普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

逆ハンドルランチ成功

本日は在宅勤務の日。信じられなくらいの強い眠気の中起床。原因はわかっている。昨日いつもより1杯余分にお酒を飲んでしまったのだ。最近わりと酒量に関しては調整できていたのだけど、久しぶりに前に好きでよく買っていたスコッチ(アードモア)を買ってきて飲み始めたら「うまー!これうまー!」となり飲み過ぎてしまった。1杯でこれほど明暗が分かれるものなのだと知れたのはまあよかったのかも。今日は気をつけよう。

こうしてはじまりそうな雰囲気でなかなかはじまらない1日がようやくはじまった。午前は完全に置きにいった仕事ぶりを発揮し、お茶を濁すにしたってそんな濁ることある?というくらいにはふわふわと過ごした。や、でもやってなかったわけではないのですよ。元日早朝の歌舞伎町のコンビニ店員くらいの熱量の仕事ぶり。あの感じ、独特だったなあ。

どれほどの熱量で仕事をしていたとしてもお昼になればお腹がすく。妻とお昼ご飯を相談した結果、近所の蕎麦屋に行こうという結論に至った。身支度を整え蕎麦屋へ向かう途中「え、たぬき?」と妻が。道脇の生垣に目をやると「た…ぬき…?」くらいのビジュアルの生き物がそこにはいた。確実に犬猫ではないのだけど、たぬきかとい言われると断言できるほどのたぬき感はなかった。ハクビシンかなと思って今ネットで調べてみたが明らかに違った。ついでなのでとたぬきも検索してみたがこれもまた違うような気がする。もうUMAでいいか。

どの生き物か確信が持てなかった理由としてこのUMA、見てわかるほどにひどく憔悴していたのだ。体は皮膚病のようになっていて毛が抜け落ちてしまっている。顔つきも弱々しく目もうるんでいる。そもそも野生に生きるものがこれほど人間が近づいているのにその場から微動だにしないのは明らかにおかしい。

手を差し伸べたいという気持ちにはなったが、残念ながらその後のケアまでは僕らにはできない。中途半端なことをしたら良い結果を生まなそうだと判断し、いたたまれない気持ちになりながらその場を去ることしかできなかった。あの場合どうするのが正解だったんだろう。

微妙な気持ちになりながら蕎麦屋に到着。何やら入り口から不穏な空気が。

十一月十五日、十一月十六日 勝手ながらお休み致します。

「知らんよ!」反射的に口をつく。妻も「勝手だよ!」とおかんむり。このお店、実は前の住居からかなり近所にあり、今日が定休日でないことは知っていたのだ。完全に蕎麦気分でいたので夫婦でうろたえた。ちなみに蕎麦屋の定休日は木曜なので蕎麦屋は3連休だ。ごゆっくりなさってください。

どうにかリカバリーをしなければと思うもこの近所にはこの蕎麦屋以外に飲食店がない。このまま家に帰るのはなんとなく負けた気がするので少し距離はあるものの駅に向かって歩きながら考えることとした。

結果、わりとそう遠くない場所にいつもお昼時にひとが並んでいるパン屋があることを思い出した。蕎麦とパンではあとうかいとかとうあいくらい違うけど、どちらも大きな括りで見てしまえば同じようなものだ。蕎麦とパンはもともと粉からできているし、あとうかいとかとうあいは人間だ。

パン屋に到着し品物を眺めたところ、あたりの予感しかしないラインナップだった。甘いの、しょっぱいの良いバランスで突飛すぎず、王道すぎない品揃え。鴨がはさまっていたりドライトマトが乗っかっているバゲットを購入し帰宅した。

お皿ちっさ

見た目でわかってもらえると思うけどとてもよきパンだった。これで蕎麦屋ショックも乗り越えられるというものだ。ちなみに昨日のお昼ご飯も目当ての店の急な休業日にあたりもやもやしながら街をさまよった経緯があるのでこのパンに着地ができて一件落着だ。

お腹もふくれたところで午後の仕事に。午後はなんだかほとんど会議だった。web会議で個人的重大発表をするなどして場を沸かせてみたりした。まあその話はいずれこの場でもするかと思います。

仕事を終え、透析に至る。お昼のパンを食べきらず残しておいたのでお酒お供にするのがとても楽しみだ。これはまた余分に飲んでしまうかも。

さあ、ちゃんとした大人ぶりを試される画面だ。期待しててくれよな!