普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

これはもう完全に新たな門出でしょう

世の中には2種類の人間がいる。

自動車免許を取得しているものとそうでないものだ。

40歳過ぎにして、僕はついに前者になっのだ。正直なところこんな日がくるとは去年あたりまで想像していなかった。実際必要とする場面もそうそうはなかったので当然といえば当然ではあるのだけど。

それがなぜ今回免許取得を決意したのかといえば、答えは単純なもので郊外への引っ越しを考えていたからだ。しかしご報告の通りあれこれあって結局前住居からほど近いところに引っ越したため免許の必要性はそうとうに薄まった。とはいえ、ケツに火がつかないとやらないタイプなので、今回のようなことは逆によかったのだろうとポジティブに考えることとする。

教習所で実技試験を終えていたので、指定の免許試験場で学科試験を受ける段取りとなっていたものの、これがもう本当に自信がなかった。そのわりには前日までのんびり晩酌などしていたのだけれども、さすがに当日はまじめに待ち時間をすべて練習問題を解くことに充てた。

試験場で勉強している僕の斜め前、歳の頃は20歳そこそこ、どうにもダメなオーラを放つ男子大学生がDT的なオーラも同時に放ちつつ勉強をしていた。「なんかダメそうな感じだな…」などとめちゃくちゃ失礼な感想が心に湧き上がってきたがそれはお互い様、DDDT(男子大学生DT)だって僕のことをうだつの上がらない免許失効おじさんくらいには思っているかもしれない。ここはひとつお互いベストを尽くそうじゃないかと相手の健闘を祈り、握手をするような気持ちをもちつつ試験会場に移動した。

試験会場は公的な場所独特の「なんか融通のきかなそうな感じ」がむんむんとにおいたっておりむやみに緊張感が煽られた。

その後、定刻となりこれまた融通きかなそうな試験管があらわれ、言葉は丁寧なのにどこか高圧的に感じる話口調で時間に関する説明を始める。でもこのひとにも家庭なんかがあって、家では立場がなかったりするんだろうか、と試験前にもっとも考える必要のない試験管の私生活について思いを馳せていた。

試験会場は通信機器が全面使用禁止で、マナーモードなどではなく電源を切ってバッグの中にしまえとの指示が。試験がはじまると部屋の中で電波遮断装置が作動するので充電とかすぐ減ってしまうらしい。ほんとか、これ。どことなく設定(って言っちゃうけど)がチャージマン研ぽくないか。さすがに試験中にスマホは使わないので素直に従ったけれど。

そして肝心の試験、これが拍子抜けといえる内容であった。けっこう意地悪な問題なども出てくる可能性があるなと必死で予習をしていたのだけど、そう少なくない問題が「車を運転する心構え、心がけ」みたいなものであった。

例えば

 

・警察官に車を止められた場合免許を提示しなければならない。→〇か×か。

 

え…?どういうこと…?どう考えても〇でしかないと思うんだけど、こんなん問題になってる?なにか含みをもたされている問題なんじゃないの、これ。めちゃくちゃ構えてみたもののこれで×ならそれはそれでその理由が聞きたい。素直に〇にしておいたけど答えはどうなんだろうか。事実が知りたい。

他にもそんなテイストの問題がけっこうあって、この年齢まで生きていると問題の意味を素直に受け取れないということが判明した。魂が汚れてしまっているな。出家でもするか。

結果、心を5歳児にして清き眼でテストを続け、見直しまでしてテストは終了。結果は知っての通りである。

ちなちにDDDTは不合格だった。そんなオーラ出してたけどまさか本当にそうなっちゃうと普段の彼がとても気になってくる。たぶん話をしたら楽しいタイプだ。

 

これは人生の節目とも言える出来事であるため免許交付後、すぐに妻に報告をしたところ、めでたい日なので多少値のはるスコッチを買っても良いという決裁がおりた。

喜び勇んで帰りに買ったお酒がこちら。

f:id:takian2000:20211210185758j:image

なんかもう読めんよ。でもふだん飲んでいるものより数段うえのものだ。

アイラ系、フェノール直高めということらしい。これは第三の目開くぞ。運転もしやすそうだしちょうど良い。(飲酒運転するという意味ではないです。念のため)

そう思い飲んでみたらけっこう普通な感じでびっくりした。良いお酒感はあるのだけど、僕が求める乱暴なピート感はあまり…

ま、良いお酒であることは変わりないのでこれから年末に向けてちびちびやってこうかと思います。

 

運転しないと免許取った意味も薄れてしまうので年内目標でどこかしらに車で出かけてみようかと思います!