普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

新鮮なの一丁お願いします!

今週のお題「自分に贈りたいもの」そう聞かれたならば答えはこうだ。「ぴっちぴちの腎臓ですかね」と。

まったく事情を知らないひとからしたら儀式の供物にでもするのかと思われかねないものを希望してしまっているが、あいや、待たれい。きちんとした理由はある。

僕は腎臓を患っており、というよりも患いきって人工透析をしないとならない程度には自前の腎臓は機能していない。閉店ガラガラなのである。そこでぴちぴち臓器を求めるというのは至極自然な流れであるといえる。生で食べられそうなほど新鮮な臓器をいただいて移植をもって元気になっちゃおうプロジェクトスタートというわけだ。

これ、臓器移植という医療行為がきちんと確立されているから軽々しく言っていられるが、そうでなければけっこう本当に儀式めいたことで健康体を手に入れようとしているように思われても仕方ない。何も知らなかったら他人の臓器を自分の身体に入れることで健康に、なんて発想、安直すぎて怖すぎる。現代に生きていて本当によかった。

中世に住民の失踪騒ぎが続き、調べてみたらその土地の領主が失踪したひとの臓器をとりだし自分の身体に埋め込もうと夜な夜な実験を繰り返しているとか言ったらなんだかありそうな話だもの。

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そういう領主を連想させる写真。

吸血鬼伝説の元になったエリザベート・バートリ(処女の生き血を搾り取ってそれを浴槽にため浸かることで美貌を得ようとしていた)もやっていることはともかく本人は本気で健康法としてやっていたりしたのかなと思い調べてみたが、シリアルキラーもびっくりの猟奇的趣味をもっているだけのご婦人だった。世の中ぶっちぎりでひとの心情や痛みを想像できないひとというのはまれに誕生してしまうようで、野菜で言ったらエロ大根くらいの確率で誕生しているんじゃないかと思う。現代においてはそこまで奔放に振る舞えるほど無秩序な社会ではないけれども。

でももしかしたらそういうひとがひどいパワハラとかモラハラをぶちかますのかもしれない。昔、終電間際の電車で家路に向かっていたところ、サラリーマンの若者とおじさんが乗ってきたことがあった。おじさんは乗車してからずーっと若者リーマンの腹を殴り続けていたのだ。「ほら、痛えだろ?へへ」って言って。若者は「はあ…ははは…」と力無く笑いいなそうとしていたが、おじさんはほんっとうにしつこく腹を殴り続け、若者の腹のベルトのバックルの部分を殴っていたものだからおじさん、拳からちょっと出血してたし。それでも殴るのをやめてなかったし、若者も我慢してたのだからどっちもすごい。あれも脳内システムエラー起こしているひととしか思えない。あまりにもしつこいので若者がキレておじさんを殴り倒したりしないかなと期待したがそれは起きなかった。上司と部下というくらいではあの状況を我慢できるとは思えないのでただならぬ関係ではあったのかもしれない。それか単純に電車内で特殊プレイをお楽しみだったか。だとしたらつぶさに観察してしまったというのは野暮であったと言える。すまなんだ。

臓器が欲しい理由を説明しようとしたらなんだか話題が迷子になってしまった。あくまでも脳内はクリアであり、合法的に文化的に臓物を求めているということをご理解賜りたい所存である。たぶん全然説明できてないな。

 

なんだかんだで今の生活に大きな不満はないとは言っても、やはり健康な状態に近づけるに越したことはない。ぴっちぴちの内臓をもってとぅるんといきたいところである。

そろそろバレンタイン。臓器があまってればお送りいただければ有効活用しますので是非。なにしろ腎臓はふたつありますからな。お返しで機能を失ってしおっしおに縮み切った腎臓(使われなくなるとそうなるらしいんです)をホワイトデーにお返し致しますので。

その他誕生日、クリスマス、盆に正月と何かにつけてあなたの腎臓を付け狙っていこうと思います!🫁

 

嘘よ、嘘🤥