秋はセンチメンタルな気持ちになるというのが世の習わしだ。盛夏から徐々に気温が下がっていき、冬への道のりの中間地点に存在する秋。ディズニーで言ったら帰りのイクスピアリ、もう少し季節が進むと京葉線からJR線に乗り換える連絡通路、そして地元駅につくころにはすっかり冬だ。
そんなセンチメンタルな秋のエモさに拍車をかけるのが 今週のお題「秋の歌」 である。
僕の中で秋の歌というと童謡くらいしか思い浮かばず、もみじがどうとかちいさい秋がどうとか、あとはあれか、シングルマザーっぽいからすのうたとかか。あれはあれでエモさはあるのだけど、僕にはそれらの曲にまつわるエピソードがない。
エピソードあってこそのセンチメンタル×エモさである。そこに結び付けられるのであれば僕にも「ああ…秋だな…」と感じる曲、というかアーティストがいる。
それがElegyである。
たぶん知っているひとの方が少ないと思うので説明しておくと、オランダのメタルバンドである。細かい音楽性の説明などは今度ねっとりとするのでここでは割愛する。
このバンドがなぜ秋のセンチメンタルに関わってくるのかというと、購入当時のシチュエーションにある。
当時僕は小さな恋に敗れていた。くさくさする気持ちを打ち明けられるような友達もおらず、というかまあいいなと思っていた女子とそういう話を打ち明けるような友達が付き合い始めたからそりゃそうなんですけども、とにかくひとりメタルとギターとゲームに明け暮れてていた。
そんな折、ここはいっちょ新規のバンドを購入して気持ちをぶちあげようじゃないか!とお茶の水のディスクユニオンメタル館で購入したのがこれだ。
Elegy Supremacy(1994)
収録曲
1."Windows of the World" - 5:10
2."Angel´s Grace" - 7:09
3."Poisoned Hearts" - 5:26
4."Lust for Life" - 5:21
5"Anouk" (instrumental) - 1:53
6."Circles in the Sand" - 4:42
7."Darkest Night" - 4:10
8."Close Your Eyes" - 0:39
9."Supremacy" - 5:01
10."Erase Me" - 7:27
これがもう僕の心を鷲掴みにして握り潰しそうなほどにドストライクだったのだ。
念のため補足しておくと当時メロディックかつくさめのメタルが好きだった僕がそうなったということであって、おしゃれとかポップさを好むひとからしてみたら1曲目のイントロ聞いた瞬間ずっこけるかもしれない。
時期としてはたしか10月の中旬くらいだったと思う。傷心などどこ吹く風とばかりに僕はElegyに夢中になった。特に3曲目とかイントロから変な感じにダサいのでYouTubeなんかでぜひ聞いてみていただきたい。(でも好き)
秋の夜長を共にしたこのアルバム収録曲たちが僕にとっての紛うことなき「秋のうた」ということなのである。絶対秋のことなんて歌ってないと思うけど。
上記のような具合であれぼ、曲自体は秋と関係なくてもその曲を聞くと秋を思い出してエモーショナルになるというものはけっこういろんなひとにあるものなのではないだろうか。
ちなみにこのElegy、mixi全盛期にコミュニティも存在したのだが、当時僕がやっていたバンドのコミュニティよりも登録人数が少なかった。こんなところまでエモい。
せっかくElegyのこと書けたので、ちょっと本気で他のバンドとかのおすすめ記事書いてみようかな。
頑張れそうなときに頑張ります。いや顔晴ります。