空前の通信制限期間を過ごしている。今週の火曜日になんだか通信が遅いと感じ、スマホを再起動してみたりしてはみたが一向に状況が改善しない中、はたと気づいた。「こりゃギガを使い切ったというやつでは」と。
スマホのデータ使用量のお知らせはキャリアメールに来るようになっている。ふだん迷惑メールとモスバーガーのメルマガしかこないキャリアメールを見る習慣がないため気づかなったが、確認してみたところジャンクメールの山の中にお知らせメールが埋まっているのを発見。掘り起こすことに成功した。
やはり通信制限だったか。火曜に気づいたので27日。月が変われば制限は解除されるのでこの時点で不便のある状態で過ごすこととなるのは5日間。1,000円払って1G分のデータ使用ができる追加オプションが購入できる。
不便を1,000円で解決できるなら買っちゃおうかなと思ってみたものの、家と透析クリニックではWi-Fiがあるし、会社もその気になればWi-Fi使えるしな、と思ったらなんだかその1,000円が惜しくなってきた。
よし、ちょっと通信が遅いくらいよいじゃないか。待つよ、あたしゃあ。こちとらインターネットADSL時代を過ごした人間だ。画像のページが開ききるまでに生まれた子どもが成人するんじゃないかというくらいに待たされたことだってある。それに比べれば通信制限がある中でだって通信速度は快適と言えるレベルだろう。
そう思って今日まで過ごしてみたところ、WEBページはまあ遅いながらも閲覧可能という程度であったのだけど、ポイントアプリがなかなか起動しないとかSpotifyがまともに作動しない等、ただインターネットの海をじゃぶじゃぶしていた頃とは状況が大きく違うことに気付かされた。
僕はそこまでスマホとかネットとかそういったものに依存している方ではないかと思っていたけど、その僕でこれなのだからデジタルネイティブ世代なんかは耐えられないんじゃないだろうか。耐えられないとかいうレベルじゃなくライフラインを断たれるレベルだと思われる。
しかしまあ、なんとなく砂漠で迷った旅人に水を高額で売りつけるような商売だなと思えなくもないんですけれどもこれは僕が時代についていけてないだけなのだろうな。しかもオアシスまでは歩ける距離ですけどね、とお知らせしたうえで水を買うかを旅人に判断してもらうという。買わんでも死なんけどね、と。
そもそも1Gのデータ量が1,000円というのが適正価格であるのかというのも何と比較してよいかわからない程度には新たらしい概念であるように思えてきた。
大根が1,000円と言われれば咄嗟に「たっか!」となるのは大根がその価格で売られていないことを知っているからである。しかしデータが1G1,000円と言われてもデータの適正価格を知らない僕は「まあそういうなら…」とふんわりした気持ちで受け止めるしかない。判断基準はあくまでデータがどういった根拠で値付けされ販売されているかではなく、”1,000円”という数字を不便と引き換えに差し出せるかどうかということになってくる。まあ厳密に言えば手続きに関わる作業とかサーバ維持費とかそういうところで計算できるのかもしれないけれども。
わ、めんどくさいおじさん発動しちゃった。1,000円でぶつくさ言うなって話ですよね。今度通信制限になったら素直に1G購入しちゃおうかと思います。