普遍と平熱

かつてけっこう本気バンドをやっていて、途中で透析が始まったひとの平熱くらいの温度感の話

ライフイベント 貸主都合による退去

在宅勤務中、たまに階下の住人の生活音が聞こえてくることがある。お子さんのいる家で、子供のはしゃぐ声などが主なサウンドではあるのだけど、今日は様子が異なった。

壁にハンマーで何かを打ち付ける音、のこぎりでぎーこぎーこと何かを切る音と、明らかなDIYサウンドが奏でられていたのだ。しかも屋内で作業をしていると思われる音である。DIYでなければ相当に猟奇的な何かが執り行われている可能性が出てきてしまうのでぜひ対象は木材などであって欲しい。

まさかリフォームでもおっぱじめたのだろうか。住まいは賃貸物件なので本来であればそんなことはご法度だ。しかしながら今般我が家にはリフォームも可となり得る通達がきていたのだ。

どうも、建物の取り壊しが決定したという。

少し前に住んでいる物件が買い取られ、管理会社が変わったという連絡が来ていたのだけど、そこからの流れか。立て付け上は昨今の地震などから、建物の安全性を考えると取り壊してしっかりした建物を建てますみたいなことだったと思う。まあ確かにうちは震災クラスに耐えうるだけの頑強さはなさそうなので、なにかあってからでは面倒だし、事前対策というのは納得ではある。

階下の住人と管理会社の間で「壊しちゃう家なら好きにしていい?」というやりとりがあり、壁にSEX、drag、rock 'n' rollとかでかでかと描かれている可能性だってなくはない。ハンマーものこぎりも関係ないけど。ていうかそれをDIYとは言わんけども。

取り壊してしまうということは原状回復の必要がなくなってくるわけで、敷金というのは発生しないことにはなるはずだ。それだけで宝くじ当たった程度の金額のバックはあるだろう。

あとは引っ越しをしなければいけないので転居先についてだが、透析のこともあるのでどこでもというわけにはいかない。

先日、管理会社が一度対面で話をしておきたいということで家を訪れ、いくつか転居先を提案してきたが、病院のことを話すとあちゃーみたいなリアクションであった。完全に想定外だったろうな。

むしろよさそうな病院があったら教えたくださいね、と、とりあえず自分だけで探すのも大変なのでぶんなげてみたりした。

管理会社の担当は2人組で訪れて、ひとりは現場たたき上げ感満載おじい、もうひとりはたたき上げおじいより少し若く、ちょっとシュッとした感じの物静かな雰囲気の人物であった。おじいの上司であるらしい。

その上司の父が人工透析を受けているらしく、透析のことをまったくわからないということでもないようなので、これがまた向こうからしたら面倒ごとだなと気づきやすい材料にはなっていただろう。

その日はほぼ挨拶くらいの感じで終わり、別れ際に「なにかあればメールで」と伝えると、おじいが「わたしはメールなんかはさっぱりでして…」と期待を裏切らないリアクション。

上司はまだ大丈夫そうだったのでひとまず手書きでメールアドレスを渡しておいた。

その後物件情報が送られてきたりするのかなと待ってはいるのだが、今のところその兆候はない。

その代わりおじいが僕のことをLINEで電話番号から友達登録してた。なんかやろうとして頑張ってはくれたんだなという感じはするのだけど、LINEは距離感近すぎん?ということで見なかったことにした。間違っちゃった感もあるし。

ひとまず引っ越しはしなければいけないのでぼちぼち探していかなければ。でもその前に免許とらないと。引っ越すようなつもりだで通い出してないから免許取得前に引っ越しとかは勘弁だ。

 

家の取り壊しと聞くと家の愛着のある部分というものに普段よりも目がいくもので、家を決めた際に僕の中でちょっとした決め手となったものの写真を思い出として撮っておいた。

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この照明、備え付けなのだけど、田舎の旅館っぽくてなんかいいなーと思ったのだ。

壊してしまうなら譲ってくれたりとかないのかな。まあそれはないな、契約上。

最近実は素敵なランプを買ったのでそちらで部屋も心も照らしていこう。