対象として扱われているのではないかと感じる。Cry for rhe moon(ないものねだり)なんて言葉もあるくらいだし。
今日も月を眺めて酒でも飲むか〜と思ったものの、関東は天気が良くなさそうなのでただお酒を飲もうかと思います。月に責任を押し付けたいだけの酒飲み論でした。